キーワードは鱧、鮎、氷!「夏の京都」最新美味案内 五選

注目を集める新しい和食店が多く誕生している京都。予約困難になる前に、夏の風物詩を味わうべく駆けつけたい。暑い時期だけ登場するかき氷も、秋を待たずに「今」京都に行くべき大きな理由!

3.『日本料理 藤井』

鮎は塩かげんと焼きかげんで究極の香りとうま味を提供

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¥8,800のコースから。「鮎塩焼き」は炭火で焼き上げ、うま味と香リを極限まで引き出している。内臓の苦味や骨もごちそうなので丸ごと味わえるように小ぶりの鮎を用い、1人2尾が供される

ひきたてのだしから始まる旬の味に満ちた至福の物語

 鮎は塩焼き、鱧は焼き霜を夏のコースの主役におく、主人の藤井孝之輔さん。「どちらもこの時季の京料理に欠かせない魚で、鮎は焼き方、鱧は骨切りにつきます」ときっぱり。鮎は塩辛さが口に残らないように塩をかげんし、焼きすぎると身がパサパサになるので脂の沸き具合を見ながら炭火でほどよく焼き上げている。大皿に並ぶ鮎をとろみをつけたたで酢にからめて味わうと、香ばしさ、ほろ苦さ、しっとりとした身が口の中でほどける。
 昼夜とも食事は“店の味の基本”というひきたてのだしをひと口供してからスタート。夜は定番の飯蒸しやごま豆腐の天ぷらと、旬の食材を使った月替わりの料理が供される。
 さらにここのもうひとつの魅力は空間。哲学の道にほど近い住宅地にあり、店内は季節の花を飾るカウンター、庭を望む座敷やテーブル個室からなり、いずれも白を基調にした和モダンな趣が漂う。人数に合わせて選べ、ひとりで訪ねても居心地よく、街中にない静かな時間が流れる。
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夜の先付は月替わりの飯蒸しを店の名入りの布で包んで出す。「鰻の飯蒸し」のかば焼きは関西風の直火焼きで白焼きしてからたれ焼きにしている
白の漆喰壁に包まれたカウンター席。調理するさまが見渡せ、昼は明るく、夜は落ち着いた趣に
店の奥にある坪庭を望む掘りごたつの座敷。8名までであれば、テーブルをつなげて個室として使うこともできる
京都市左京区浄土寺上南田町91
☎075・771・2500
11:30~13:30、17:00~20:00 ㊡水曜
カウンター6席、座敷1(8名まで)、
個室1(4名まで) 予約がベター
昼のコース¥3,800~、夜のコース¥8,800~

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