壊れた陶磁器を直して使おう!「金継ぎ」のお稽古を体験【50代で始める和稽古】

大人がハマる「和稽古」の魅力的な世界。今回は伝統ある「金継ぎ」のお稽古をエクラ 華組 成田千恵さんが体験。たくさんの工程があるが、完成した時の感動はひとしお!
エクラ 華組 成田千恵さんが体験!

エクラ 華組 成田千恵さんが体験!

「以前から金継ぎに興味をもっていました。たくさんの工程があるのには驚きましたが、思わず集中してしまいました。スペースをとらないので、家でもできそうです!」

江戸時代から続く漆専門店で学ぶ、漆による本格的な修復技術

金継ぎとは、割れたり、欠けたりした陶磁器を、漆を使って修復する技術のこと。漆による接着は8000年前から行われているといわれ、金による装飾は江戸時代からとのこと。江戸時代から続く漆専門店「播与漆行」では、漆を使った本格的な金継ぎ技術を学ぶことができ、漆を乾かす時間を活用して漆塗りや蒔絵(まきえ)などにも挑戦できる自由度の高さが魅力。

「東日本大震災以降、壊れた器を直したいと習われるかたが増えました」(代表取締役・箕浦和男さん)。工程が多く、繊細な作業も多いが、少人数制で講師がていねいに指導している。

割れた断面に生漆と強力粉を練ったものを塗り、破片をくっつける作
金継ぎは工程が多く、完成まで約2カ月かかることもあるため、主な作業をお試しで体験した。これは、割れた断面に生漆と強力粉を練ったものを塗り、破片をくっつける作業

竹へらを使って、欠けた部分に漆を塗る
竹へらを使って、欠けた部分に漆を塗る。「断面に漆を塗る作業は時間がかかるのですが、成田さんは早いですね!」と講師の陳さん

漆で接着した部分に、弁柄漆と生漆を混ぜたものを蒔絵用の細筆につけ、はみ出さないようになぞる
漆で接着した部分に、弁柄漆と生漆を混ぜたものを蒔絵用の細筆につけ、はみ出さないようになぞる。これが金粉の糊がわりになる。均一に塗る必要があり、神経を使う作業だ

弁柄漆と生漆でなぞった部分に金粉をふり、綿で軽くふき取る
弁柄漆と生漆でなぞった部分に金粉をふり、綿で軽くふき取る。これこそ「金継ぎ」の醍醐味! ただし、この工程にたどりつくまでが大変

余分な金粉をとれば完成
余分な金粉をとれば完成! この日の講師は陳博文さん。中国にも漆はあるが、日本の漆工芸や蒔絵に惹かれ、東京藝術大学に留学。第一線で活躍する講師陣から学べるのも魅力
エクラ 華組 成田千恵さんが体験!

DATA
はりよ 金継ぎ教室

1回2時間、月1〜3回コースから選べる。入会金¥11,000、受講料¥6,930〜(漆代込、教材費別)。見学可能。「金継ぎ初心者セット」購入者は無料体験講座あり(1回)。

http://www.kintsugi.tokyo/
☎03・3834・1528

  • 50歳、チャレンジしたい!「大人の学び」もう一度、学び直す

    50歳、チャレンジしたい!「大人の学び」もう一度、学び直す

    「興味のある分野を、じっくり勉強したい」「幼いころに憧れて、かなわなかった習い事に挑戦したい」「資格を取得し、仕事に結びつけたい」。さまざまな思いを胸に、アカデミックなものから趣味的なものまで、今、再び学びの門をたたく人が増えている。子育てが一段落するなど、時間やお金にも余裕が出てくるアラフィー世代は、学び直しのベストタイミングなのかもしれない。人生100年時代の折り返し地点、この先もっと輝くために、まずは一歩を踏み出してみよう。

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