中野明海さん「不調を重く受け止めすぎず、ラクになる工夫を」【更年期対策ルーティーン】

心身にさまざまな不調が起こる更年期。みんなはどんな対策をしてる? ヘア&メイクアップアーティストの中野明海さんは、ストレッチやサプリはあえてルーティンにはしないという。日々の更年期対策について伺った。

プロフィール

ヘア&メイクアップアーティスト 中野明海さん

ヘア&メイクアップアーティスト 中野明海さん

なかの あけみ●長年にわたり、第一線で活躍するアーティストや女優のヘアメイクを手がける。雑誌などの美容企画でのメイクレッスンはもちろん、後輩女性への人生アドバイスも評判。60歳。

「自分に“合っていないもの”を時にはやめることが大切」

中野明海さん

不調を気にするより感受性を磨いて毎日を豊かに

「もともと年齢や性別にはこだわらず生きてきたので、フラットな気持ちで更年期を迎えましたね」という中野さん。更年期を自覚したのが5年前と、平均的な訪れよりは遅いほうで、今も続く。

「長年、子宮内膜症や子宮筋腫の症状があって、不正出血などに対応するのには慣れています」

子供のころから病気がちで、不調を重く受け止めすぎず、何をすればラクになるかな?と工夫するのが常。更年期もその延長線上にある。

「4年前、気持ちが落ち込んで、食べることが大好きなのに食欲が減退したときは、通りすがりの漢方薬局に相談。シベリア人参茶をすすめられ、飲んだところ調子がよかったので、以来、常備はしています」

5年前、夜中に汗をワーッとかくようになったときも、「『ああ、これが噂のホットフラッシュね』くらいの気持ちで受け止めて。『それなら朝、シャワーを浴びてすっきりすればいいじゃない』と」。

更年期はプチトラブルの連続。だからこそ、あえて日々の小さな感動に目を向けるという中野さん。 「かわいい!うれしい!おいしい!といった感情に素直でいようと。小さな感動は案外身のまわりにたくさんあるもの。私の場合、道端の雑草のかわいさにときめいたり、空を眺め雲の形が素敵だなと思ったり」

更年期にいいといわれることでも、自分に合っていなければしない。

「時にはやめる勇気も必要なのではないかしら。運動に関しては、お風呂あがりにボディクリームをのばすついでのストレッチくらいが、私には合っている。コロナ自粛中には、ラジオ体操がとてもよいことに気づきましたが、あえてルーティンにはしていません。やらねば、と、縛られることが重荷になりかねないので」

できないことを嘆かず、できることを心地よく。そんな日々の積み重ねが、現役で仕事を続ける中野さんの体と心を支えている。

中野明海さんのルーティン

更年期のお助けアイテム

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最近ハマった、ちばてつやさんの『ひねもすのたり日記』。幼いころの戦争体験や、80代の生活や心境がつづられており、「更年期なんてたいしたことじゃない。生きているだけ、ありがたいと思えます」

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