<アラフィーにおすすめの本4選>抜群のエンターテインメント性で戦争の悲惨さに迫る『同志少女よ、敵を撃て』

アラフィー女性にこそ読んで欲しいおすすめの本を、編集部がピックアップ! 第2次世界大戦中、兵士として従軍した少女を描いた『同志少女よ、敵を撃て』をはじめ、イスラム思想、ミドル世代のパリジェンヌの生き方など、イチ押しの4冊をご紹介。

女性だけの狙撃小隊が戦場で見たものは……

『同志少女よ、敵を撃て』

『同志少女よ、敵を撃て』
逢坂冬馬
早川書房 ¥2,090
第2次世界大戦中、ソ連では大勢の女性が従軍。ドイツ兵309人を射殺した狙撃兵もいた。そんな史実を踏まえた物語は、家族を敵に惨殺され、過酷な訓練を経てスナイパーとして前線に投入された少女が主人公。抜群におもしろいエンターテインメントであると同時に、彼女たちの内面の変化を通して戦争の悲惨さに迫り、人の理性を失わせる「真の敵」をあぶり出す。80年前の異国が舞台なのに、現代日本でのほほんと生きる私たちにも他人事だと思わせない力に満ちている。

“イスラム”への理解が深まる仰天おもしろ滞在記

『エジプトの空の下』

『エジプトの空の下』
飯山 陽
晶文社 ¥1,760
イスラム思想を研究する著者は2011年から4年間、幼い娘とカイロで暮らしていた。爆弾テロが頻発する中、スラムの住民から富裕層まで幅広くかかわり、過激派の指導者にも果敢にインタビュー。驚愕の体験を通し、「話せばわかる」が通じない相手との付き合い方が見えてくる。

年を重ねることのマイナスもプラスに!

『40過ぎてパリジェンヌの思うこと』

『40過ぎてパリジェンヌの思うこと』
カロリーヌ・ド・メグレ ソフィ・マス 古谷ゆう子/訳
早川書房 ¥2,640
おしゃれなパリジェンヌの代表的存在だった著者たちも、ミドル世代となり“”を痛感。でも変化を受け入れ、今の自分を豊かに楽しむ術(すべ)を編み出していく。率直なグチに共感し、前向き思考と美しい写真に刺激され、具体的アドバイスに大助かり! のエスプリあふれるエッセー集。

月を眺めるのが怖くなる珠玉の中短編

『残月記』

『残月記』
小田雅久仁
双葉社 ¥1,815
月をモチーフにした3つの物語は、読者を非日常へと引きずり込む。満月がくるりと裏返るのを目撃した瞬間から、妻子にとって見知らぬ他人となってしまう大学教授。「月昂」という新種の感染症にかかり隔離された青年…。愛のために懸命にもがく主人公たちが、忘れられない。

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