【韓国ドラマ】衝撃のラストまでイッキ見必至!のめり込んで眠れない「サスペンス&ミステリー」ドラマ9選

韓国ドラマは、サスペンスやミステリーも面白い!衝撃展開に目が離せない傑作ドラマや隠れた名作、高視聴率を記録した作品まで最高に面白いサスペンス&ミステリー9選。

 

白雪姫には死を~BLACK OUT

ミステリーを読み進めるような面白さ!「白雪姫には死を~BLACK OUT」
「白雪姫には死を~BLACK OUT」に主演のピョン・ヨハン。©Snow White Must Die Special Purpose Company Ltd.
名作「ミセン-未生-」の新入社員役で俳優としての知名度が一気に上昇したピョン・ヨハン。ドラマ「白雪姫には死を〜BLACK OUT」は、そんな彼の今年の主演作で、実は私的2024年下半期トップ3に入る傑作。ドイツの人気ミステリー作家ネレ・ノイハウスの小説「白雪姫には死んでもらう」が原作の本格ミステリーサスペンスで、韓国では回を追うごとに視聴率を上げていった、じわじわ浸透系の話題作なのでありますが、日本では特別にメディアに取り上げられるでもなくひっそりと配信が始まったせいか、はたまたピョン・ヨハンをはじめ演技派ばかりを集めた配役がちょっぴり渋めだったせいか、私の周囲でも韓ドラ・マニア以外、誰も知らないという現実。このままスルーしちゃうには、あまりにももったいない、ということで今回、ここに取り上げさせていただいた次第。
静かなる名優、ピョン・ヨハンの果てなき魅力にハマること必至!
「白雪姫には死を~BLACK OUT」に主演のピョン・ヨハン。©Snow White Must Die Special Purpose Company Ltd.
とにかく、ミステリーを読み進めるような面白さは第一級。もう序盤から釘付けにされて、そのままのめり込んでいく展開といいましょうか。ことの発端は、11年前。モチョン村という小さな田舎町で2人の女子高校生が殺害されたところから始まります。殺害現場とされる納屋のような倉庫には2人が殺された証でもある血の海が残されているのですが、遺体は忽然と消えたまま。地元の警察が容疑者として逮捕したのがピョン・ヨハン演じる主人公のコ・ジョンウ。裕福な家庭に育ったジョンウは、名門大学の医学部受験に合格したばかり。地元では友人も多く人気者だったジョンウなのですが、事件当日の彼は泥酔していて殺害当時の記憶がない。つまり、殺したのかはもちろん、殺してないのかも全く覚えていないというわけです。
韓国ドラマ 白雪姫には死を~BLACK OUT
ジョンウ役のピョン・ヨハン(左)と、ナギョム役のコ・ボギョル(右)。©Snow White Must Die Special Purpose Company Ltd.
ところが、捜査は強引に進められ、血のついたジョンウの靴が発見されるなど、遺体なき殺人事件は、あれよあれよという間に結審し、ジョンウは希望に満ちた医大生生活を送るどころか未成年の殺人犯として収監されてしまうという……。
■U-NEXTにて配信中

誘拐の日

ユン・ゲサン史上、最高傑作かも⁉ '23年の隠れた超名作「誘拐の日」
「誘拐の日」のユン・ゲサン。©ASTORY Co.,Ltd ©KT StudioGenie Co.,Ltd ©ENA
‘23年に配信されたドラマ「誘拐の日」。昨年配信されたドラマ作品では、総制作費70億円ともいわれる「ムービング」や、待望のシーズン2だった「D.P. -脱走兵追跡官-」など配信前から話題を集めた鳴り物入りの傑作が評判通りに大ヒットしましたが、「誘拐の日」は、日本ではアマプラで静かにひっそりと配信が始まったこともあり、ついつい見過ごされがちだったのです。でも、実はこれが隠れたかなりな名作。何がいいって、それこそ彼、ユン・ゲサン!
誘拐の日
「誘拐の日」のユン・ゲサンとユナ。©ASTORY Co.,Ltd ©KT StudioGenie Co.,Ltd ©ENA
元妻ヘウン(キム・シンロク)との間に生まれた一人娘のヒエを溺愛するシングルファザーのキム・ミョンジュンというのが彼の役どころ。これまでは悪役やっても2番手やっても、でもイケメン、といういい男路線のキャラクターが多かったゲサンですが、ボサボサ頭に無精髭、緩んだフェイスラインと体つきに、人の良さだけ滲むボーッと締まりのない表情。そう、なんとも冴えない中年オヤジなキャラクター。おまけにその日の生活もギリギリという貧乏暮らし。
 
そんなある日、娘のヒエに難病が発覚するのですが、もちろんミョンジュンには治療費を捻出する余力も裁量もないわけでして。そんなミョンジュンに元妻のヘウン(これがなかなかのクセもの)が誘拐を持ちかけるのですね。これまで犯罪やアコギなこととは無縁の気弱で心優しいミョンジュンなのですが、娘のためにビビりながらも誘拐を決意。

誘拐犯と天才少女のスリリングな逃亡劇から目を離せない。ちなみにラスト2話はぜひともハンカチのご用意を。いつも強がっていても実は淋しい天才少女と、気弱だけどとことん懐の大きい誘拐犯のケミに何度となく涙あふれること必至です。
■Amazon Original『誘拐の日』Prime Videoで独占配信中

殺人者のパラドックス

殺人者のパラドックス
Netflixシリーズ「殺人者のパラドックス」独占配信中
ウシクが演じるのは、どこにでもいそうな平凡な大学生イ・タン。韓国のいわゆる普通の三流大学に通い、これといって夢もなく、勉強する意欲もなく、奮起してジムの入会金払っても、懸垂器具を買ってもどちらも3日坊主。暇があれば惰性でゲームして、コンビニバイトでお小遣い稼ぎして、流されるままに生きている……そんな男子。
 
ある日の夜、タンはコンビニバイトの帰り道、偶発的にも人を殺してしまうんですね。もちろん、本人の意図するところは全くなく。タンとしては思いもよらないスペクタクルな出来事だったわけではありますが、スペクタクルは望んでいたけれど、こんなスペクタクルじゃないよとばかり、普通にその恐怖に怯えるわけです。被害者の幻影やら、殺人者として塀の中で生きなければいけないこれからの自分の人生やらに。ところが、なぜか捕まらない。そうこうしているうちに、行きがかり上、殺人を繰り返してしまうハメになるタン。なのに、やっぱり捕まらない。彼がやったという証拠が偶然にもことごとく消え去ってしまっているというか。しかも、後になってわかるのは、彼が殺した人たちが全て、連続殺人犯だったり、婦女暴行の常連だったり、殺しても飽き足らないほどの極悪犯罪者だったということ。え〜。ということは、偶然だった殺人は、ひょっとすると必然だったのか? 彼は、悪を悪で制する救世主なのか?
殺人者のパラドックス
刑事役のソン・ソック。Netflixシリーズ「殺人者のパラドックス」独占配信中
何一つ証拠が残らないタンですが、唯一、最初からタンに目をつけている刑事がいるのですね。それこそがソン・ソック演じるチャン・ナンガム。いつも真実を追い続ける執念の男かつ、ヤケに勘が鋭い彼は、風船ガムを膨らましつつ、タンを執拗に追いかける。その一方で、彼には植物人間になってしまった元刑事の父がいるのですが、父をそうしてしまった犯人は未だに捕まっておらず、密かに憎悪にも似た思いでその犯罪者をも追っているのです。
 
ドラマは、そんなナンガムとタンを中心に、タンを世直しの救世主と信じるオタクなハッカー、断罪という殺戮に取り憑かれている元刑事が主要キャラとして登場。平凡だったタンは悪を悪で制するダークヒーローになるのか。ナンガムはタンを、父を植物人間にした犯人を、捕まえられるのか。登場人物たちの交錯するそれぞれの正義と悪のパラドックス。一つだけ言えるのは、単純な悪を悪で制するダークヒーローの痛快が描かれているのではないということ。スピーディな展開、洒落たシーン転換、計算し尽くされた美術やスタイリング、ヘアメイクなど、完璧とも思える演出センスも相まって、その衝撃のラストまで、一気に魅せられます。ふにゃふにゃのゴム棒は、結局弱いのか強いのか。いや、強い、弱いとはそもそもどういうことなのか。それもあわせて見届けてくださいませ。
■Netflixシリーズ「殺人者のパラドックス」独占配信中

マスクガール

マスクガール
初代マスクガール役のイ・ハンビョル
マスクガール
2代目マスクガール役のナナ
マスクガール
3代目マスクガール役のコ・ヒョンジョン
容姿にコンプレックスを抱く主人公モミの半生を3人の女優が演じる
外見への劣等感から仮面をつけてネット配信を始めた主人公OLモミを3人1役で演じ分ける。予期せぬ殺人事件に巻き込まれるまでのモミを新人イ・ハンビョルが、事件後整形して絶世の美女となりつつも転落人生を歩むモミをAFTERSCHOOLのナナが、40代になったモミを演技派コ・ヒョンジョンが演じる。女性への世間の偏見や差別、ゆがんだ母性愛の描写もすさまじい。
■Netflixシリーズ「マスクガール」独占配信中

サムバディ

サムバディ
Netflixシリーズ「サムバディ」独占配信中
アラフィー女性にはちょっと刺激的すぎるかもしれません。なんせ、ドラマの軸に流れるのがマッチングアプリを介して起こる猟奇的な連続殺人事件なのだから。そんな常軌逸するサスペンスを舞台として、そのアプリを開発した女性ソム(カン・ヘリム)と連続殺人犯、そして、ソムの2人の友人たちが織りなす危うい愛の物語とでもいいましょうか。

ヨングァンが演じるのは、もちろんこの連続殺人犯。ユノという名前の好感度高い建築デザイナーなのですが、ソムが開発したアプリを利用し始めたことから、自分の中に眠っていた猟奇が目覚め、アプリで出会った女性たちと密会し次々と殺害していくわけです。

一方、アプリを開発したソムはアスペルガー症候群を持つ天才で、誰の気持ちも理解できないし、自分の感情を表す術も知らない、ある意味孤独の中で生きている人物。
サムバディ
Netflixシリーズ「サムバディ」独占配信中
で、殺人犯を自ら探そうとアプリを通してマッチングしたユノに直感を覚え、一人接近していくのですが、このソムとユノの互いを探り合う最初の出会いのシーンがかなりスリリングで、世間的な共感とは違う、ある種の共通点を感じ取り、そして惹かれあっていく二人の描写は、あからさまなベッドシーンよりもむしろエロティック。

さらに、ソムの友人も、車椅子のサイバー捜査班刑事とレスビアンの巫女という、いわゆるマイノリティーなのですが、彼ら4人の渇望にも似た誰か(サムバディ)を求めるエキセントリックな心が痛々しいほどに胸に迫ります。全裸で挑んだ激しいセックス描写、おぞましいほどの殺害シーン。そして、ソムに向けられるゆがんだ愛の形。優しく人のいい殻を思いっきり脱ぎ捨てた、それでも惹かれてしまうヨングァンをお見逃しなく。

■Netflixシリーズ「サムバディ」独占配信中

サイン

サイン
U-NEXT配信中 ©SBS 
ドラマは、韓国の人気アイドルが不審死を遂げたところから始まるのですが、有能な法医官であるこの物語の主人公ユン・ジフン(パク・シニャン)が解剖を担当することになるも、死因をなんとしても隠蔽したいある権力により、急遽ライバルの法医学学科長のイ・ミョンハン(チョン・グァンリョル)に交代することに。倫理の法医官ジフンは、真実を突き止めるため、なんと遺体を略奪し、派遣されてきたばかりの新人検視官コ・ダギョン(キム・アジュン)を巻き込んで解剖を決行。その結果、死因は他殺と断定されるのですが、またもや何者かの権力の手により、真実は闇に葬られてしまうという。この事件によって、地方に左遷させられたジフンが検視官ダギョンとともに、さまざまな事件を究明していくというのが次なる展開ですが、亡くなったジフンの父が関係する20年前の事件も浮上し、ドラマが進むごとに、ミョンハン+絶対的権力VSジフンの攻防が激しいまでにヒートアップしていくという次第。倫理の人ジフンは、権力に打ち勝つことができるのか。
サイン
主人公の法医官ユン・ジフン役のパク・シニャン。U-NEXT配信中 ©SBS
 今度こそ、今度こそ、と追い詰めながらも、その壁は強固にして天を突き抜けるごとく巨大。そして、迎える衝撃のラスト。私的には大好きだった日本の脚本家、野沢尚のテレビシナリオとしては最後の作品となった「砦なき者」を思い出し、久しぶりにまたしても深すぎる感慨に包まれたという次第。設定も舞台も登場人物も全然違う別物のドラマではありますが、お時間あれば、「サイン」とともにそちらもぜひ、チェックしていただければと思います。
■U-NEXT配信中

秘密の森2

秘密の森2
韓国では令状の請求は検察しか行うことができないというルールが長年続いてきているのだそう。つまり、韓国においての捜査に関する権限は、圧倒的に検察が握っているということ。捜査権をめぐって、これまでの制度を改革しようと動く警察側とそれを阻止しようとする検察側。で、このドラマはその2者による対立を主軸に構成されているというのです。
秘密の森2
検事ファン・シモク役のチョ・スンウ
 物語は、主人公の検事シモク(チョ・スンウ)が霧の深い統営(トンヨン=釜山からバスで1時間ほどのところにある韓国のナポリと呼ばれる港町。シモクはこの町の地方検察庁に2年間赴任していたという設定)の夜の海岸で、規制線が切られているのを見かけたところから始まります(のっけから不安を煽るような深い霧に包まれた映像が印象的)。
 気には留めたものの、そのまま別の約束の場へと向かったシモクですが、その現場で、酔っ払った2人の大学生が、規制線を超えて海岸に入り溺死するという事故が発生してしまうのです。
秘密の森2
龍山署の刑事ハン・ヨジン役のペ・ドゥナ
 ドラマは、検察と警察の対立に焦点を当てつつ、再会したシモクとハン刑事が、隠蔽された事件の真実を追うという形で展開。捜査権問題と事件と、それをめぐる人物たちのそれぞれの思惑が、複雑に絡み合いながら物語が進んでいくせいか、シモクよりも早く事件の真相を突き止めようと、必死で目を凝らし、耳をすませ、「そのミスリードには騙されないぞ」と細心の注意を払って見進めるものの、慎重をきたせばきたすほど、霧の深みにどんどんハマっていってしまう……、という構成力の緻密さは、シーズン1に引き続き、見応えずっしり(私の友人は、ドラマ途中でシモク以外は誰も信用できない!と叫んでおりました)。
 一方、ペ・ドゥナ扮するハン刑事は、不正に対しては少しの妥協も許さず突き進む、人間味あふれる行動派。シモクとは違って、感情豊かでありながら、正義感の強さは人一倍で、今回は、所轄の刑事から警視庁へと出向したという微妙な立場で孤軍奮闘するのですが、そんなふたりだからこそ、霧の奥深くに隠されている本当の真実に辿り着けるという……。
■Netflixオリジナルシリーズ『秘密の森2』独占配信中

車輪

車輪
主演女優キム・ヒョンジュ(右)と夫役の俳優パク・ヒスン。Netflixシリーズ「車輪」独占配信中
芸能界デビューは1996年。3人の中では一番年上の45歳。そう、もはや我らがアラフィー世代です。近々では世界的に大ヒットした「地獄が呼んでいる」の弁護士役が記憶に新しいところですが、主役も脇役も幅広く手掛けつつ、時代劇あり、サスペンスあり、人間ドラマあり、ロマンスありと、どんなジャンルもこなす、品格・知性・清潔感を持ち合わせた正統派という印象。私的にも大好きな女優さんの一人ではあるのですが(「私たちが出会った奇跡」もよかったですね〜)、なぜか、名前をなかなか記憶しないという……。
 
そんなキム・ヒョンジュの最新作がこのドラマ。3つの作品の中では、テーマも展開もかなり重めです。主軸となるのが、倫理の授業でよく取り上げられる「トロッコ(トロリー)問題」。ある人を助けるために、他の人を犠牲にするのは許されるのか? 正解のないその難問をベースに、ドラマは“大義のためなら多少の犠牲は厭わない”という考え方の是非を鋭く問いかける内容です。
 
キム・ヒョンジュが演じるのは、政治家の妻キム・ヘジュ。夫のナム・ジュンド(パク・ヒスン)は弱者の立場になって政治を考える人権派の政治家で、ヘジュ自身は子供を育てながら、本を修理する修理師として仕事をしており、人が羨むような幸せな生活を送っているわけです。しかも、夫のジュンドは静かに暮らしたいというへジュの希望を受け入れ、へジュを表舞台に出さないようにしているという。
 
そんな充実した日々のへジュですが、ジュンドの前妻の息子であるジフン(チョン・テギョン)が突然、遺体となって漢江の川岸で見つかったことから事態が急速に展開していきます。折りしも、性犯罪者を断罪する新たな法案を立案中の夫のジュンドは、デジタル性暴力被害に遭い自殺した女性を擁護し容疑者を糾弾したことから今度は容疑者が自殺、窮地に立たされるという。その一方で、妻のヘジュにも人にはずっと秘密にしてきた、過去のとある自殺事件があり……。
 
人物のキャラ設定など細かい部分で多少不自然なところもありますが、ミステリー的な面白さはもちろん、控えめなへジュが、変わりゆく周囲の状況に翻弄されながらも次第に過去と今の真実に向き合いつつ、立ち向かっていく姿は心にじんじんと響きます。へジュの変わりゆく内面を繊細に緻密に演じたキム・ヒョンジュ、やっぱりチェック必須だったとつくづく。もちろん、その名前もしっかり記憶に刻みつけたのは言うまでもありません。
■Netflixシリーズ「車輪」独占配信中

悪鬼

悪鬼
「悪鬼」のキム・テリドラマ「悪鬼」の主演女優キム・テリ。ディズニープラス スターにて独占配信中 © STUDIO S. All rights reserved.
「悪鬼」タイトルからも想像されるように悪霊だとか、幽霊だとか、そんな禍々しい“異質”が至るところで登場します。なのに、やっぱり観ている人の心を占めるのは、生きている人間たちのそれぞれに抱える圧倒的な心のリアル。

 物語は、主人公の女性サニョン(キム・テリ)に、父ク・ガンモ(チン・ソンギュ)の訃報が届くところから動き出します。公務員試験に受からず、バイトの掛け持ちでギリギリの生活を余儀なくされていたサニョンですが、さらに追い討ちをかけるように母が振り込め詐欺の被害に。そんな最中の訃報だったのですが、サニョンにとっては寝耳に水。父ガンモは古い館に母(サニョンにとっては祖母)とふたりで暮らしていたようなのですが、サニョンは母から幼い頃に父が亡くなったと聞かされていたのです。なぜ、母はそんな嘘をつき続けていたのか。そして、父の葬儀で遺品として受け取った古い髪飾りに触れた途端、サニョンの身体に異変が起こり始めるのです。
悪鬼
民俗学者ヨム教授役のオ・ジョンセ。ディズニープラス スターにて独占配信中 © STUDIO S. All rights reserved.
 一方、民俗学者のヨム教授(オ・ジョンセ)は、面識のないガンモ教授から「娘を頼む」という遺言の手紙を受け取ります。実は、ヨム教授には霊や悪鬼が見えるという特異性があり、サニョンと出会ったヨム教授は、彼女が悪鬼に取り憑かれていることを知るのですが……。
 と、これはほんの序盤の展開。なのに、すでに得体の知れない謎が満ち満ちている感じなのですね。そんななか、母を騙した振り込め詐欺犯が首吊り自殺するという事件が。その手首には何かに抵抗したような赤いアザがくっきりと残っており、実はサニョンの父も首吊り自殺をしており、同じように手首に赤いアザが残されていたのです。なのに、そこに誰かいた形跡は全く見当たらず……。さらに、祖母もまた、父を追うように首吊り自殺を遂げてしまうのですが、やはり、その手首に残っているのは赤いアザ。ところがです。この祖母の死により、サニョンには父と祖母の遺産が入ることになり……。
悪鬼
ディズニープラス スターにて独占配信中 © STUDIO S. All rights reserved.
 自殺と赤いアザは、やはり悪鬼によるものなのか。だとすれば、悪鬼は何を企み、何をしようとしているのか。なぜ、サニョンに取り憑いたのか。そして、悪鬼はどのようにして生み出されたのか。    
 悪鬼に取り憑かれたサニョンと、悪鬼が見えるヨム教授は、その真相を探るべく動き出します。その一方で、過去に同様の手首にアザの残る自殺事件を担当してきたベテランのソ刑事(キム・ウォンへ)は、一連の事件が何者かによる殺人に違いないと確信し、新人刑事のイ・ホンセ(ホン・ギョン)とともに独自に捜査を進めるのですが……。
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