【人気店の名物鍋を自宅で再現】魚介と野菜の旨味が生きる『Äta』のブイヤベース

代官山のビストロ『アタ』の掛川哲司シェフに、お店の顔であるブイヤベースの作り方を教えてもらった。魚介と野菜、それぞれの風味が生きるレシピは必見。自宅で名店の味を再現してみよう。
教えてくれた人
掛川哲司さん

掛川哲司さん

フレンチの名店『オーベルジュ オー・ミラドー』『NARISAWA』で修業後、『アタ』をオープン。『グッドラックカリー』『Vermen』など、カジュアルに食を楽しめる店を次々に開店。2019年、レストラン『au deco』をオープン。

『Äta』のブイヤベース

『Äta』のブイヤベース

魚介と野菜、それぞれの風味が生きるレシピ

気軽にブイヤベースを楽しめる、魚介と野菜のビストロ『アタ』。お店の顔であるブイヤベースは、「スープの味をキレよく仕上げること。野菜は前もって火入れして、味がじっくりしみるように」と掛川シェフ。工程は、スープを作る→具材の下準備→スープに具材を合わせる、の3段階。むずかしい技は必要ない。気楽に作ってみよう。
本場フランスではにんにくのソースを添えて、スープと具材を別々に食べる。「スープが飲めるほどすっきりした仕上がりなので、ソースはつけず、スープと具材を一緒に食べてほしい」。魚介と野菜のうま味が生きた、具だくさんのスープ、南フランスの果実味のしっかりしたロゼワインとどうぞ。

材料(4人分)

スープ

 玉ねぎ、セロリ、にんじん…各150g

 鯛のカマ…900g

 にんにく…2~3片

 トマトペースト…60g

 白ワイン…70~80㎖

 オリーブオイル…大さじ3

 水…1½ℓ

 ローリエ…1枚

具材

 タラ…4切れ

 白子…100g

 イカ…1ぱい

 有頭エビ…4尾

 牡蠣…4個

 アサリ…15粒

 じゃがいも…1個

 なす…1本

 長ねぎ…1本

 トマト…1/8個

サフランパウダー…少々

塩…適量

作り方

[スープを作る]

1.鯛のカマをザク切りにする。玉ねぎ、セロリ、にんじん、にんにくは薄切りにする。

2.フライパンにオリーブオイルを熱し、にんにくを入れて炒める。香りが出たら、1の鯛のカマを焼く。鯛のカマは焼き目をつけてしっかり火を入れる。玉ねぎ、セロリ、にんじんを加えて炒め、しんなりしたらトマトペーストを加えて混ぜる。白ワインを回し入れ、水を加える。沸いたらローリエを加えて、アラをヘラなどでつぶすようにエキスを出し、約30分煮る。

3.2をザルで漉(こ)す。具材をヘラなどで押さえてエキスも加えること。


[具材の下準備をする]
1.白子とタラは食べやすい大きさに切り分ける。イカは下処理をして、食べやすく切る。エビは頭は残し、殻をとる。アサリは砂抜きする。

2.じゃがいもは皮をむき、6~8等分のくし形に切り、下ゆでする。なすはくし形に、長ねぎは太めの斜め切り、トマトは食べやすい大きさに切る。

3.フライパンにオリーブオイル(分量外)を強火で熱し、エビ、なす、長ねぎを焦げ目がつくまでさっと焼く。

[仕上げる]

スープを鍋に入れて強火で沸かし、エビ以外の魚介類と野菜を入れて魚介類に火が通るまで煮る。最後にエビを加えて、火が通ったらサフランパウダーを加え、塩をする。好みでディルやイタリアンパセリなどのハーブを散らしても。

Process

スープ用の魚は、だしの出やすいカマの部分、具材は甲殻 類、イカ、白身魚(切り身でOK)、貝類、野菜数種をそろえる とおいしい

❶スープ用の魚は、だしの出やすいカマの部分、具材は甲殻類、イカ、白身魚(切り身でOK)、貝類、野菜数種をそろえるとおいしい

鯛のカマは生ぐさみを出さないために、強火 で焼き目をしっかりつける。

❷鯛のカマは生ぐさみを出さないために、強火で焼き目をしっかりつける。香味野菜(玉ねぎ、セロリ、にんじん)の炒め時間は短めに。「スープに野菜の甘味を加えたくないので、しんなりしたらすぐに調味料と水を加えます」

スープが仕上がったらザルで漉す

❸スープが仕上がったらザルで漉(こ)す。具材の味を引き立てるために、強火でスープをグラグラ沸かしながら魚介にさっと火を通すのがポイント

鍋ごとでも、お皿に盛っても見栄え よし!

❹鍋ごとでも、お皿に盛っても見栄えよし!

締めに、硬めに炊いたごはんとスープでリゾット風

 ❺締めに、硬めに炊いたごはんとスープでリゾット風

アタ 東京都渋谷区猿楽町2の5佐 藤エステートビル1F ☎03・6809・0965

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