品格とユーモアを兼ね備えたデルヴォーのバッグ【富岡佳子の「名品が私に教えてくれること。」vol.14】

モデル・富岡佳子さんによる人気連載「名品が私に教えてくれること。」。14回目となる今回は、ベルギーを代表するメゾン「デルヴォー」のブリヨンをピックアップ。
デルヴォーのバッグ
バッグが好きです。

決してたくさん所有したいわけではありませんが、今日はこれを持ちたいからこの服を着ようと、バッグありきで考えることはよくあります。

なかでもカチッとしたフォルムが好み。

最近、洋服がよりカジュアル化していることもあり、カチッとしたバッグを合わせることで、私なりのバランスを保っているのかもしれません。

デルヴォーのブリヨンもそのひとつ。

1829年創業のベルギーを代表するメゾンは、王室御用達でもあり、熟練した職人技が光ります。長い歴史とストーリーがつまった端正なフォルム。時代を超えてたくさんの人に愛されてきたものならではの、オーラと品格をまとっています。アーティストとメゾンにより、さらなる洗練とウィットが加わったバッグは、洒落っ気にあふれ、とても魅力的。

カジュアルにもフォーマルにも持てるし、シンプルな装いのポイントにもなってくれそうです。

洋服は好きなものがおおよそ決まってきてしまい、あまり冒険はしなくなりましたが、バッグは別。

私にとっては今の気分を表す大切なツールでもあるのです。
1958年に誕生して以来、デルヴォーを代表するバッグの、アイコンとなっているBrillant(ブリヨン)。ワンハンドルのエレガントなたたずまいは時代を超えてたくさんの人に愛され続けている。写真のバッグは、ベルギーを代表するアーティスト、ルネ・マグリットのマグリット財団とのパートナーシップにより生まれたコレクションのひとつ。マグリットの「Ceci n’est pas une pipe(これはパイプではありません)」というタイトルの絵をもじり、「Ceci n’est pas un Delvaux(これはデルヴォーではありません)」と描かれている。老舗ならではの遊び心を感じるバッグは、カジュアルにもフォーマルにも、洋服にも和服にも合う、まさに名品である。

バッグ「L’Humour」(縦21.5×横29×マチ13.5cm)¥885,000/デルヴォー・ジャパン(デルヴォー) コート¥599,000・ドレス¥319,000(ともに参考価格)・タートルニット¥147,000・グローブ¥59,000・靴¥329,000/ザ・ロウ・ジャパン(ザ・ロウ)
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