「一人が怖い」「一人になりたい」そんな気持ちになったら……?50代の「心の揺れ」を徹底解説

人生経験を重ねてきたはずなのに、ふと抱く孤独感と逃避願望。その背景を脳と心の両面から深掘り!

心の揺れが起こる原因とは? 脳科学者 中野信子さんに聞いた!

「なぜ50代の女性の心は揺れるのか」、脳科学者の中野信子さんが脳科学から読み解く!

どう生きるか、どうありたいか 悩む余地があるのは幸せなこと

脳科学者  中野信子さん

脳科学者  中野信子さん

なかの のぶこ●’75年生まれ。脳科学者、認知科学者、医学博士。著書に『サイコパス』(文春新書)、『新版 科学がつきとめた「運のいい人」』(サンマーク出版)など多数。テレビ番組にも多く出演している。

不安は、危機回避に不可欠な感情。知的な人ほど、悩みが深い……?
幅広いメディアで、人間心理や社会現象を脳科学的にわかりやすく解説している中野信子さん。さまざまな人の悩みに向き合った最新刊『悩脳と生きる』には、こんな言葉がつづられていた。〈何も痛みを感じない心より、ほんのすこしの風にも揺れる心でいるほうが、豊かな生を送ることができるんじゃないだろうか〉。

50代前後の女性に生じやすい「一人が怖い」「一人になりたい」といった心のざわめきについて、中野さんは脳や認知の観点からどうとらえるのか――。

中年期特有の心の乱れは、脳の働きと深く関係があるという。加齢により、脳内ホルモンバランスに変化が起こるのだ。

「40代半ばから、女性ホルモンの減少に伴ってセロトニンやオキシトシンといった“心の安定”を支えるホルモンの分泌量も減少していきます。セロトニンの効果が弱まることで、攻撃性や怒りの感情とつながるホルモンの働きが顕著になる場合も。それまで穏やかだった人が気むずかしくなったりするのは、そこにひとつの理由があります。また、オキシトシンは幸福感をもたらすことでも知られますが、子供が手を離れ、スキンシップや交流が少なくなることでも分泌が低下。オキシトシンが不足すると、疎外感や孤独を感じやすくなり、『一人が怖い』という心情を引き起こす要因にもなるのです」

そして「一人が怖い」は、社会不安障害の変形とも考えられると、中野さん。社会不安障害は、人前に出て注目されることを過剰に恐れる精神疾患。「一人が怖い」と「人前が怖い」は、一見、正反対のようだが、実は根底には共通するものがあるという。それは、他者や社会から否定されることへの不安。

「子育てが一段落したり、職場で世代交代を実感したり、心身の不調や衰えにとまどったり……。自分が自分でなくなっていくような、社会と自分をつないでいた錨がはずれてしまったような感覚に陥るのが50代です。『一人が怖い』という恐れは、『社会から見捨てられるんじゃないか』という不安が強く影響していて、考える力や想像力のある、“知的な人”ほどツラいのではないでしょうか」

だが、不安をもつこと自体は悪いことではないという。脳には不安や恐怖を感じる扁桃体という場所があり、ここが正常に働くことで人間は危機を回避し、新しいスキルを身につけて生きのびてきたからだ。

「つまり、不安を感じやすい人は、『このままではマズい』という危機への対応力、ないしは自分を書き換える能力が高いということ。何に対して不安を感じているのか整理して分析し、自己の再構築に何が必要か、じっくり考えて設計するいいタイミングともとらえられますよ」

「不安な気持ちがあるから人はいくつになっても成長できるのです」

中野信子さん

「何に心が揺れるのか、要素を分解し、自己を再構築するいいチャンスです」

見失いがちな“私”を取り戻し、裁量権をもって人生を歩む
令和の今、個人主義やジェンダーフリーが尊重される時代になった。ところがアラフィーは、新しい価値観と従来の価値観のはざまに立つ世代。「男は仕事、女は家庭」に代表されるような前時代的な原理に、無意識のうちにとらわれている人も少なくない。

「相談でお話を聞いていても、50代前後の女性の多くは、家庭や会社の中に自分がいるという帰属意識が強いと感じます。妻だから、母だから、会社員だから、『~でなければ』と、自分で制約をかけ、役割を全うしようとして、苦しくなる。『一人になりたい』心情は、自由への渇望であり、“私”として生きたいという願いの表れなのだと思います」

制約や他者優先の意識をゆるめることが、過剰な自己抑制をやわらげる一歩に。

「家庭や会社の中に自分がいるのではありません。脳の認知としても、現実のありようとしても、自分自身の中に家庭や会社が存在しているのです。そう認識を改め、自分の裁量で行動することを、楽しみながら増やしていく。一人旅をする、好きな髪型にする、好きな器を買うなど、なんでもいいのです。そうやって少しずつ自分を取り戻してほしいです」

そして、ままならない日々の中で、感情のバランスを保つ方法のひとつが、心に“不良娘”を住まわせること……!「例えば、夫にとって都合のいい妻でいることが、家族関係を維持するために重要な場面もあるわけです。そういう多少の理不尽は、大人として割り切ってこなし、内心ではイケない娘が悪態をついたり、バイクで自由に走りまわったりしている……。そんなイメージでしょうか(笑)。ささやかな対処法ですけれど、抑えた怒りや違和感を、自分の分身である内なる娘が昇華してくれる気がします」

一人が怖い、一人になりたい、いずれの心情も突き詰めれば、「人生をどう生きるか」という普遍的なテーマに行きつく。この悩みはどの世代にもあり、苦しみの源ともいえるが、別の側面も――。「人類史を振り返れば、人生をどう生きるかについて裁量権をもっていたのは、ごく一部の階層に限られていました。大多数の人は、あらかじめ敷かれたレールの上を50年ほどひた走って命を終える、そういう時代が長く続いたんですよね。それを考えると、現代は寿命は2倍近くになり、50代はようやく人生を折り返したところ。逡巡しながらも、これからの生き方を考える余地があるのは、幸せなことでもあります。自分の意思でいかようにも変えていけるのですから」

「社会的な役割にしばられすぎて自分の世界を狭めるのはもったいない」

『悩脳と生きる  脳科学で答える人生相談』 中野信子 文藝春秋 ¥1,650

『悩脳(のうのう)と生きる 脳科学で答える人生相談』
中野信子
文藝春秋 ¥1,650

『週刊文春WOMAN』の人気連載を書籍化した人生相談集。人間関係のもつれやトラウマ、不倫の恋、SNS疲れ……。「悩むことは美しい」と語る中野さんが、悩みの根源を脳科学をもとに解きほぐし、人生を肯定する視点を届ける。二階堂ふみさん、大下容子さんらとの対面相談も収録し、読み応えたっぷり!

心の揺れを“心理学”から読み解きアドバイス

エクラ世代になると、ふと抱く孤独感と逃避願望。その背景を脳と心の両面から深掘り! メンタルケア・コンサルタントの大美賀直子さんのお話より、心理学から読み解く。

先の人生を豊かに生きるために不安と向き合い、乗り越えていく

メンタルケア・コンサルタント 大美賀直子さん

メンタルケア・コンサルタント 大美賀直子さん

おおみか なおこ●’71年生まれ。公認心理師、精神保健福祉士、産業カウンセラーなどの資格をもつ。セミナー講師やコラムニスト、総合情報サイトAll About「ストレス」のガイドとして幅広く活躍。自身が味わった「空の巣症候群」や「中年の危機」の体験をもとに、コンサルティングも行っている。

50代は自分探しより、居場所探しが肝心!
「私もまさにアラフィー世代。一人になりたい、一人が怖い、どちらの気持ちもよくわかります」と話すのは、大美賀直子さん。50代の心の揺れは更年期の影響も少なくないと考えられるが、それ以外にも要因があるという。自身の体験も踏まえ、心理を探ってもらった。

「まず、“一人になりたい”気持ちですが、50代にもなると、価値観や生活環境、自由に使えるお金や体力の違い、持病の有無などから、周囲の人と齟齬が生じやすくなります。共感でつながれる人が減っていくといってもいい。多様性の受け入れが前提の世の中ですが、私たちの世代はまだアップデートしきれていません。特に女性は、自分に近しい人を求める傾向があり、合わない人と過ごしてストレスを感じるくらいなら、気楽な一人を望む気持ちになるのです」

また、50代前後は仕事や家事に加え、高齢の親のケアが始まる世代でも。忙しさや自分の時間をもてないモヤモヤから、心も体力もすり減って、思考は現実逃避へ。まじめな人ほど「自分がやらなきゃ」と抱え込み、キャパシティが限界に近づくにつれて、一人になりたい気持ちが募っていく、と大美賀さん。

「わずかな時間でも一人になれると、かなりラクになると思います。私はよく近所のスーパー銭湯に行っていますが、一人で来ている同世代の女性をたくさん見かけます。知り合いと会っても、じゃましないように気づかないふりをするのが暗黙のルール(笑)。アラフィーに必要なのは、“心地よい居場所”です。これがあるかないかで、生活の質や心持ちがかなり変わってくると思います」

あたりまえにあったものを失う怖さ、寂しさに直面
一方、“一人が怖い”という気持ちの裏には何があるのか。夫が単身赴任中で、大学生の息子は留守がちという大美賀さんは、ガランとした部屋に一人でいるとき、ふと怖くなることがあるという。

「侵入者、急病、災害など、何か悪いことが起こるかもしれないという安全面での恐れですね。若いころなら『なんとかなるさ』と楽観的に考え、何か起きてもそれなりに対応できただろうと思いますが、今はまったく自信がない。その自信のなさが、怖さを助長している気がします」

そして、人生の節目や女性ホルモンの変化に直面する50代は、“喪失”を多層的に体験する時期でもある。親との別れ、子供の巣立ち、職場での役割の変化、体力や見た目の衰え……、これまで自分の人生に「あたりまえに存在していたもの」を次々に失っていく中で、存在意義や軸が揺らぎ、臆病になりやすいという。「アラフィーは、喪失の初期段階。特に私たち団塊ジュニアの世代は、何かをあきらめざるをえなかった親世代の女性と違い、仕事や家庭、自分のために使う時間やお金など、望めば多くのものを手に入れることができました。それゆえ、不変なものはないという“諸行無常”の感覚が少し薄い。失うことに慣れていないから執着してしまうし、よけいに不安や怖さが強く現れるのではないかと」

幸福度は50歳前後が低いといわれる

幸福度は50歳前後が低いといわれる

人の幸福度(主観的な幸福感)が年齢とともにどのように変化するかを示したグラフ。主に英米の経済学者や心理学者による多くの調査・研究によって、U字形のカーブを描くことが明らかに。「ハピネス・カーブ」と呼ばれている

出典:ギャラップ世界調査/アメリカ・ブルッキングス研究所  図表は編集部で作成(参考文献:『ハピネス・カーブ 人生は50代で必ず好転する』 ジョナサン・ラウシュ 多賀谷正子/訳 CCC メディアハウス)

「一人が怖い」の背景にあること

「一人が怖い」の背景にあること

◎喪失体験が増える
心身の変化や老化を実感する50代。さらに子供が手を離れ、親との死別や友人との離別を経験するなど、少しずつ喪失体験が増えていくことが、怖さや寂しさにつながる。

◎安全面での不安
年齢を重ねるほど体力が衰え、喪失体験も影響して臆病に。特に一人でいるときは、災害にあう、急病にかかる、事件に巻き込まれるといったセキュリティ面での心もとなさを感じやすい。

「一人になりたい」の背景にあること

「一人になりたい」の背景にあること

◎周囲とズレが生じる
若いころより、周囲の人と価値観や暮らしの状況、健康状態に差が生まれやすく、共感でつながれる人が減っていく。相手に合わせるのがストレスになり、一人で行動するほうが気楽になる。

◎仕事や家事を抱え込みすぎている
50代前後の女性には、仕事、家事、子育て、介護などの負担がのしかかりやすい。家でも職場でも、やるべきことに追われるあまり、解放されたい、逃避したい願望が強くなる。

人生は50代から好転へ。できることから行動を
幸福度の研究によると、50歳前後はちょうど谷底にあたり、50代から幸福度は少しずつ上昇していく傾向にあるという。更年期を乗り越え、60代、70代と年齢を重ねていくほど、喪失への耐性や経験値が上がり、心は安定していく、と大美賀さんはいう。それならば、目の前の不安をわきに置いて、凪を待つのが得策だろうか。

「多少じたばたしても、心の揺れと向き合って行動することをおすすめします。例えば、ホッとできる居場所をつくり、一人でできることや、ゆるいつながりを増やしていく。その中で、自分の成長を感じたり、助けてくれる人や情報と出会ったりするはずです。失う時期に得られるものは、心の大きな支えになります」

モヤモヤがすぐに解消されなくても、新たな不安が頭をもたげても、それはそれ。ゆったり構えてほしい、とも。

「近年、不確実性の増す現代社会において、ネガティブ・ケイパビリティの重要性が注目されています。これは、すぐに答えの出ない状況を受け入れ、あえて立ち止まる力のこと。悩み多きアラフィーが心穏やかに生きていくためにも、この感覚はとても大切です。私自身も、不安や変化する自分を受け入れ、焦らず一歩ずつ進んでいきたいと思っています」

《対処法》「一人が怖い」「一人になりたい」、そんな気持ちになったときには……

一人に慣れる

一人に慣れる

一人で行動することに慣れ、楽しさを知っていけば、寂しさはやわらぎ、些細なことには動じない心の強さも身につく。「一人で行けるところ、行きたいところを書き出して、モチベーションを上げるのもおすすめ」。

一人で行けるところ
飲食店…カフェ、ファストフード、ファミレス
旅行国内の都市部

一人で行きたいところ
飲食店ビストロ、カウンターの寿司店
旅行リゾート地、海外

サードプレイスをつくる

サードプレイスをつくる

家庭や職場以外の居場所をもつことで、ネガティブな思考になったときも、気分転換しやすい。「サードプレイスは、アラフィーの精神安定剤。一人になりたいときはお気に入りのカフェへ。一人が怖い、寂しいときはジムや習いごとへ。そんなふうに使い分けられるとベストです」。

ゆるいつながりを増やす

ゆるいつながりを増やす

親密な人間関係はストレスになりやすい。ゆるいつながりを身近なところで増やしていこう。「近所で会って立ち話をする程度の仲でもOK。近い距離の小さなつながりが安心感に。一人が怖いモードのとき、偶然会った知人とのなんでもない会話に救われることも」。

専門家の心強いアドバイス!リアルなお悩みにベストアンサー

エクラ読者から寄せられたリアルなお悩みに、脳科学者・中野信子さんと、メンタルケア・コンサルタントの大美賀直子さんがアドバイス。

Q.私だけが休みなく働いている。もう解放されたい!

仕事で疲れて帰っても、家事が山のようにあり、家族は誰も手伝ってくれない。私だけが休みなく働いていて、解放されて一人になりたいと毎日のように思っています。家のことを何もしない&モラハラぎみの夫はもちろん、「やってもらってあたりまえ」な息子に対しても腹が立つ。もうイライラが止まりません!

.私だけが休みなく働いている。もう解放されたい!

Answers

ただ不満をぶつけるのではなく家族の心を動かす“物語”を構築して(中野さん)

イライラして当然です。でも、不満を感情的にぶつけても状況は変わらないはず。ここは、家族の心を動かす物語が必要かと。例えば夫には「あなたは近い将来、一人になるかもしれないし……」と含みをもたせて役割を振る。息子には「最近の女子って、なんでも母親にやらせる男が一番無理らしいわ……」などと、静かに伝える。自分の負担を減らすべく、賢い言い方を研究してみてください。

プチ家出で一人の時間をつくり妻&母の大切さを思い知らせる(大美賀さん)

行き先や帰宅の日時を告げず、プチ家出的な一人旅に出かけてみては? 一人になりたい欲を満たしつつ、家族に妻&母の大切さを思い知らせるのです。離れてみたら、「自分がいなくても家庭はまわる」「がんばりすぎなくていい」と気づくなど、なにかしらプラスの発見があると思います。

Q.子供が巣立ち、夫にも先立たれたらどうしよう……。

子供たちはそろそろ独立する年ごろ。今後、夫にも先立たれて一人になったらと思うと、気持ちが鬱々として引きこもりがちに。出産してから仕事をほとんどしていないので、自分の経済力のなさも心配……。とはいえ、今さら何をしたらいいか途方に暮れます。

子供が巣立ち、夫にも先立たれたらどうしよう……。

Answers

「一人の不安」を発信するのも手。同じ思いの人とつながれるかも(中野さん)

あなたと同じような状況の人は、きっと多くいらっしゃるでしょう。まずは、特殊な悩みではないと認識すること。そのうえで、SNSで自己開示をしてみるのはどうでしょうか。例えば、「一人の不安」をひたすら吐露するだけのアカウントをつくるとか……。同世代の仲間や共感して投げ銭をしてくれる人が現れて、やりがいや収入にも結びつくかもしれませんよ。

寂しさや不安ばかりに目を向けず、アクティブに活動してみて(大美賀さん)

家にこもっているから、不安がよけいに押し寄せてくるのだと思います。積極的に外に出ていきましょう。外の世界とかかわらずに何もしないでいると体力も気力もますます失われていきます。元気で動ける今のうちに、すき間時間のアルバイトからでも始めてみることをおすすめします。人手不足の時代ですから、活躍のチャンスはあるはずです。

Q.人付き合いが煩わしくなることも。でも、一人にはなりたくないんです。

友人と会うのは楽しいけれど、予定が重なってくると、気遣いをしたりペースを合わせるのが煩わしくなって、一人で静かに過ごしたくなります。とはいえ、誰にも会わないのは、つまらないし、孤独にはなりたくない。わがままな悩みなのは承知ですが、50代以降の人付き合いのコツを教えてください。

人付き合いが煩わしくなることも。でも、一人にはなりたくないんです。

Answers

波があるのは普通のこと。ときには合わない人とも交流を(中野さん)

誰しも「集団に合わせるストレス」と「孤独のストレス」を抱えていて、波があるのは自然なこと。あまり気にしなくていいと思います。ただ、気が合う人とばかり付き合っていると、確証バイアス(自分の都合のいい情報ばかりに目を向ける認知の偏り)が起こりやすくなるので要注意。特に50代以降は「そのリップの色、変だよ」みたいなことを誰も指摘してくれなくなります。視野を広く、客観性を保つためにも、自分に同調しなさそうな人とも、たまにはかかわりたいところ。私自身も肝に銘じています。

その場の会話を楽しめる浅くゆるい人間関係を育んで(大美賀さん)

サードプレイスを見つけ、気遣いをさほど必要としない、ゆるい関係を育みましょう。カフェやジムなど、誰かがいて、その場の会話を楽しめる程度の場所をもっていれば、孤独は感じにくいはず。もし煩わしくなったら距離をおけばいいや、くらいの軽い気持ちが大切です。ただし、悪口は禁物。人から敬遠され、心地よい居場所でなくなってしまうので気をつけて。

Q.一人っ子で独身です。天涯孤独になるのが怖い……。

私は一人っ子で独身。数年前に父が亡くなり、母も最近、体調をくずしています。親戚付き合いもほぼなく、母が亡くなったら、血のつながりのある人間がこの世から一人もいなくなってしまう……。そんな想像をすると、とてつもない不安におそわれます。

Answers

人間は遺伝子学的にほぼ同じ!血縁にとらわれなくてもいいのでは(中野さん)

私自身、血族に信頼をおいていないということもありますが、そんなに悲観しないでとお伝えしたいです。人間同士の遺伝子は約99.9%共通しています。極端にいえば、血縁があってもなくても、人間は遺伝子学的にほぼ同じ存在。一人じゃないですよ。もし将来、経済的に困窮したり本当に困ったときは、ネット上の有象無象の情報やあやしい宗教に惑わされないよう、公的機関の支援窓口に相談するといいと思います。

みんな、最後は一人。目の前の人生を楽しく生きるべし(大美賀さん)

結婚していても、女性のほうが長生きするケースがほとんどですし、子供がいれば「老後は安泰」かというと、そんなことはありません。「人はみんな一人で死んでいく」と覚悟を決めるとラクになる気がします。いかに自分らしい人生を楽しむか。そこに焦点を当てて、好きなことや夢中になれることを大切にしてください。

一人っ子で独身です。天涯孤独になるのが怖い……。

エクラ世代がふと抱く孤独感を感じるエピソードを公開!

エクラ世代が抱える“一人が怖い”、“一人になりたい”と感じるエピソードを公開!

最近、物騒なことが増えたし、地震などの災害時も一人では心もとない。さらに季節の変わり目、特に秋に見舞われやすい不定愁訴は精神的にキツいです。(55歳・主婦)

体力や外見の衰えを感じたとき、老いを突きつけられたようで人知れず寂しい気持ちに。一緒に暮らす家族はいるのに、ふいに不安におそわれます。(50歳・会社員)

家族は、妹が一人いるだけ。もし彼女に先立たれたらと考えるだけで怖いです。妹より先に逝(い)きたいとさえ思ってしまう。(52歳・派遣社員)

孤独感

子供はかわいいし、十分幸せな毎日を送っているはず。それなのに、自分の時間や行動が制限されてばかりだと、無性に一人になりたいと思ってしまう。お酒で気を紛らわすか、泣きながら眠ることも……。(51歳・主婦)

長らく気楽な専業主婦の日常に慣れたせいか、週末に夫が家にいるだけで落ち着きません(笑)。散歩や買い物に出かけ、一人の時間をつくっています。(52歳・公務員)

仕事やプライベートで常に人と接しているので、どうしても気疲れしてしまう。なるべく家に引きこもる日をつくり、映画やドラマをひたすら見てリセット。(44歳・会社員)

孤独感
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