ねこ背解消、ストレッチ、ツボ押しの3つのメソッドでスッキリ胃を手に入れよう!

胃の不調は、毎日の食事や生活習慣が大きな原因なので、今こそ見直しが必要! スッキリ胃を取り戻すための姿勢や、胃をゆるめるポーズ、胃がスッキリするツボ押しについて、兵庫医科大学副学長 三輪洋人先生に聞いた。
兵庫医科大学副学長 三輪洋人先生

兵庫医科大学副学長 三輪洋人先生

兵庫医科大学病院副院長・消化器内科 主任教授・診療部長・内視鏡センター長。医学博士。専門は消化器内科一般、上部消化管疾患。著書は『胃は歳をとらない』(集英社)など。

胃に負担をかけない食事と自律神経を整える生活を

元気な胃を取り戻すために、心がけたいことを三輪先生にうかがった。

「まず見直したいのは食習慣です。早食いや食べすぎ、食事時間が不規則、食後にすぐ横になるなどといった習慣は、胃に負担をかけ、胃酸過多や胃酸の逆流を招くので改善を。自律神経を整えることも大事なので、リラックスできる時間を増やしてストレスをうまく発散し、十分な睡眠をとって、生活リズムを整えることも大切です。また、肥満で内臓脂肪がたまると胃を圧迫して胃酸が逆流しやすいので、食事を見直したり、運動をしたりして適正体重に戻すこともポイントです」

簡単にできる以下のメソッドを実践し、スッキリ胃を手に入れて。

メソッド1.今すぐ、ねこ背解消!

日中の動作で気をつけたいのがねこ背の改善。「ねこ背で前屈み姿勢になると、おなかが圧迫されるので胃の内部の圧力が高まって、胃の入口あたりの下部食道括約筋がゆるみ、胃酸が逆流しやすくなります。ねこ背を改善するには、下の図のように壁を背に立って、背中を伸ばすようにするのが効果的。これを毎日行うと、ふだんからこの姿勢を意識するようになり、自然にねこ背が改善していきます」。

今すぐ、ねこ背解消!

壁に後頭部、肩甲骨、おしり、ふくらはぎ、かかとをつけて立つ。全身鏡があれば、左右の肩が傾いていないかチェック。ふだんもこの姿勢になるよう意識して。

メソッド2.猫のポーズで胃をゆるめる!

胃の不調の予防によいのがヨガの猫のポーズ。「ねこ背姿勢を続けると胸の筋肉が縮んで、よけいにおなかが圧迫されやすくなりますが、猫のポーズは、丸まった背中と縮んだ胸の両方をストレッチすることができ、逆流性食道炎などの胃の不調の予防になります。深呼吸をしながら行うので横隔膜が鍛えられ、下部食道括約筋の機能の向上や、胃の運動の活性にも効果的」。

猫のポーズで胃をゆるめる! イラスト1

四つ這いで両手を肩幅に開く。鼻から息を吐きながらおなかを引き上げて背中を丸め、視線をおへそに向け、ゆっくりと呼吸を繰り返して30秒キープ。

猫のポーズで胃をゆるめる! イラスト2

鼻から息を吸いながらおなかを落として背中を反らし、おしりを天のほうに向け、ゆっくりと呼吸をしながら30秒キープ。

メソッド3.ツボ押しでスッキリ!

手軽にできるのがツボ押し。「昔から鍼灸やツボ押しは胃の不調によいとされていますが、最近その有効性に関するエビデンスも報告されています。特に中脘(ちゅうかん)、胃兪(いゆ)、足三里(あしさんり)の3つのツボは、胃もたれ、食欲不振、消化不良、胃痛などさまざまな胃の不調によいといわれています。イタ気持ちよく感じる強さで、1回10〜20秒押すのを3〜5回繰り返して」。

ツボ押しでスッキリ! イラスト2

おへそとみぞおちのちょうど真ん中が中脘のツボ。おへそから人さし指〜小指までをそろえた幅の分だけ上がった部分。ここを押す。

ツボ押しでスッキリ! イラスト3

背中側、両腕を下ろして左右の肘を結んだ線と背骨の交差点から、親指の幅2本分ほど外側の部分が胃兪。ここを押す。

ツボ押しでスッキリ! イラスト1

膝の外側の下にあるくぼみから、手の人さし指から小指までをそろえた幅の分、下がったところが足三里。左右にある。ここを押す。

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