コリは危険のサイン!?首の突き出しセルフチェック【今こそ「首コリ」悩みにさようなら!】

ガチガチになった首のコリを「しかたがない」「とりあえず我慢できるから」と、放置していない!? これがゆくゆくは体の重い不調につながることも。そこで首コリの原因と、ひとりでできる首の状態チェック方法を整形外科医・カイロプラクターの竹谷内先生がレクチャー。
教えてくれたのは…
竹谷内康修(たけやちやすのぶ)先生

竹谷内康修(たけやちやすのぶ)先生

整形外科医・カイロプラクター。アメリカでカイロプラクティックを学び、’07年、クリニックを開設。肩コリ、首の痛み、腰痛などの治療に取り組む。『頸椎症の名医が教える竹谷内式首トレ』ほか著書多数。

ひとりでできる首の状態チェック

「首の突き出しチェック」

首の突き出しチェック1

《1》何げないデスクワーク中やスマホを見ているときに、その姿勢をキープしたまま、片方の人さし指をあご先に当てる。

首の突き出しチェック2

《2》そこから正しい姿勢になるまであご先を押し戻す。そのときのモーションが大きいと感じたら、ストレートネックに要注意。

「頸椎症の度合いチェック」

頸椎症の度合いチェック1

《1》自分の頭と同じくらいの丸を紙に描き、自分の顔と同じ高さになるよう壁にはる。壁を背にして、50cm程度離れた位置に立つ。

頸椎症の度合いチェック2

《2》上体が回らないよう固定して首だけを回し、後ろの丸がどの程度見えるかを確かめる。左右とも行って、左右差も確認する。

頸椎症のスペクトラム

上の「頸椎症の度合いチェック」の結果と、自覚症状から以下のように分類される。

健康 左右とも丸が一部でも見える
ステージ
0
頸椎症予備軍 左右どちらか一方でも丸が見えない、あるいは真横を向けない
ステージ
1
首や肩のコリ 首や肩のコリを実感している
ステージ
2
首や肩の痛み 首を回すと痛みが出る
ステージ
3
腕の痛みやしびれ 首を回すと腕や手に痛みやしびれが出る
ステージ
4
脊髄症 両腕とも、足にも痛みやしびれがある

コリは痛みの一種。危険なサインと考えて

首がガチガチに凝る、痛くて首が回らない。こうした首の不調を抱えながら、だましだまし長い年月を過ごしていないだろうか。「首のコリを単なる不調と考え、我慢を重ねるのは危険です」と語るのは、首コリ解消のための独自の“首トレ”を提唱する整形外科医の竹谷内康修先生。

「人の頭は4~6kgの重さがあり、それを支えるのが7つの骨で形成された頸椎(けいつい)(下図)です。そして、なんらかの理由で、首や肩の筋肉の収縮がクセになっている状態が“コリ”。コリにより頸椎が圧迫されると、頸椎の中を走る神経に異常が起き、痛みやしびれにつながるのです。この一連の過程を“頸椎症”と呼び、首コリはその第1ステージ(上図表)に当たります。原因のはっきりしない頭痛の原因が頸椎症だったり、手足の痛みやしびれといった重症にいたるケースもあるので注意が必要です」

頸椎症の悪化に大きく影響するのが、現代人の悪い生活習慣だ。

「前かがみでスマホを長時間見続けていると、通常の約3倍の負荷が頸椎にかかります。また、椅子に座るときの姿勢が正しくなかったり、合わない枕を使うことも頸椎トラブルの原因に。さらに、筋肉は交感神経の活動に強く影響されます。ストレスがかかって交感神経優位の状態が続くと、筋肉が収縮して首や肩に痛みが出やすくなるので、ストレスを上手に逃がすことも大切です」

姿勢などの見直しと、“首トレ”を実践して、今のうちから首コリの解消を!

首コリにつながる筋肉と頸椎症の悪化状態

【前側】

前側

【後ろ側】

後ろ側

首コリは局所的に発生するのではなく、姿勢の悪さに起因することが多いため、胸や背中側の筋肉のコリも深く関係している。

【頸椎の構造図】

頸椎の構造図

頸椎は頭の重さを支えるだけでなく、中枢神経である脊髄が通るトンネルの役目を果たしている。頸椎の異常から枝分かれする神経が圧迫されると、腕や指先などにしびれが出ることに。

頸椎に異常が出ると…

頸椎に異常が出たとき

この図は、頸椎に異常が起きるステージ2以降の状態。首や肩の筋肉の緊張が解けず、頸椎に上下からの力が加わり続けると、椎間板や椎間関節が変形して、首の痛みやしびれにつながる。

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