<アラフィーおすすめ本4選>ユーモアあふれる海外文学から滋養たっぷりの短編集まで、笑いあり涙ありの本

アラフィー女性にこそ読んで欲しいおすすめの本を、編集部がピックアップ! シェイクスピアの遺作を現代劇に仕立てた『獄中シェイクスピア劇団』、誕生日をめぐる7つの短編集『お誕生会クロニクル』など、ユーモアやほろ苦さのある作品で心を潤して。

すべてを失った男が刑務所で奇跡を起こす

『獄中シェイクスピア劇団』

『獄中シェイクスピア劇団』

マーガレット・アトウッド 鴻巣友季子/訳

集英社 ¥2,700

病で妻子を失い、部下の裏切りで舞台芸術監督の座まで奪われたフェリックス。刑務所の更生プログラムの講師となった彼は、囚人たちにシェイクスピア劇を指導するうち、今や大臣に出世した部下に復讐する妙手を思いつく。シェイクスピアの遺作『テンペスト』の骨格をストーリー、キャラクター、台詞に反映させ、おもしろ楽しく知的興奮に満ちた現代劇に仕立ててしまうのだから、まるで魔術師のよう。さすが、「ノーベル文学賞に最も近い」と評されるカナダの巨匠!

やりたいことを人生のど真ん中に置いて生きる

『サバイバル家族』

『サバイバル家族』

服部文祥

中央公論新社 ¥1,650

山で狩ってきた猪をさばいて食べ、拾ってきた薪で暖をとる。登山家の父(著者)にいたっては「できるだけ庭でウンコする」のがモットー。横浜の住宅街とは思えない5人家族のワイルドすぎる日常が軽やかにつづられていく。豊かさや幸せの既成概念をぶち壊すパワフルエッセイ集。

ほろ苦いが滋養たっぷりの連作短編集

『お誕生会クロニクル』

『お誕生会クロニクル』

古内一絵

光文社 ¥1,650

手作りプレゼントで娘の不興を買ってしまう父親。東日本大震災があった日に双子を産んで以来、被災地の両親とギクシャクしている女性……。誕生日をめぐる7つの短編から、きっと気づかされる。思い込みを捨て心を開くことが、こんがらがった人間関係の特効薬なのだ、と。

自分の頭で考え、自分の言葉で語りたいなら

『忖度しません』

『忖度(そんたく)しません』

斎藤美奈子

筑摩書房 ¥1,600

この5年間に話題となったできごとについて、それぞれ3冊の本を取り上げつつ論じているのだが、いやあ痛快!誰に対してもいっさいの忖度なし。鋭い観察眼&批評精神で私たちを取り巻く問題の本質をクリアにし、ユーモアあふれる文章で楽しませつつ、頭も心も刺激してくれる。

 

Follow Us

What's New

  • 最注目の歌舞伎俳優・尾上右近 「春興鏡獅子への熱き道のり」【衣裳編】

    尾上右近さんが歌舞伎俳優を目指すきっかけとなった「春興鏡獅子」。三才で夢見たその景色が、2025年4月の歌舞伎座で現実のものとなる。DREAMS COME TURE。後々、「尾上右近の鏡獅子の初演を観た」と語り草になるに違いない伝説の始まりの舞台。その熱量を「形にできるものは形にしたい」と、大事な小道具のひとつ、手獅子をあらたに自分のために作り、弥生役の衣裳も新しく作ることに。右近さんが求めたのはどんな手獅子なのか。そして衣裳の仕上がりは? ここでは松竹衣裳部にお邪魔し、その衣裳制作の最終段階を見せてもらった。

    カルチャー

    2025年3月31日

  • 文体はクリスタルのよう、その純粋さは輝き(エクラ)をもたらすーLe style est comme le cristal, sa pureté fait son éclat. 【フランスの美しい言葉 vol.9】

    読むだけで心が軽くなったり、気分がアガったり、ハッとさせられたり。そんな美しいフランスの言葉を毎週月曜日にお届けします。ページ下の音声ボタンをクリックして、ぜひ一緒にフランス語を声に出してみて。

    カルチャー

    2025年3月31日

  • 最注目の歌舞伎俳優・尾上右近「春興鏡獅子への熱き道のり」【手獅子・後編】

    尾上右近さんが歌舞伎俳優を目指すきっかけとなった「春興鏡獅子」。三才で夢見たその景色が、2025年4月の歌舞伎座で現実のものとなる。DREAMS COME TURE。後々「尾上右近の鏡獅子の初演を観た」と語り草になるに違いない伝説の始まりの舞台。その熱量を「形にできるものは形にしたい」と、大事な小道具のひとつ、手獅子をあらたに自分のために作り、演じる弥生の衣裳も新しく作ることに。右近さんが求めたのはどんな手獅子なのか。そして衣裳の仕上がりは? 後編は、いよいよ右近さんが制作途中の手獅子と対面!

    カルチャー

    2025年3月30日

  • 最注目の歌舞伎俳優・尾上右近 「春興鏡獅子への熱き道のり」【手獅子・前編】~この手獅子を観るためだけに行く価値あり!~

    尾上右近さんが歌舞伎俳優を目指すきっかけとなった「春興鏡獅子」(しゅんきょうかがみじし)。三才で夢見たその景色が、2025年4月の歌舞伎座で現実のものとなる。DREAMS COME TURE。後々、”尾上右近の鏡獅子の初演を観た”と語り草になるに違いない伝説の始まりの舞台。その熱量を「形にできるものは形にしたい」と、大事な小道具のひとつ、手獅子をあらたに自分のために作り、弥生役の衣裳も新しく作ることに。右近さんが求めたのはどんな手獅子なのか。そして衣裳の仕上がりは? まずは手獅子が作られた過程に密着する。

    カルチャー

    2025年3月29日

  • 【雨宮塔子 大人を刺激するパリの今】パリで人気のヴィンテージショップ『THANX GOD I ’M A V.I.P.』へ

    雨宮塔子さんによる連載「大人を刺激するパリの今」。11回目のテーマは「ヴィンテージショップ」。パリのヴィンテージショップの中でも特に人気を集めているお店を紹介。

    カルチャー

    2025年3月29日

Feature
Ranking
Follow Us