濃厚なチーズの風味で心豊かに!相原一吉さんに習う「伝説のガトー・フロマージュ」の作り方

何度となく女性誌に取り上げられ、50年以上も愛されているレシピがあるという。相原一吉さんが師でもある故・宮川敏子氏から受け継いだ「タルト・オ・フロマージュ」の作り方を紹介。
教えてくれたのは…
相原一吉

相原一吉

Kazuyoshi Aihara●スイス・フランス菓子研究所「お菓子の教室」を主宰。香川栄養専門学校製菓科卒業後、故・宮川敏子氏に師事。ベストセラー『お菓子作りのなぜ?がわかる本』をはじめ、近著には『バターの使い方がわかるお菓子の本』など。

手間をかける価値のある心豊かになれるお菓子

タルト・オ・フロマージュ

タルト・オ・フロマージュ

長年愛され続けてきた、クリームチーズとカスタードクリームをベースにしたシンプルなチーズケーキ。相原さんの師でもある故・宮川敏子氏から受け継がれたレシピだ。

「パート・シュクレ(サブレ生地)を半焼きして、スフレタイプの種(アパレイユ)を詰めて焼き上げます。半焼きは面倒と思われるかもしれませんが、底生地をしっかり焼くのが、おいしいタルト。オーブンの中でまさにスフレ、まっすぐ持ち上がることで美しい姿に仕上がります。ここでは仕上げに何もしませんでしたが、粉砂糖をふったり、お好みで杏ジャムなどを塗っても」

ほろっとしたタルト生地と濃厚な風味が、心を豊かにしてくれる。「家庭のお菓子こそ、手を抜かず、おいしいものを作らねば」という言葉どおり、手間をかける価値のあるこのうえなく贅沢なお味。

不朽のレシピ、全工程お見せします

ちょっとした作業やコツが、極上の味につながる――こまやかな気くばりに、心も感性も豊かになる相原流お菓子作り。思慮に満ちた工程を余すところなくご紹介!

材料(直径20cmの型1台分)

パート・シュクレ(できあがり約400g)

※20㎝タルトにはその内約250g使用

 バター…100g

 塩…ひとつまみ

 粉砂糖…80g

 卵黄(大きめ)…1個分(約20g。卵黄が小さければ卵白を足す)

 薄力粉…200g

杏ジャム…約30g

種(アパレイユ)

 クリームチーズ…200g

 〈カスタードクリーム〉

  牛乳…150g

  砂糖…40g

  薄力粉…20g

  卵黄…2個分

 パイナップル(缶)…1枚分(みじん切り)

 レモン汁…小さじ2

 〈メレンゲ〉

  卵白…50g

  粉砂糖…大さじ1

パート・シュクレを作る

軟らかくしたバターをボウルに 入れ、塩を加え泡立て器で空気 を含ませるように攪拌する。

《1》軟らかくしたバターをボウルに入れ、塩を加え泡立て器で空気を含ませるように攪かくはん)する。

粉砂糖を3回に分けて加え、そ のつど十分に攪拌する。

《2》粉砂糖を3回に分けて加え、そのつど十分に攪拌する。

卵黄を入れ、均一になるまで混 ぜる。

《3》卵黄を入れ、均一になるまで混ぜる。

薄力粉の1/3量を加え、泡立て 器で見えなくなるまで混ぜ、泡 立て器をはずす。

《4》薄力粉の1/3量を加え、泡立て器で見えなくなるまで混ぜ、泡立て器をはずす。

泡立て器についた生地もていね いに落としてボウルへ入れる。

《5》泡立て器についた生地もていねいに落としてボウルへ入れる。

残りの粉を加え、ヘラで粉が見 えなくなるまで混ぜる。

《6》残りの粉を加え、ヘラで粉が見えなくなるまで混ぜる。

最後は指先を使って生地をまと め、ボウルの中を転がす。

《7》最後は指先を使って生地をまとめ、ボウルの中を転がす。

ボウルがきれいになり、ひとつ にまとまるようにする。

《8》ボウルがきれいになり、ひとつにまとまるようにする。

これをポリ袋に入れ軽く押さえ 平らにする。

《9》これをポリ袋に入れ軽く押さえ平らにする。

扱いやすくなるまで冷蔵庫で冷 やし休ませる(できればひと晩)。

《10》扱いやすくなるまで冷蔵庫で冷やし休ませる(できればひと晩)。

生地をタルト型へ

型に軟らかくしたバター(分量外) を塗り、冷蔵庫で冷やし、強力粉 (材料外)をふり、余分な粉は落とす。

《1》型に軟らかくしたバター(分量外)を塗り、冷蔵庫で冷やし、強力粉(材料外)をふり、余分な粉は落とす。

生地250gを取り出し、切り開い たポリ袋ではさみ、上からめん棒 でつぶし、転がし生地をのばす。

《2》生地250gを取り出し、切り開いたポリ袋ではさみ、上からめん棒でつぶし、転がし生地をのばす。

円形になるように生地の周囲を 寄せながら型より3~4㎝大き くなるようにのばす。

《3》円形になるように生地の周囲を寄せながら型より3~4㎝大きくなるようにのばす。

上面のポリ袋をはずして、生地 を型にかぶせ、周囲から少しず つポリ袋をはずす。

《4》上面のポリ袋をはずして、生地を型にかぶせ、周囲から少しずつポリ袋をはずす。

型からはみ出した生地を型の内 側面に落とす。

《5》型からはみ出した生地を型の内側面に落とす。

上からはみ出したところを下に 押し、側面の生地を少し厚くす る。

《6》上からはみ出したところを下に押し、側面の生地を少し厚くする。

ナイフを内側から外にすべらせ るように動かし、余分を切り取る。

《7》ナイフを内側から外にすべらせるように動かし、余分を切り取る。

内側面を中指の腹で断面を親指 の腹で同時に押さえ、生地を型 に密着させ、断面を整える。

《8》内側面を中指の腹で断面を親指の腹で同時に押さえ、生地を型に密着させ、断面を整える。

底の部分をフォークでピケする。 できれば30分くらい休ませる。

《9》底の部分をフォークでピケする。できれば30分くらい休ませる。

中温(170~180℃)のオーブン で、内側がうっすらと色づくまで 半焼きに。底に杏ジャムを塗る。

《10》中温(170~180℃)のオーブンで、内側がうっすらと色づくまで半焼きに。底に杏ジャムを塗る。

《種を作る》

クリームチーズはあらかじめ室 温にもどし、ヘラでつぶしなめ らかなクリーム状にする(A)。

《1》クリームチーズはあらかじめ室温にもどし、ヘラでつぶしなめらかなクリーム状にする(A)。

ボウルに薄力粉と砂糖を入れ泡立て器 でよく混ぜ、ここに50℃くらいに温め た牛乳を加え、泡立て器でよく混ぜる。

《2》ボウルに薄力粉と砂糖を入れ泡立て器でよく混ぜ、ここに50℃くらいに温めた牛乳を加え、泡立て器でよく混ぜる。

砂糖を溶かし、別のボウルに網 で濾しながら移す。

《3》砂糖を溶かし、別のボウルに網で濾しながら移す。

ボウルごと中火にかけ、クリー ム状に煮る。一度火からおろし、 卵黄を加え混ぜる。

《4》ボウルごと中火にかけ、クリーム状に煮る。一度火からおろし、卵黄を加え混ぜる。

再び火に戻し、20~30秒煮て 卵黄に火を通す。カスタードク リームができる。

《5》再び火に戻し、20~30秒煮て卵黄に火を通す。カスタードクリームができる。

クリームが熱いうちにAのクリ ームチーズを少しずつ加える。パ イナップル、レモン汁を加える。

《6》クリームが熱いうちにAのクリームチーズを少しずつ加える。パイナップル、レモン汁を加える。

別のボウルで卵白と粉砂糖を泡 立てて硬いメレンゲを作る。

《7》別のボウルで卵白と粉砂糖を泡立てて硬いメレンゲを作る。

メレンゲの約1/3をクリームの ボウルに加え、均一になるよう に混ぜる。

《8》メレンゲの約1/3をクリームのボウルに加え、均一になるように混ぜる。

残りのメレンゲも加え、泡をつ ぶしすぎないよう、しかし均一 になるように混ぜる。

《9》残りのメレンゲも加え、泡をつぶしすぎないよう、しかし均一になるように混ぜる。

最後はヘラで混ぜムラがないこ とを確認する。

《10》最後はヘラで混ぜムラがないことを確認する。

《焼く

準備したタルトに流す。表面は 平らにする。

《1》準備したタルトに流す。表面は平らにする。

生地と種の間に人さし指の先で 溝を作る。表面に霧を吹き、中温 (170~180℃)のオーブンに入 れ20~25分で焼き上げる。

《2》生地と種の間に人さし指の先で溝を作る。表面に霧を吹き、中温(170~180℃)のオーブンに入れ20~25分で焼き上げる。

オーブンから出したら、すぐに 平らな台の上に5~6㎝高さか ら2~3回、トントンと落とし、 ショックを与える。

《3》オーブンから出したら、すぐに平らな台の上に5~6㎝高さから2~3回、トントンと落とし、ショックを与える。

型からはずす。高さのある器な どにのせるとうまくはずれる。

《4》型からはずす。高さのある器などにのせるとうまくはずれる。

網台に移し、冷ます。

《5》網台に移し、冷ます。

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