大きく違うのはまず治療法です。うつ病は脳の神経伝達がうまくいかない病気であり、神経系の薬を使います。うつ病と診断され抗うつ薬を飲んでもよくならなかった人が、実は更年期障害で、ホルモン補充療法で改善したケースも。抗うつ薬の中にはテストステロン量を下げてしまうものもあり、男性ホルモン不足が原因なら、やはりホルモン補充がよく効くのです。
また、食欲の有無も鑑別の目安に。うつ病では食欲減退、体重減少が見受けられますが、更年期障害では食欲は減退しないので、逆に太りやすくなります。ご主人が趣味のゴルフやジム通いをやめてしまい、家でゴロゴロしている、メタボ体型になってきたというようなケースでは、男性ホルモンの減少が原因かもしれません」