京都の味を自宅で味わう贅沢「名店のお取り寄せベスト10」2020版

京都へ出かけなければ味わえなかった名店や予約困難店の味が、今年になって続々とお取り寄せできるように! 自宅のごはんがもっとおいしく、楽しくなるように……という各店の愛あふれる逸品を、どうぞ。

 

 
京都名店のお取り寄せ① 瓢亭「甘鯛味噌幽庵焼」etc.

瓢亭

独自の料理と趣(おもむき)ある空間でもてなされる『瓢亭』は、京都屈指の老舗料亭。

「遠出や外食がままならなくなり、今年の6月からうちの名物や家庭で味わえる料理の発送を始めました。常連さんにも、敷居が高いと思っておられたかたにも楽しんでもらえる品ぞろえです」と話す15代目主人・髙橋義弘さん。
 

そのひとつが、京料理に欠かせない魚、甘鯛(ぐじ)の味噌幽庵焼。14代・髙橋英一さん考案の名物で、酒、みりん、しょうゆに白味噌と柚子を独自の割合で合わせている。色鮮やかな「炊き味噌3点セット」はあえ物や焼き物に重宝する3種類の味噌ダレ。野菜とあえたり、豆腐や麩(ふ)に塗って焼いたりするだけで家庭のおかずが別ものとなり、手軽にランクアップする。
 
取り寄せでしか味わえない一品もある。一年を通じてお造りに使っている明石の鯛の頭をたっぷりのお酒を使って甘辛く炊き上げたあら炊きがそれ。
味よし、素材よしの老舗の味に手が届き、京料理の真髄に出会える。

瓢亭といえば、明石鯛。常連だけが知る「あら炊き」を初公開

明石鯛のあら炊き

ひいきすじの注文があったときだけ作り、店では出していない明石鯛のあら炊き。温めるときに下処理した野菜と炊き合わせても。1パック(1尾分)¥2,700(送料別)

瓢亭

約400年前に茶屋として創業し、天保8(1837)年に料理店の看板を掲げる。南禅寺の参道に面し、往時の姿をとどめている腰かけのある玄関。破風(ふ)に瓢形の板割がかかる。

昔からの仕事に新風を吹き込んだ14代考案の甘鯛の逸品

昔からの仕事に新風を吹き込んだ 14 代考案の甘鯛の逸品

甘鯛味噌幽庵焼は冷めても硬くならず、身はしっとり。4切れ¥6,000(送料別)

日持ちがする瓶詰めも販売

日持ちがする瓶詰めも販売。右から、べっ甲しょうが、青梅甘煮、赤梅甘煮 各¥1,800。ほかにぶどう豆や穴子山椒煮などがある。

炊き味噌3点セット¥2,700(すべて送料別)。

炊き味噌3点セット¥2,700(すべて送料別)。根菜と相性のよい柚子味噌、筍や山菜に合う木の芽味噌、ごはんにそのままのせたり、お餅にのせて焼くとおいしい鶉味噌の3種類。パックに入れて冷蔵発送。

高橋さん

名物の瓢亭玉子や朝がゆなどの代々の味を守りつつ、新しい料理にも挑戦する15代目主人、髙橋義弘さん。東京・日比谷にも店をもつ。

東京・日比谷にも店をもつ

京都市左京区南禅寺草川町35

☎075・771・4116 ㊡水曜

http://hyotei.co.jp
※電話かHPで注文

 
京都名店のお取り寄せ② 室町和久傳「幸菜肴(こうさいこう)」

山海野の幸を詰め合わせた三段重。松茸がつく鱧しゃぶは読者限定

素材の持ち味や鮮度を生かしつつ、いとも美しく斬新な料理やしつらえがなされる料亭『和久傳』。京都に来られない人のために考えられたお取り寄せの新シリーズ「幸菜肴」は、『室町和久傳』の料理長・松本進也さん考案の三段重。4名を想定した旬の味がぎっしりと詰まっている。

「おせちのような感覚で、ゆっくり召し上がってもらえる旬菜、ごはん、お鍋をご用意しました。ごはんは温めるとよりおいしくなり、お鍋は旬の鱧をしゃぶしゃぶで召し上がっていただき、特別に松茸もおつけします」

 

旬菜は、鮎や太刀魚の炭火焼、南京カステラなどの料理を笹で包み、ごはんはいくら醤油漬けを敷き詰めた豪華なお寿司。お鍋にはだしや薬味も添えられ、三段のお重を並べるだけで食卓が一気に華やぐ。その名のとおり野菜と魚をたっぷり味わえ、コースひと通りをいただいたような満足感。和やかな雰囲気の中、料亭の洗練のおもてなしを存分に体感できる。  

山海野の幸を詰め合わせた三段重
1段目の旬菜は鮎馬鈴薯、蛸柔らか煮、かぼちゃで作った南京カステラなどの4種類の料理を笹包みに(内容は仕入れによって変わり、蘇民将来子孫也の札ははずされる)。2段目はいくら寿司、3段目は鱧しゃぶしゃぶ。エクラ読者には松茸をサービス。幸菜肴(4名分)¥25,000(送料・梱包料別)
室町和久傳
明治3(1870)年、京丹後市で料理旅館として開業し、38年前に市内に料亭『高台寺和久傳』、その後『室町和久傳』を開店。
物販の店『紫野和久傳』『茶菓席』を併設
物販の店『紫野和久傳』『茶菓席』を併設。
庭を借景に、繊細で粋を凝らしたしつらえ
庭を借景に、繊細で粋を凝らしたしつらえ。
和久傳

京都市中京区堺町通御池下ル東側

☎075・223・3200 ㊡火曜

http://www.wakuden.jp
※電話で注文

 
京都名店のお取り寄せ③ 木乃婦「自家製ローストビーフ白味噌ソース」

料亭仕込みの季節感あふれる和のローストビーフ

このローストビーフも高橋さん考案の一品。常連客から注文が入ったときだけ作っているという、知る人ぞ知る逸品だ。

 

「季節ごとに味を変え、できるだけ京都の食材を使って和の仕立てにしています」と高橋さん。ローストビーフに向くキメの細かいサシが入った丹波牛のラムシンやランプ肉を選び、かたまり肉をローストし、特製ダレに漬け込んで蒸し煮にしている。タレは野菜からとったフォン・ド・ボーをベースにしょうゆと酒、みりんで味をつけ、秋は白味噌の甘味と青柚子を効かせた滋味深い味つけに。味は肉にしっかりなじんでいるのでそのまま味わえ、タレをソースやドレッシングとして使っても。生野菜や温野菜、ごはんやパンにも合い、和にも洋にも楽しめる。

和のローストビーフ
京都産の素材と料亭の技を駆使した和のローストビーフ。上品な白味噌の甘味と柚子の香りを効かせた秋らしい味わい。かたまり肉の真空パックを冷凍した状態で発送し、一日冷蔵庫に置いて解凍すれば食べごろに。1パック(380g)¥12,000(送料別)。
テーブル席や掘りごたつ、庭つきの座敷、大広間など
テーブル席や掘りごたつ、庭つきの座敷、大広間など、大小さまざまな個室が全11室。
しつらえは部屋ごとに変わる
しつらえは部屋ごとに変わる。
京料理を知りつくす洛中の旦那衆が長年ひいきに
京料理を知りつくす洛中の旦那衆が長年ひいきにし、ワイン好きの和食新世代からも愛される一軒。
高橋拓児さん
和食をロジカルに解説しながら、新しい日本料理や京料理を提案する料理人としても注目を集める高橋拓児さん。
木乃婦

京都市下京区新町通仏光寺下ル岩戸山町416

☎️075・352・0001 不定休

http://www.kinobu.co.jp
※電話で注文

 
京都名店のお取り寄せ④ じき宮ざわ「晩酌セット」

家で過ごす時間が増えたぶん、お酒をゆっくり楽しんでもらいたい……。そんなお店の思いがこめられた晩酌のおつまみセット。常連客から人気の塩分低めの自家製カラスミ、北海道産和田牛蒡と黒毛和牛のロースのきんぴらなど、ひと手間加えた酒肴(しゅこう)や癒し系のおかずを5品の詰め合わせにしている。食卓に並べ、お気に入りのお酒を添えるだけで盛り上がり、団らんのひと時を過ごせそう。
じき宮ざわ「晩酌セット」
手前から鰆燻製、カラスミ、きんぴら、帆立の酢の物、きのこ煮。1セット¥6,000(送料別)
茶の湯の美意識が感じられる空間
茶の湯の美意識が感じられる空間
開業12年目の京料理店
開業12年目の京料理店。
泉貴友料理長
晩酌セットはワイン好きの泉貴友料理長が考案。

京都市中京区堺町通四条上ル東側八百屋町553の1

☎075・213・1326 ㊡火曜、不定休

http://jiki-miyazawa.com ※HPで注文

 
京都名店のお取り寄せ⑤ 杦–SEN–「松茸と地鶏の鍋」

作りたてのあつあつの味を手軽に楽しめる鍋セット。季節ごとに素材や味を変え、秋は丹波地鶏と松茸のしゃぶしゃぶに。店ではコースの中の一品としてカウンターの前で取り分けてサービスしているが、それをボリュームアップして食材を充実させ、特製のだしもセット。鮮度抜群の鶏肉は皮目を炙あぶっているのでさっと火を通すだけで味わえ、野菜やきのこから出るうま味も加わり、どんどんおいしくなる。
杦–SEN–「松茸と地鶏の鍋」
地鶏400gと松茸、野菜と湯葉、生麩を二段の折箱(2名分)に詰め合わせて発送。¥13,000。牛肉の場合は¥17,000(税込、送料別)
松茸も楽しめ、地鶏は牛肉に替えることも
松茸も楽しめ、地鶏は牛肉に替えることもできる。
ご主人の杉澤健さん
ご主人の杉澤健さんがカウンター越しに料理を提供。洗練された空間も人気。

京都市下京区柳馬場通五条上ル塩竈町379

☎075・361・8873 不定休

http://kyoto-sen.jp

omakase.in/r/takeawayで注文

 
京都名店のお取り寄せ⑥ 二条 やま岸「京だし茶漬け」

予約困難な人気割烹『富小路やま岸』の姉妹店が6月から始めた取り寄せ専用のだし茶漬け。ごはん、鯛の昆布締め、牛肉のしぐれ煮を入れた紙製のお椀に、だしを注いで、器のまま電子レンジ(600W)で2分ほど温めるだけ。本店の井戸水で引いた自慢の一番だしをじっくり堪能し、薬味のごま味噌やわさび、炒りごまをあしらうとさらにうま味や香りがじんわりと増す。京都の名水と食材が織りなす美味をひと椀で堪能できる。
二条 やま岸「京だし茶漬け」
実山椒を効かせた牛肉のしぐれ煮のだし茶漬け。オリジナルのだしパックや鍋セット、ごはんのお供などのお取り寄せも。1セット(2食分)¥2,980(税込、送料別)
店は閑静な住宅地にあり、月替わりの鍋懐石が評判
店は閑静な住宅地にあり、月替わりの鍋懐石が評判。
ごま味噌とわさびで味わう天然鯛のだし茶漬け
ごま味噌とわさびで味わう天然鯛のだし茶漬け。写真のように手持ちの器を使う場合は、別に温めただしをかけても。

京都市中京区西ノ京職司町8の1

☎075・801・7900 ㊡火・水曜

http://tominokoji-yamagishi.com/nijo/yamagishi/

※電話かHPで注文

 
京都名店のお取り寄せ⑦ 京料理 かじ「牛の湯葉山椒煮」「鱧南蛮漬け」

京の町衆に支持される料理店『かじ』が長年、おみやげや進物用に作っている瓶詰め。自家製カラスミや貝柱入りのオリジナルのちりめんが有名だが、夏から秋にかけて登場するのが鱧の南蛮漬け。骨切りした鱧を油で揚げて梅酢に漬けており、お酒がすすむさわやかな風味。ごはんのお供におすすめの牛の湯葉山椒煮は、少し甘めの味つけに実山椒をピリッと効かせたおばんざい。いずれも常備しておくと重宝しそうだ。
京料理 かじ「牛の湯葉山椒煮」「鱧南蛮漬け」
土佐酢ベースの鱧の南蛮漬け。そのままでお酒のつまみになり、野菜とあえると華やかなおかずに。牛の湯葉山椒煮は素麵やお茶漬けの具にしても。各¥1,400(税込、送料・箱代別)。詰め合わせも可能。
カウンターのほかに個室が5室
カウンターのほかに個室が5室。
坪庭を配した風情ある空間
坪庭を配した風情ある空間。料理には滋野井の名水を使用。

京都市中京区丸太町通小川東入ル横鍛治町112の19

☎075・231・3801 ㊡水曜

http://www.kyoto-kaji.jp

※電話で注文

 
京都名店のお取り寄せ⑧ 京寿司 いづ重「鯖姿寿司」「甘鯛姿寿司」

祇園町をはじめ、地元の人たちがひいきにする『いづ重』。日ごろから寿司は持ち帰りが多く、取り寄せもできるのが鯖姿寿司と甘鯛姿寿司。対馬で揚がった肉厚の鯖や甘鯛を店でひと塩して、ごはんはおくどさんで炊いている。時間がたつとネタと寿司めしが熟(な)れておいしくなる「保存のきくごちそう」ゆえ、手元に届くころはまさに食べごろ。鯖寿司は昆布をはずして、甘鯛はとろろ昆布をたっぷりのせて味わうのがいづ重スタイルだ。
京寿司 いづ重「鯖姿寿司」「甘鯛姿寿司」
ひんやりとした脂のうま味が楽しめる肉厚の鯖姿寿司 1本¥5,076。1本の場合は切らずに販売。京都でも珍しい皮つきの甘鯛姿寿司 6貫入り¥4,644(税込、送料別)
100年以上にわたり変わらぬ味を守る京寿司の老舗
100年以上にわたり変わらぬ味を守る京寿司の老舗。
寿司は店頭で作り、すべて持ち帰り可能
寿司は店頭で作り、すべて持ち帰り可能。

京都市東山区祇園石段下

☎075・561・0019 ㊡水曜

https://gion-izuju.com

※電話かHPで注文

 
京都名店のお取り寄せ⑨ 新門前 米村「和牛ビーフシチューカレー」

店の移転を機に、原点回帰、集大成を目ざす米村昌泰シェフが考案した黒毛和牛のオリジナルカレー。コースの締めに出しているカレーとビーフシチューをひとつにし、このひと皿で満足してもらえるようにソースも肉も大サービスしたとのこと。カレーをかけた上にシチューをオンして味わうと、優しい辛さとフルーティな甘味が口の中で広がり、スパイス感と深いコク、肉のうま味を存分に楽しめる。
新門前 米村「和牛ビーフシチューカレー」
カレーとシチューのパックを自然解凍し、約10分温めるだけ。じっくり煮込んだ牛肉はスプーンで切れる軟らかさ。1セット(1人分)¥1,600(送料別)
オープンキッチンのカウンターのほかテーブル席も
オープンキッチンのカウンターのほかテーブル席も。
八坂神社の南から昨年、新門前に移転
八坂神社の南から昨年、新門前に移転。

京都市東山区新門前通花見小路東入ル梅本町255

☎075・533・6699 ㊡火・水曜

http://r-yonemura.jp ※電話で注文

 
京都名店のお取り寄せ⑩ 洋食おがた「ディナーサービス」(5日間分)

地元で支持され、全国にファンをもつ『洋食おがた』の人気メニューをひと箱に詰め合わせたディナーセット。緒方博行シェフが信頼を寄せる生産者や作り手の食材をふんだんに用い、2人前で5日は楽しめる充実の内容だ。宮崎産尾崎牛のローストビーフやビーフカレー、鹿児島・ふくどめ小牧場の希少な豚肉で作るしょうが焼きやクレソンしゃぶしゃぶ。さらに定番のグラタンやナポリタンなど、どれもリピートしたくなるおいしさ。ドレッシングやタレはボトルに入れられ、すべてにシェフの良心が感じられる。
特製ビーフカレー
子供でも作れるように仕上げたディナーセット¥20,000(送料別)。油をほとんど使わず、たっぷりの野菜、つなぎに米粉と菊いも粉を使った体に優しい特製ビーフカレー。
ドレッシングやクレソンもつくローストビーフ
ドレッシングやクレソンもつくローストビーフ。
緒方博行シェフ
仕上げのバターやパスタも用意されているナポリタン
仕上げのバターやパスタも用意されているナポリタンはフレンチの経験をもつ緒方シェフのスペシャリテ。
希少な鹿児島のサドルバック豚か幸福豚で作るしょうが焼き
希少な鹿児島のサドルバック豚か幸福豚で作るしょうが焼きはほかの料理にも使えるタレがボトルでつく。
大人気のチキングラタン

大人気のチキングラタンは1皿と2パック、ほかに豚しゃぶとポン酢、ロースハム、お米2合4袋を詰め合わせに。発送は準備が整いしだいで、店頭での受け取りも可能。

洋食おがた

京都市中京区柳馬場通押小路上ル等持寺町32の1

☎075・223・2230 ㊡火曜、月1回不定休

※電話で注文

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