「食べたいものがはっきりしている常連さんが多いので一品が中心。鮎は昔から塩焼きと決まっていてそれを超える料理はなかなかありませんが、お客さまの希望があればなんでもお作りします」と自分のハードルを日々上げ、奮励している。
「鮎ごはん」も食通のリクエストから生まれた一品。三枚におろして焼いた鮎とごはんを土鍋で炊き上げ、身を軽くほぐしながらしょうがやたでの香りとともに楽しむ贅沢なごはんだ。鮎は頭から食べられる小ぶりの琵琶湖産にこだわり、子持ちが出回る秋まで提供している。
鱧の料理はバリエーション豊富で、落としや焼き霜、焼き物などの定番のほかに、寿司、フライ、柳川鍋などさまざま。奇をてらうことなく、板前割烹の相伝と創意の味を存分に楽しませてくれる。