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50代特有のお悩み「高血糖」「コレステロール値の上昇」を徹底解説
今、新型コロナウイルス問題の影響で、糖尿病の発症リスクが高まっている。アラフィー女性の健康問題を見直したい。ダイエットの分野でぐっと身近になっていた「糖質OFF」や「血糖コントロール」、アラフィー世代になると数値が上がってくる「コレステロール値」について詳しく解説します。
アラフィー女性を悩ませる「夕方ツライ」を解決!やるべき“イキイキ習慣”とは?
ハーバード大学 医学部PKD Center 客員教授 根来秀行先生
東京女子医科大学 東洋医学研究所所長 木村容子先生
①アラフィー世代の「夕方ツライ」症状とは?
症状1:夕方になると眠気がひどい
<アンケートの声>
「眠さのあまり、横になって1時間くらい寝る日がある」
「18時には睡魔におそわれる」
「仕事帰りの電車の中で寝てしまうことも」
症状2:どうにもやる気が出ない
<アンケートの声>
「段取りを組んでも、いざ夕方になるとやる気が出ない」
「夕飯の買い物に出ても、いつまでも決められない」
症状3:悲しくなる、気持ちがふさぐ
<アンケートの声>
「孤独を感じ、うつっぽくなる」
「暗くなると、涙が出そうになるほど悲しい気持ちになる」
「会社から家に帰ってやることを思うと、気持ちが沈む」
症状4:エネルギー切れを感じる
<アンケートの声>
「夕方の犬の散歩がツラくなってきた」
「階段を上がると息切れがしてしまう」
「エナジードリンクが手放せません」
症状5:集中力が続かなくなった
<アンケートの声>
「器を割ってしまうことが多くなった」
「同時に2つのことをこなすとミスが起きがち」
「考え事をしたくても、頭が空白になるような感じで集中できない」
症状6:とにかく疲れ果ててしまう
<アンケートの声>
「仕事から家に帰ると倒れ込みたくなる」
「ソファに座ったら、1時間は立ち上がれない」
「どんより体が重くなるほど疲れてしまう」
②がんばりすぎは禁物!自分の体と向き合う
今のアラウンド50の日常はかつてなくハード!
気力・体力の過信が、「夕方ツライ」を招いている
「夕方ツライ症候群に悩むのは、もともとエネルギーボールが大きく、今までなら多少の無理がきいた人たちでしょう。アラ50になって体は老いに向かっていることに気づかず、つい今までどおりにがんばって、夕方ガス欠状態になってしまうのです」
女性ホルモンが減少する更年期には、体の調整のために余分にエネルギーが使われ、若いころなら無意識にできていたことがしんどくなる。ホルモンのアンバランスで自律神経も乱され、それまでなかった不定愁訴も現れやすい。
加えて、職場での責任、子供の進路や親の介護など、外的重圧も増大。昨年からはコロナ禍も加わり、エネルギーの消耗に追い討ちをかける。
「夕方には活動を促す交感神経が下がり、リラックスを促す副交感神経が優位になるので、夕方にテンションが下がるのは自然なことです。ただ、家事や育児を担っている女性は、夕方もうひと踏ん張りするために、交感神経をもう少し上げる必要がある。そのための余力を残しておくには、睡眠と食事でしっかりエネルギーチャージをしながら、優先順位をつけてがんばりすぎないことです」
自律神経の機能低下でエネルギーが枯渇する
「加齢や夜型の生活で、交感神経優位の時間が夜まで侵食すると、夜中に副交感神経が上がらず、睡眠の質が低下します。すると、睡眠中に毛細血管を介して届けられる栄養、酸素、ホルモンが全身の細胞に行き渡らず、老廃物の排出も滞る。そのため睡眠中に細胞が修復されないので、十分なエネルギーを生み出せず、朝になっても疲れが抜けません。そのような生活サイクルが何日も続くと、日中の交感神経まで落ちて、自律神経のトータルパワーも低下。すると、夕方には極端にだるい感じになり、やる気も起きなくなるのです」
自律神経の機能低下は、ホルモンや免疫にも悪影響を及ぼす。
「体には、体内環境を一定に保つ“ホメオスタシス”という仕組みが備わっていて、神経系、内分泌系、免疫系の3つでそのバランスを保っています。睡眠の質の低下やストレスなどで自律神経が乱れれば、内分泌系のホルモン分泌も乱れる。免疫系も弱るので、新型コロナウイルスの感染リスクも高まります。不調の連鎖を食い止めて夕方ツライ症候群から脱却するには、睡眠を見直して、自律神経と連動している体内時計を整えることです」
③「夕方イキイキ」になる習慣6
体内リズムの修正は、睡眠の見直しがキモ
「自律神経を乱すような生活を続けていると、メラトニンの分泌も乱れ、夕方など変な時間に眠気を催します。また、メラトニンには高い抗酸化作用もあるので、分泌が減れば、活性酸素が増えて疲れやすくなります。まずは早起き早寝を心がけて」
メラトニンの分泌は体内時計と連動している。朝の光が目から脳に届くと、メラトニンが抑制され生体リズムのズレがリセット。同時に、自律神経を通じて全細胞が覚醒。夜にはメラトニンの分泌が再開され、自然と眠気が増してくる。
メラトニンと同時に働かせたいのが、傷んだ細胞を睡眠中に修復し、体を癒す成長ホルモン。
「成長ホルモン分泌のピークは寝入り端(ばな)の3時間。その後、目覚めるまでの間に全身の細胞に運ばれます。その効果をフルに発揮させるには7時間睡眠が必要。ただし寝だめは、体内時計が乱れ、自律神経のバランスがくずれやすくなるので逆効果です」
体内リズムが乱れると、1時間の時差を修正するのに約一日を要し、年をとるほど修正に時間がかかる。早めに手を打つのが、「夕方ツライ」脱却への早道だ。「食事や運動、呼吸など体内時計を意識して生活習慣を見直せば、夕方の疲れも心地よいものになり眠りの質もよくなります」
読者アンケートより
「夕方ツライ」人のうち約43%は睡眠の質がよくなかった!
疲れを癒す成長ホルモンを逃さない生活リズムに!
「夕方イキイキ」になる習慣1 起きたらすぐ、朝日を浴びる
交感神経が高まるので、朝に熱めのシャワーを5分ほど浴びるのもおすすめ。
「夕方イキイキ」になる習慣2 朝食は必ずとる。3食は規則正しく
「夕方イキイキ」になる習慣3 日中の適度な運動で、自律神経のパワーアップを
【さらにこちらも!】仕事の合間に自律神経を整えるなら4・4・8呼吸法
❷4秒かけて鼻から息を吸う。
❹8秒かけて鼻から細く長く息を吐く。おなかを絞るようなイメージで。
❷〜❹を4回繰り返す。1時間〜1時間半おきに行うと、自律神経が安定し、体内リズムも整いやすい。
*事前のストレッチ*
左右の肩先に指をのせ、肩甲骨を寄せて胸を張る。両肘で大きく円を描くように、前から後ろへ5回回す。反対も5回
「夕方イキイキ」になる習慣4 仮眠は昼は30分以内、夕方なら15分以内に。
「夕方イキイキ」になる習慣5 寝る1時間前に、ぬるめのお風呂を
「夕方イキイキ」になる習慣6 就寝前には強い光をシャットアウト
【さらにこちらも!】よりよく眠るための、ベッドでリンパ呼吸法
④「夕方イキイキ」になるためには“五臓のバランス”が大事
読者アンケートより
意外にも、朝食抜き、朝昼の糖質偏重が多かった!
症状ありの人の食事は、夕食はしっかりおかずがあるが、朝・昼は糖質偏重の「単品食べ」が目立つ。また、「朝は食べない」(水やコーヒーなど、栄養価の低い飲み物のみ含む)も26人におよんだ。
【まずは知っておきたい!東洋医学の「五臓」と「五味」の考え方】
肝…「血」を貯蔵する。自律神経や情緒をコントロール
心…「血」を循環させる。睡眠のリズムを調節
脾… 日々生み出される「気」を蓄える。消化吸収機能に関係
肺… 呼吸機能や水分代謝に関係。肌の状態にも影響
腎… 親からもらった「気」を蓄える。成長・発育・生殖・老化に関係
体のエネルギーをつかさどるのは「腎」と「脾」
五臓のバランスを考えながら効率よくエネルギー補給を
「更年期からは生まれながらに備わっている“先天の気”を減らさない食を心がけたいですね」と木村先生。
漢方では心身の機能を5つに分けて「五臓」といい、それぞれに対応する「五味」がある。先天の気を蓄えるのは老化に関係する「腎」。「腎を養うのは塩辛い味です。塩分のとりすぎに注意しながら、海産物などで取り入れましょう」
先天の気の減少は、消化吸収を担う「脾」のエネルギー「脾気」でカバー可能。脾は日々の食事で生み出される“後天の気”を蓄えている。しかし、加齢とともに胃腸は弱ってくるので、食事内容にも注意したい。アンケートでは、手っ取り早くエネルギーが得られる糖質に偏る傾向が見られたけれど……。
「脾を養う味は甘味なので、糖質が該当します。ただしとりすぎると、腎の働きを低下させ、エネルギーのむだ使いになり逆効果。また、主食に偏った食事で栄養失調に陥っている人も多いです。少量でいいから肉や魚を加え、動物性タンパク質を補って。私は間食にゆで卵をよく食べます。葉野菜や海藻など血糖値を上げにくい低GI値のおかずから食べ、少量の主食で締めれば、血糖値の急上昇による疲労も防げます」
夏には冷たいものが欲しくなるが、脾に負担をかけるので控えめに。「体を温める食材をとったり、火を通すなど調理法も工夫してみて」
無性に甘いものが欲しくなるときは、自律神経を担う「肝」が弱っている証拠。肝を養う酸味が効く。
「ハッと我に返りますよ(笑)。肝気のめぐりもよくなって、腎や脾のエネルギーもスムーズに流れます。過食に走ったときは、心身に負荷がかかっているため、まず自分を労って。私自身、毎日の食事は完璧ではないので、患者さんには一週間単位で栄養の帳尻を合わせることをおすすめしています。アラ50では胃腸の変化に合わせ、きちんと空腹を感じてからの食事を心がけて。一日三食にとらわれすぎず、自分なりの生活習慣を整えていくのが、エクラ世代の食養生のコツです」
⑤取り入れたい腎・脾・肝を養う食材&リラックス法
腎(鹹味)
海のもの(海藻類、イワシ、貝、エビなど)
黒い食材(黒豆、黒ごま、黒きくらげなど)
ネバネバ食材(納豆、山いも、なめこなど)
塩気のある調味料(塩、しょうゆ、味噌)
脾(甘味)
穀物、いも類、ハチミツなどの糖類
[体を温める食べ物]鯛、鰊(にしん)、しょうが、まいたけ、かぼちゃ、 にんにく、にんにくの芽、しそなど
肝(酸味)
梅干し、酢、レモン、かぼすなどのかんきつ類、 ライチ、りんご、さくらんぼなど
忙しいときも最低限の工夫を!Dr.木村のアドバイス
「夕方ツライ」の予防線にはこんな“手”もあり!
「香り」や「体温コントロール」で夕方に備える
ツラい時間に先立って、好きな香りをまとうと少しはラクになるはず。木村先生も覚醒系と鎮静系の香りを常備しているそう。また、仕事から帰宅したときなど、水パッティングすると交感神経が適度に上がる。
[沈静]ラベンダー、カモミールなど。そのときの気分に合った香りを
「ツボ押し」で3つの臓にさらなる活力を!
五臓の中でも気に関係する「腎」「脾」「肝」を活性化するツボ。いずれも背骨沿いに位置する。背中側に届くツボ押しの道具がなければ、ゴルフボールをいくつか洗濯ネットに入れて、その上に寝てグリグリして。
脾兪…胃の裏側あたり。腎兪…へその真後ろ。
いずれも、背骨の中心から左右に指2本分(人さし指・中指)の外側が目安
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