読者アンケートから見えてきた、アラフィーならではのリアルな「おしゃれ悩み」に、人気スタイリスト 大草直子さんがアンサー! おしゃれに対する気持ちを、前向きに立て直すための心構えとは?
答えてくれたのは……
おおくさ なおこ●エクラ世代のおしゃれを牽引するカリスマ的存在。リアルな発信でポジティブに生きる姿勢にも多くの支持が。
Q.トレンドを楽しみたいけれど、若づくりに見えないか気になります。
大草さんのAnswer
流行は、言い換えると「疾走感」や「スピード感」だと思います。マチュアな女性が全速力で走る必要はなく、今まで重ねてきたベーシックなワードローブを大事にしながら、「おしゃれの動きを止めないように」取り入れるくらいがちょうどいい。
もし具体的な割合をいうのであれば、2~3割くらい。例えば秋の着こなしだとしたら、今年色のパンツにバッグ、とか、そのくらい。ただし、まったくないと、速度が遅く退屈なおしゃれに見えるので、私たちこそ必要です、流行!
Q.以前よりもわき汗がひどくなり、着る服を制限するのがつらい。
大草さんのAnswer
私はもともと、緊張するとわき汗が!なタイプだったのでわかります。汗自体を抑えるデオドラントスティックや、あとはわき汗パッドを使うのもおすすめ。もちろん、根本的に対策をしたいならボトックスはかなり効果がある、とは友人の皮膚科医の話。
女性ホルモンはさまざまなことを守ってくれていたので、それが減るエクラ世代は、汗をかく、足の裏のアーチがなくなってスニーカーしか履けなくなる、手がこわばる、なんていう症状もあるんです。
わき汗でおしゃれを我慢することがどのくらいストレスになるかは人によって違うので、もし本当にしんどい場合は、女性外来を受診して治療するのがいいと思いますよ。本当に。私は、エストロゲン、プロゲステロンを補充して、ものすごく楽になりました。
Q.更年期のせいか、以前のように「こんな服を着たい!」というトキメキがわかなくなってしまった。
大草さんのAnswer
女性ホルモンの急減によって、セロトニンやドーパミンが「バグる」ことから、トキメキや好奇心、「欲」みたいなものが、手からこぼれ落ちていくんですよね。これは、もうそういう時期だからしょうがない! ホルモンのせい、と思ったほうがよくて、だとすると、今までのおしゃれを見直す時期にするのはどうでしょうか。
更年期とは、一度、体も心も、もしかしたらワードローブも「更地にする」「更新する」時期なのかもしれないな、と実感しています。
Q.肩や背中を出す服を着たいけれど、イタい感じに見えないか不安です。
大草さんのAnswer
ご自分の肩や背中が好きであれば、どんどん出せばいいと思います。きっと比較にならないのは承知ですが、海外のマダムは、本当にてらいなく自分の好きなおしゃれを楽しんでいますよね。
「楽しむ」ことが大切で、もし、気後れする、とか緊張する、なんていう場合は、1枚ストールを重ねるなど考えたほうがいい。マチュア世代になると、脂身が多い肉質に変わり、肌のハリは失われ、肩は丸く、首の後ろはもっさりと厚くなる。これは、誰にでも訪れる変化です。
だから着こなしの理想のイメージがあるなら、そこに近づけるよう努力も必要。肩から肩甲骨にかけてのラインを鍛える、背中をスクラブして保湿をする、など。ハードルとしてとらえるのではなく、おしゃれをきっかけにこんなふうに自分と向き合うことができるなら、それも尊いと思いませんか?
取材・原文/三尋木奈保 イラスト/佐伯ゆう子 ※エクラ2026年11月号掲載