呼吸が浅いアラフィーが急増中!マスクで隠れ酸欠!? 心身へのデメリット&改善方法

昨今のマスク生活と、リモートワークによるねこ背姿勢などから、呼吸が浅くなっている人が急増! 呼吸が浅いと心身に多くのデメリットが。そこで、呼吸が浅くなることで体にどんな影響が出るのか?また、その改善方法とは?呼吸についての細かな疑問まで、医師・医学博士の根来先生に教えていただきました。

 

お話をうかがったのは…
医師・医学博士 根来秀行先生

医師・医学博士 根来秀行先生

ハーバード大学医学部内科客員教授。事業構想大学院大学理事・教授。著書は『病まないための細胞呼吸レッスン』(集英社)など多数。

 
①ちゃんと呼吸ができないと、何が問題なの?

●だるさや疲れがとれにくい

ミトコンドリアに酸素が届かず、エネルギー産生が低下し、だるさや疲れが発生。

●肩コリや腰痛が生じやすい

筋肉細胞で酸欠が起きると、肩コリや腰痛などが起きやすくなる。

●免疫力が下がる

交感神経優位で血流が悪くなり、免疫細胞が全身に届かず免疫力が低下。

●集中力が低下する

脳の細胞で酸欠が起きると、集中力が低下したり、頭の回転が鈍くなる。

常にマスクで呼吸が浅く、息苦しい

呼吸が浅いと二酸化炭素が不足し、細胞が酸欠状態に

最近のコロナ禍により、今まで以上に呼吸が浅くなっている人が増えていると話すのが根来秀行先生。

「マスクをしていると吸い込む酸素の量が下がって息苦しくなるので、これをカバーしようと呼吸回数が増え、呼吸が浅くなりがち。また、リモートワーク続きでパソコンに向かう時間が増え、ねこ背ぎみの人が多いですが、ねこ背だと気道が狭くなっておなかが圧迫され、横隔膜が動きづらくなるので呼吸が浅くなるのです」
リモートワークでねこ背が加速
では、呼吸が浅いとどういう問題が起きるのだろう? そこでまず知っておきたいのが呼吸の仕組み。

「呼吸というと息を吸って吐く“肺呼吸”だけをイメージすると思います。これは外呼吸とも呼ばれる呼吸ですが、実はもうひとつ、内呼吸とも呼ばれる“細胞呼吸”があります。肺呼吸で取り込んだ酸素は、気管や肺胞などを通して毛細血管に取り込まれ、赤血球のヘモグロビンによって細胞に運ばれます。細胞に着くとヘモグロビンは酸素を切り離し、ミトコンドリアに渡します。このとき酸素を切り離すのが二酸化炭素の役目で、これにより酸素がミトコンドリアに届きます。これが細胞呼吸です。この2つの呼吸によってミトコンドリアはエネルギーを生み出し、体は正しく働くのです」
大人の1回換気量
安静時の大人の1回換気量(1回の呼吸で吸ったり吐いたりする量)は平均500ml。そのうちガス交換されない死腔量を引いた350mlが実際にガス交換される肺胞換気量。浅い呼吸と深い呼吸の肺胞換気量の差は1回750ml、1分間だと約2Lの差が!
呼吸が浅いアラフィーが急増中!マスクで隠れ酸欠!? 心身へのデメリット&改善方法_1_5
問題なのは呼吸が浅いと、この細胞呼吸がうまくいかなくなる点。

「1回呼吸をすると、吸気の125倍の二酸化炭素が吐き出されます。呼吸が浅くなると呼吸の回数が増え、吐き出す二酸化炭素がさらに増えて血中の二酸化炭素の濃度が減ります。すると細胞でヘモグロビンから酸素がうまく切り離されず、ミトコンドリアに届かないため酸欠状態に。その結果、エネルギー産生が低下してだるさや疲れが生じたり、筋肉細胞で酸欠が起きると肩コリや腰痛が起きたり、脳で酸欠が起きると集中力が低下したりといった問題が起きます」
呼吸の仕組み
酸素を運ぶヘモグロビンが細胞に到着したとき、酸素を切り離す役割をするのが二酸化炭素。呼吸が浅いと血中の二酸化炭素が不足し、ヘモグロビンから酸素がうまく切り離されず、ミトコンドリアに届かないため酸欠に。
また、自律神経にも影響が。

「呼吸が浅いと自律神経のうちの体を緊張・興奮モードにする交感神経が優位になります。すると血流が悪くなるため、肩コリや頭痛、冷えなどが起きたり、免疫細胞が体の隅々に届かず免疫力の低下も招きます」

 
②呼吸が浅くなるのを防ぐためには?

口呼吸を直し、横隔膜の動きをよくして深い呼吸を

口呼吸を直し、横隔膜の動きをよくして深い呼吸を
呼吸が浅くなるのを防ぐためには、こまめに浅い呼吸をリセットすることが大切。

「おすすめは、4秒で息を吸い、4秒止め、8秒で息を吐く“4・4・8呼吸”です。マスクをはずしたときに取り入れて、浅い呼吸を深い呼吸に正しましょう」

また、深い呼吸をするには、まず以下の2つから始めるのもポイント。

「ひとつが、口呼吸を鼻呼吸にすること。マスクをしていると口呼吸になりがちですが、口呼吸だとどうしても浅い呼吸になります。これに対し、鼻呼吸は口呼吸より空気の出入口が小さいため空気抵抗が大きく、自然とゆったりした呼吸になります。また、もうひとつが呼吸筋を正しく使えるようにすることです。呼吸が浅いと、横隔膜などの呼吸筋が使われず衰えてしまいます。するとふだんの呼吸がどんどん浅くなり、深い呼吸をしようとしてもうまくできなくなります。ですから横隔膜をよく動くようにすることも大切です」

次の記事からその方法を紹介するので、実践して深い呼吸に正して!

「あなたの呼吸、大丈夫?」確認テスト

「あなたの呼吸、大丈夫?」確認テスト
ふだんどおりの呼吸をして鼻から息を吐いたあと、鼻をつまみ、息をしたくなる時間をチェック。30秒以下で息をしたくなったら呼吸が浅くなっている証拠。我慢せず30秒息を止められたら合格ライン。40秒止められたら理想的。

 
③改善方法1:口呼吸を正す

口呼吸チェックリスト

口が開いていることが多い

のどが渇きやすい

口臭が気になる

唇が乾いて荒れやすい

風邪をひきやすい

歯周病や虫歯がある

いびきや歯ぎしりをする

うつ伏せや横向きで寝る

起床時に口が乾いている

朝起きると疲れている

舌の両側が波打っている

激しいスポーツをしている

おしゃべりなほうだ

しょっちゅうため息をつく

食べるときくちゃくちゃ音がする

口呼吸を正す

舌の位置を戻すのが鼻呼吸にするコツ

口は鼻の穴より大きく、口で呼吸をするほうが楽なので無意識のうちに口呼吸になっている人が多数。

「マラソンをしている人や、おしゃべりやカラオケが好きな人など、口を開く機会が多い人も口呼吸になりがちなので注意。鼻呼吸にすれば鼻毛や鼻粘膜が病原体の侵入を防いでくれるので、感染予防にもなります。鼻呼吸にするコツは、まずは舌や歯を正しいポジションに戻すこと。舌の位置が下がっていると気道が狭くなるので、鼻呼吸をしていても長続きせず、すぐ口呼吸に戻ってしまいます。左の方法で正しいポジションに戻しましょう。また、口呼吸が習慣になっている人は、舌の筋力が落ちていて、舌を正しい位置に置くのがキツくなるので、下で紹介する“舌筋体操”を取り入れて舌筋を鍛えるのも効果的です」。

舌や歯を正しいポジションに

舌や歯を正しいポジションに
舌が上あごに密着しているのが正しいポジション。真ん中の前歯2本の裏側に舌先を当て、上に滑らせると膨らんだスポットがある。ここに舌先を当て、舌全体を上あごの天井部分にペッタリと密着させる。
ふだんからこの状態を心がけて。舌が上あごにつかずダラリと下がり、舌先が上や下の前歯の裏についていたり、宙ぶらりんになっているのはNG。

舌を正しく使えるようになる「舌筋体操」

舌筋体操は、舌骨を意識しながら行うと効果的。舌骨はのど仏の上にあるU字形の骨。舌を出したときになくなり、引っ込めると出っぱる部分。中指で舌骨の端を軽く押さえ(1)、舌骨から舌を動かすイメージで行って。
舌をベーッと前に3回出す。
《1》舌をベーッと前に3回出す。
舌を左右に動かす。左右3セット。
《2》舌を左右に動かす。左右3セット。
唇をなめるように舌をゆっくり3周回す。
《3》唇をなめるように舌をゆっくり3周回す。
舌を縦に丸め、両端をくっつける。
《4》舌を縦に丸め、両端をくっつける。
舌を正しいスポットに当て、舌全体を上あごにつけ、勢いよく舌で上あごをポンと3回はじく。
《5》舌を正しいスポットに当て、舌全体を上あごにつけ、勢いよく舌で上あごをポンと3回はじく。

 
④改善方法2:横隔膜をしっかり使う

横隔膜をしっかり使う

ストレッチで呼吸筋の活性化を

横隔膜は肺のすぐ下にあるドーム状の筋肉。

「理想的なのは、肺の上から一番下までに空気を送り込む、横隔膜の可動域を最大限に使った呼吸。まずは自分の横隔膜の可動域を左のチェックテストで確認してみましょう。ねこ背姿勢になっていると横隔膜をはじめとする呼吸筋がこり固まり、胸郭が閉じて浅く短い呼吸に。下で紹介するような胸郭をしっかり開くストレッチで呼吸筋を活性化させましょう。また、息を吐くのが苦手な人には風船がおすすめ。頰が膨らまないように口をすぼめておなかからゆっくり長く息を吐き風船を膨らませる。息を吐きながら横隔膜が上がっていく感覚をつかんでみて」。

横隔膜の可動性チェックテスト

横隔膜の可動性チェックテスト

《吸う》

両手を肋骨のわきに当て、鼻から息を吸い、肋骨が前後左右に広がるか確認。横隔膜が下がりきっていないと十分に広がらない。

鼻から息を吐いたとき、肋骨が閉じて下がるか確認

《吐く》

鼻から息を吐いたとき、肋骨が閉じて下がるか確認。横隔膜がしっかり上がっていないと肋骨があまり閉じず下がらない。

隔膜がしっかり上がっていないと肋骨があまり閉じず下がらない。

《CHECK1

肋骨下の骨ぎわに手を当て、中心から外側へとなぞった部分が横隔膜

CHECK2

肋骨下の骨ぎわに手を当て、中心から外側へとなぞった部分が横隔膜。ここに親指以外の4本の指を食い込ませ、息を吐き、おなかに空気を入れるつもりで鼻から大きく吸い、鼻から大きく吐く。吸ったとき指が押し上げられ、吐いたとき指がおなかに食い込むなら横隔膜がしっかり動いている証拠。指があまり動かないなら横隔膜の動きが鈍い状態。

ゆったり深く呼吸できるようになる「胸郭」& 肩・首ほぐし

椅子に座り、背筋を伸ばし、胸の前で手を組む
《1》椅子に座り、背筋を伸ばし、胸の前で手を組む。ゆっくりと息を吐きながら、前に腕を伸ばすと同時に、骨盤を後傾させる。左右の肩甲骨の間が気持ちよく開いていくのを感じて。
ゆっくり息を吸いながら骨盤を前傾させ、組んだ手を胸の下に引き寄せる
《2》ゆっくり息を吸いながら骨盤を前傾させ、組んだ手を胸の下に引き寄せる。左右の肩甲骨が背骨に寄り、胸郭が気持ちよく開くのを感じて。腰は反らせすぎないこと。1、2を5回。
両肘を曲げ、指先を左右の肩先にのせ、肩甲骨を寄せて胸を張る
両肘を曲げ、指先を左右の肩先にのせ、肩甲骨を寄せて胸を張る。両肘で大きく円を描くように、腕全体を前から後ろへ回す。これを5回。前回しも同様に行う。
右手を左肩に置き、わきを締める。右手で鎖骨を押さえ、ゆっくり首を後ろに倒し、あごを上に向ける。
右手を左肩に置き、わきを締める。右手で鎖骨を押さえ、ゆっくり首を後ろに倒し、あごを上に向ける。そのまま首を右に倒し、あごは左上に向ける。反対側も同様に。

 
⑤改善方法3:即効リカバリー呼吸

4・4・8呼吸法

まわりに人がいないときにすぐできる! 即効リカバリー呼吸

「一般的な1分間の呼吸数は12〜20回ですが、4・4・8呼吸は1回16秒かかるので1分間の呼吸数が約4回と少なく、マスク着用で速く浅くなった呼吸をゆったりした腹式呼吸に切り替えられます。人のいない場所でマスクをはずして取り入れましょう。副交感神経も優位になり、リラックスするこの呼吸法、『鬼滅の刃』の“全集中の呼吸”をイメージして行ってみてもよいかもしれません(笑)」

まわりに人がいないときにすぐできる! 即効リカバリー呼吸
《1》楽な姿勢をとり、まず腹式呼吸を2〜3回繰り返し、鼻から息を吐ききる。次に4秒かけて息を吸う。
4秒息を止める。
《2》4秒息を止める。

呼吸をいったん止めるのはなぜ?

「途中で息を止めると、体内の二酸化炭素が排出されないので、血中の二酸化炭素濃度が増え、浅い呼吸で大量に放出されて不足した二酸化炭素濃度を正常に戻せるからです。4秒間しっかり息を止めましょう」

8秒かけて鼻から細く長く息を吐く
《3》8秒かけて鼻から細く長く息を吐く。おなかを絞るようなイメージで。1〜3を4回繰り返す。

POINT:1時間〜1時間半に1回のペースで

「4・4・8呼吸法は、1時間〜1時間半に1回は行いましょう。時間があるときは2〜3セット行うのがおすすめ。自分で呼吸が浅いと感じたときに取り入れるのも◎」

 
⑥コロナ鬱かなと思ったら「下腹部呼吸法」

口をすぼめて下腹部の筋肉を絞るようにへこませながら、息を吐ききる。
【1】口をすぼめて下腹部の筋肉を絞るようにへこませながら、息を吐ききる。
下腹部の筋肉をゆるめて、鼻から自然に息を吸う。
【2】下腹部の筋肉をゆるめて、鼻から自然に息を吸う。
口をすぼめて、下腹部の筋肉を意識してへこませながら、ゆっくり、ゆっくり息を吐く
【3】口をすぼめて、下腹部の筋肉を意識してへこませながら、ゆっくり、ゆっくり息を吐く。2、3をゆったりした一定のリズムで、最短5分、最長20分繰り返す。

 
⑦急なパニックに陥ったら「5・5・5呼吸法」

急なパニックに陥ったら『5・5・5呼吸法』
【1】楽な姿勢になり、ゆっくりと鼻から息を吐ききり、おなかをへこませる。
5秒間息を止める。
【2】5秒間息を止める。
おなかを膨らませながら、5秒で鼻から息を吸う。
【3】おなかを膨らませながら、5秒で鼻から息を吸う。
5秒間息を止める。
【4】5秒間息を止める。
おなかをへこませながら、5秒でゆっくりと鼻から息を吐く。2〜5を5回繰り返す。
【5】おなかをへこませながら、5秒でゆっくりと鼻から息を吐く。2〜5を5回繰り返す。

 
⑧免疫力をアップしたいと思ったら「リンパ呼吸法」

あおむけに寝転がり、胸とおなかに手を置く
【1】あおむけに寝転がり、胸とおなかに手を置く。全身の力を抜いて膝を軽く曲げた状態で、まず息を軽く吐ききる。次に、ゆっくりと鼻から息を吸い、おなかを大きく膨らませる。
おなかをへこませながら、長めにゆっくりと鼻から息を吐く
【2】おなかをへこませながら、長めにゆっくりと鼻から息を吐く。寝る前などのリラックスタイムに、心地よく感じるだけ行って。そのまま寝ついてもOK。

《負荷をかけてもOK》

おへそのすぐ上に500gほどの重さの本を置いて行うと
「おへそのすぐ上に500gほどの重さの本を置いて行うと、呼吸に合わせて本が上下に動き、おなかの動きを確認しやすくおすすめ。慣れたら本の重さを少しずつ増やして」

 
⑨スムーズに入眠したいなら「10・20呼吸法」

あおむけに寝て、下腹部をゆっくり絞るようにして、息を吐ききる。
【1】あおむけに寝て、下腹部をゆっくり絞るようにして、息を吐ききる。
下腹部と肛門の力を抜き、下腹部をゆっくり膨らませていき、10数えながら自然に息を吸い込む。
【2】下腹部と肛門の力を抜き、下腹部をゆっくり膨らませていき、10数えながら自然に息を吸い込む。
首から胸までの力をゆっくり抜きながら自然に息を吐く。
【3】首から胸までの力をゆっくり抜きながら自然に息を吐く。そのまま下腹部をゆっくり絞りながら20数えて、さらに息を吐いていき、同時に肛門もゆっくり閉じて、息を吐ききる。2〜3を20〜40回(20回で約10分)。10〜20分行うのが理想的。

《中途覚醒してしまったときは》

中途覚醒したら“マインドフルネス呼吸”を
中途覚醒したら“マインドフルネス呼吸”を。「目を閉じ、自然に息をして空気の出入りや胸やおなかの動きに意識を集中。雑念がわいたら、また呼吸に意識を戻します。全身で呼吸するイメージで、体全体に意識を広げましょう。スムーズに再入眠できます」。

 
⑩よりよい呼吸のための6つのQ&A

Q.鼻から吸って口から吐いてもOK?

A.「吸うほうは基本的に鼻からにしたほうがいいですが、吐くのは鼻からがむずかしいなら口からにしてもかまいません。ただし、吐くのも鼻からにするのがベストなので、呼吸法を続けるうちに、慣れてきたら鼻からに変えるのがおすすめです」

Q.寝ているときも鼻呼吸がいい?

Q.寝ているときも鼻呼吸がいい?
A.「口呼吸だと病原体が侵入しやすくなるうえ、口の乾燥やいびきの原因にもなるので睡眠中も鼻呼吸が理想的。起床時に口が乾いている人は睡眠中に口呼吸になっている可能性大。医療用の紙テープを唇に縦にはって寝ると口呼吸が防げます」

Q.マスク時は二酸化炭素を吸っている?

A.「マスクをしていると自分の吐いた二酸化炭素をまた吸うのではと心配するかもしれませんが、吸っても特に弊害はありません。ただ、ふだんから呼吸が浅い人は二酸化炭素の耐性が低く、急に多く吸うと息苦しくなる場合が。マスクをして過剰に息苦しく感じるならその可能性もあります。そういう人は今回ご紹介した呼吸法を取り入れて呼吸を深くしましょう」

Q.胸式呼吸はよくないの?

A.「胸式呼吸は交感神経を優位にするのでやる気を出したいときなどにはよく、悪いわけではありません。ただ、浅い呼吸になりやすく、続けると不調の原因に。ただでさえ現代人は胸式呼吸に偏りがちなので、腹式呼吸を意識的に取り入れて」

Q.呼吸法はやればやるほどいいの?

A.「今回ご紹介している呼吸法は副交感神経を優位にするものですが、常に副交感神経が優位になっていればいいわけではないので、1時間〜1時間半に1回ほど行えば十分です。浅い呼吸をリセットしたいときや、ストレスがかかったときに行うなど、メリハリをつけるのがおすすめ」

Q.呼吸中は何かをイメージするべき?

A.「呼吸中に何かをイメージする必要はなく、大事なのはリズミカルに呼吸をすることです。そうすることで副交感神経が優位になるだけでなく、“幸せホルモン”と呼ばれるセロトニンも増えるので精神安定効果が高まり、心が落ち着きます」
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