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【目の不調・病気】50代が気をつけたい目の病気5つ。予防法は?
老眼の始まりと重なるように、エクラ世代に押し寄せてくるさまざまな目の不調、目の病気。症状別に注意するべき目の病気について、眼科医の梶原一人先生にうかがった。
50歳以上は発症率アップ! 「加齢黄斑変性」の症状と予防法とは?
教えてくれたのは…
眼科 かじわら アイ・ケア・クリニック院長 梶原一人先生
目の奥に現れる“体の酸化”。視界のゆがみに気づいたら即受診!【加齢黄斑変性】
50歳以降は発症率がアップ。失明もある“現代型眼病”
欧米では失明原因の第1位である「加齢黄斑変性」。近年、日本でも高齢化や食生活の変化などによって患者数が増加傾向にあり、50歳を過ぎると発症リスクが一気に高まるという。
「網膜の中央にあり、視細胞が集中していて、ものを見るうえで重要な役割を担う『黄斑部』。この黄斑部が変形したり出血したりすると、視野の中心がゆがむ、見づらいといった症状(「こんな目の見え方・目の症状にご用心!」参照)が現れ、さらに進行すると失明にいたることも。黄斑部の異常は老化の影響が大きく、活性酸素による体の酸化ダメージが深くかかわっているとされています」
病状は2タイプに分類され、日本人に多いのが「滲出型」だ。
「滲出型は、網膜にできた原因不明の新生血管から血液成分が漏れ出したりして、網膜にゆがみが生じるもの。一方、黄斑部の細胞が長い時間をかけてダメージを受ける『萎縮型』は、欧米人に多いのが特徴です。視細胞の再生回復はむずかしいので、緑内障と同じく早期発見・治療が大切。アムスラーチャートのチェックを行ってください」
アムスラーチャートで片目ずつセルフチェック!
片目で中央の点を見たときに周囲がゆがんで見えたり、点が見えない場合、加齢黄斑変性が疑われる。
視野の中心・黄斑部で起きる加齢トラブル
水晶体を通って眼球の中に届いた光は網膜全体で知覚するが、特に視細胞が密集しているのが「黄斑部」。視野の中で最も感度が高く、クリアに見える中心部分。
加齢黄斑変性には、老廃物がたまることで網膜外層に悪影響を及ぼす「萎縮型」と、非常にもろい新生血管が破れることで視覚障害につながる「滲出型」の2つがある。日本人は滲出型が圧倒的に多い。
主な治療法は?
新生血管の発生を抑える抗VEGF療法
血管の成長を促すタンパク質(VEGF)の働きを阻害する薬を注射する、新生血管をレーザーで焼いて熱凝固させるなど、「滲出型」には効果を期待できる治療法がある。
サプリメントの服用
「萎縮型」には有効な治療法がなく、活性酸素の悪影響を軽減するルテインや抗酸化ビタミン(ビタミンC、βカロチンなど)のサプリをとることがよいとされている。
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