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コロナ、生殖医療、入管問題…“ニュースの話題”を深掘りした、女性作家による「社会小説」注目作3選
テレビやネットの情報は流れていくもの。表層ではわからない社会の現実を描いた小説は、時間をかけて読むものだけに“考える力”もわいてくる。コロナ格差問題、生殖医療問題、入管・難民問題を扱った3作に注目!
若者の働き方、看護師の過重労働、児童虐待…日本が抱える問題が見えてくる、女性作家の「社会小説」3選
若者の働き方問題
『夜が明ける』西 加奈子
新潮社 ¥2,035
エクラ世代の子供たちが直面するブラックな労働
15歳のとき高校で出会った「俺」とアキ。普通の家庭で育った「俺」とは違い、アキは母親からネグレクトされていたうえ吃音(きつおん)だったが、互いをかけがえのない存在と感じ、同級生ともども楽しい学校生活を送っていた。しかし父親が突然亡くなったことで「俺」の生活は一変。働きながら大学に進み、ブラックなテレビ制作会社に就職することに。一方アキは劇団に所属して役者になるが、それだけでは食べていけず……。「俺」もアキも希望していた道に進んだのに、待っていたのは理不尽すぎる現実。33歳になった彼らがそこから踏み出した一歩を、涙をこらえて見守りたくなる。
看護師の過重労働問題
『ヴァイタル・サイン』南 杏子
小学館 ¥1,760
看護師が職場で起こした事件、背景にはこんな現実が?
ヴァイタル・サインとは人間が生きていることを示す指標のこと。高齢の患者が多い病院で看護師として働く素野子は31歳。シフトが過酷なうえ、患者やその家族から感謝より非難の言葉を多く受ける毎日だったが、恋人とつかの間会うことで気持ちを維持していた。しかし同僚の退職でさらに勤務時間が増加、トラブルも続出して心身を追いつめられ……。過去に看護師が点滴を操作するなどして事件を起こしたことがあったが、背後にはこんな労働の現実があったのでは?と考えてしまう。親が入院したときの心得としても読んでおきたい。
児童虐待問題
『朔(さく)が満ちる』窪 美澄
朝日新聞出版 ¥1,870
家庭内暴力で受けた傷はどうやったら消えるのか
酒を飲むと家族に暴力をふるう父。自分や子供たちが傷を負っても、周囲に事実を隠そうとする母。地獄のような生活を送っていた13歳の史也はある日限界に達し、斧で父に殴りかかる。時は流れてカメラマンになった史也は、看護師の梓と出会い、彼女の複雑な生い立ちを知ることに。心に傷を負ったまま大人になったふたりそれぞれに、過去と決着をつける機会が訪れるが……。両親の本当の関係を知った史也はそれだけで納得し、立ち直れるのか? 子供の再生には時間と周囲の理解が必要なことがわかり、親の責任を痛感させられる。
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【作家・桐野夏生さんインタビュー《前編》】最新作のテーマは“代理母”。桐野さんが“女と社会”にこだわる理由
社会への問いをはらんだ小説を書いてきた作家・桐野夏生さん。最新作で取り上げたのは女性の貧困と生殖医療。その理由と女性のこれからについてじっくりうかがった。
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【作家・桐野夏生さんインタビュー《後編》】書く原動力は“怒り”。桐野夏生さんの最新作から話題の過去作まで
「他人(ひと)事ではない」と痛感させられる社会問題を取り上げて、ニュースやネットの情報だけではわからない現実を虚構の世界で見せてきた作家・桐野夏生さん。骨太な作品を書き続ける原動力はどこにあるのだろうか。
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2025年11月18日
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桃井かおり、絶好調の70代。スペシャルインタビュー「50代の“エクラな”妹たちへ」
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2025年11月17日
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走っても意味なし、ちょうど良い時に発つべし。ーRien de sert de courir, il faut partir à point.【フランスの美しい言葉 vol.42】
読むだけで心が軽くなったり、気分がアガったり、ハッとさせられたり。そんな美しいフランスの言葉を毎週月曜日にお届けします。ページ下の音声ボタンをクリックして、ぜひ一緒にフランス語を声に出してみて。
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2025年11月17日
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アマン東京 総支配人 八木朋子さん「訪れる人と迎える人。そして、働く人同士。お互いにリスペクトをもって向き合いたい」【エクラ トップリーダーズvol.08】
相手の役に立ちたいと心から願うこと。無私無欲でいること。世界一の居心地を提供するホテル、そのトップに初めて上り詰めた日本人総支配人は、ホスピタリティの本質をそう語った。今、この時、この場所で、自分にできる最上のことを。そう願って常に前に立ち、新たな一歩を自ら踏み出していく。
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2025年11月16日
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井川遥さんインタビュー「自分とちょっと似ている〝太い〟女性を演じました」
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2025年11月10日
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