その歴史は、約150年前に建てられた石油王の豪邸に遡る。建物は、1930年代の禁酒法時代にラム・ランナー(酒類密輸業者)へ売却。このときにホテルとなったが、酒類密輸で儲けたお金の資金洗浄に利用していたとも言われている。時を経て、現在は、歴史を思わせるスモールラグジュアリーホテルに。
国立公園内に位置するここは、日常を忘れてのんびりとする場所。そのため、部屋にはテレビやラジオはもちろん、電話やアラームさえも置いていない。モーニングコールの代わりにドアのノックで目覚めるという、なんとも優雅な時間が約束されている。
建物を出れば、目の前にはダルベイ湖が。カナダグースの親子がくつろぐ芝生でチェアに座り、ゆったりと読書や午睡をするのは至福の時間。海沿いをツーリングするためのレンタサイクルや、ボートで湖へ出るアトラクションも用意されている。
2011年に英国王室が訪れたこのホテルは、夏の隠れ家的存在。歴史ある建物と美しい島の自然をたっぷりと満喫する夏は、旅を思い出深いものにしてくれる。