加湿器の選び方&上手に使いこなすコツは?【感染対策で選び方も変わった!】

空気が乾燥して加湿器の購入を考える季節だけど、数も種類も多すぎてどれがいいのかわからない……。そんな声に応えるべく、家電プロレビュアーの石井和美さんに加湿器の選び方や上手に使いこなすコツを聞いた。
教えてくれたのは
石井和美さん

石井和美さん

家電プロレビュアー、家電ライター。生活家電や日用品についての製品レビューが専門。レビュー用の専用テストハウスをもち、読者優先の信頼性のあるレビューに定評がある。

感染症対策への意識から加湿器需要が上昇中!
「今、新型コロナウイルスの感染拡大もあって、加湿器はこれまで以上に大人気なんです」と石井さん。
「今までも冬場の乾燥対策として需要は高かったのですが、『お手入れがラク』といった扱いやすさを求める人が多かったのに比べ、最近では機能の高さに優先順位を置く人が増えていると聞きます。ウイルスは湿度が下がると活性化するといわれているため、コロナ禍で感染症に対して人々の意識が高まっていることから、その傾向は加速しているようです。また、最近のトレンドとして、加湿器に+αの機能があるもの、例えば空気清浄機能などがあるタイプも人気。余談ですが、こうした多機能を好む傾向は日本特有だそうで、海外では加湿するだけのもの以外はあまり需要がないそうです。
さて、私も仕事柄『どんな加湿器がベストか』というお題を出されることが多いのですが、これはひと言でズバリ『これです』と提示するのはむずかしい。というのも、加湿器全盛期とも呼べる今、本当にたくさんの機種があり、特徴もさまざまだからです。機能なのかデザインなのか、取り回しやすさなのか、加湿器に求めるポイントは、それぞれのライフスタイルや住宅事情によって異なります。そこで先に答えを出してしまうなら、『自分のライフスタイルに合ったものが一番』ということ。ライフスタイルとは、性格や健康への意識なども含みます」

種類と大きさを踏まえて自分に合った一台を

「では実際どう選べばいいか、というと、まずは加湿器の種類を知ることが大事。加湿器には、蒸気を出すメカニズムによっておおまかに4つの種類があります(詳しくは次回の記事参照)。お湯を沸騰させて蒸気を出す『スチーム式』、フィルターから水を蒸発させる『気化式』、水を細かいミストにして放出する『超音波式』、気化式や超音波式と熱を組み合わせた『ハイブリッド式』の4つです。それぞれにメリット・デメリットがあるので、まずは何を優先したいか、避けたいかで種類を絞るといいでしょう。
あとは加湿器を置く部屋の大きさ。シンプルにいって、加湿器の大きさは加湿能力(蒸気の量)と比例するので、リビング&ダイニングなどの大きな部屋で使うのか、自室などコンパクトな空間で使うのかも選ぶ指標になります。これらを踏まえたうえで、あとは水洗い可、動作音が静か、デザインがおしゃれ、など重視したいポイントで見ていくといいと思います。
加湿器を買うタイミングも大事です。今加湿器が注目されていることもあり、冬本番の前に買わないと、最新モデルや人気機種は早々に売り切れてしまうことがよくあります。加湿器が一番売れるのは12月に入ってから。『まだ早いかな?』くらいの、まさに今時期から検討するのが正解。ベストな一台に出会えたのに買えない、なんてことにならないよう、スタートはお早めに」

加湿器を上手に使いこなすためのQ&A

Q.置く場所にOK/NGはある?

A.床への直置きや窓ぎわ・壁ぎわは避けて

床にじかに置くと温度が低くなり、湿度センサーが働きにくくなるおそれが。また窓辺は結露しやすく温度が低くなるため、同様に正常に働かない可能性あり。可能であれば窓ぎわや壁ぎわから離し、できるだけ部屋の中心付近の家具の上などに置くのがベスト。

加湿器を置く場所

Q.湿度何パーセントが理想?
A.冬場は40~60%が理想の湿度

湿度40%以下になるとのどや肌の乾燥が顕著に。またウイルスも活性化しやすいといわれる。逆に60%以上もダニやカビ、結露のもとになるので、40~60%にキープするのが正解。最近の機種は自動で調整してくれるものも多い。

Q.より効率よく加湿するテクはある?

A.サーキュレーターやエアコンの風を利用して

サーキュレーターを使うと、空気の流れに乗せて蒸気を効率的に拡散させられる。加湿器から少し離れた場所から風を送って。エアコンの風を利用する場合は、加湿器を風の先に置くと温風で蒸気が蒸発してしまうため、エアコンの真下に置くのが◎。

サーキュレーターを使う

Q.何年くらいで買い替えるのがベスト?
A.安心して使うなら5年を目安に

季節限定で使うものなので、本体は正しく使えば10年以上使える場合も。ただ中に水を通す家電なので傷みやすいことは確か。安心して使うには5年程度がひとつの目安に。フィルターは消耗品なので、定期的な交換が必要。

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