運動不足やぽっこりお腹の解消にスクワットを始めたものの、難しい、キツいなどで結局挫折、なんて人も多いのでは? そんな人におすすめなのが、整形外科医の吉原潔先生が考案した「ドクターズスクワット」。 しゃがんだ状態から真上に真っすぐ立ち上がるだけ、30秒ででき、お腹の引き締め効果も抜群なので、方法をご紹介します!
【教えていただいた方】
脊椎外科専門医、スポーツドクター、フィットネストレーナー。医学博士。アレックス脊椎クリニック名誉院長。日本医科大学卒業後、同大学整形外科入局。帝京大学医学部附属溝口病院整形外科講師、三軒茶屋第一病院整形外科部長を経て、2017年よりアレックス脊椎クリニック院長。日本整形外科学会専門医、日整会内視鏡下手術・技術認定医。日本スポーツ協会公認スポーツドクター、全米エクササイズ&スポーツトレーナー協会(NESTA)公認パーソナルフィットネストレーナー、食生活アドバイザー。
一般的なスクワットは、キツい、フォームが難しいなどの理由で挫折しやすい
運動不足を解消しようと思ったときや、お腹など下半身を引き締めたいと思ったときに、とりあえず誰もがトライするのがスクワット。でも、なぜか長続きしない…という人は多いのではないでしょうか。その理由について吉原潔先生に伺いました。
「スクワットは、“エクササイズの王様”と言われるように、太ももやお尻の筋肉、脊柱起立筋など、体の動きを支えるうえで重要な筋肉をまとめて鍛えられる、とても優れた運動です。ですから、続けられるなら問題ありません。ただ、キツい、フォームが難しいなどの理由で挫折してしまう人が多いようです。実際、フォームを間違えると膝や腰を痛めてしまうこともあるので、余計に続かないようです」
スクワットが続かない人のために吉原先生が考案したのが、ドクターズスクワット
「ドクターズスクワットは、普通のスクワットのように立ったところからスタートするのではなく、『しゃがんでから立つ』を30秒繰り返すだけの方法です。しゃがんだ状態から真上に真っすぐ立ち上がるだけなので誰でも簡単にできるのに、普通のスクワットより移動幅が大きいので実は運動量は多く、より効果が高いのが特徴です。続けると、ぽっこりお腹が引き締まったり、お尻がキュッと上向きになり、代謝も上がって太りにくくなります。筋肉がつくことで関節への負担が減るので、腰や膝の痛みの緩和効果も期待できます」
1回30秒だけで、本当に効果が出るのでしょうか?
「スクワットというと回数をこなすことを目標にしがちですが、そうするとフォームがくずれて、結局、効果が薄れたり体を痛める原因になります。それよりも30秒、自分のペースでしっかりしゃがんでから立ち上がることを意識して行うほうが、腰や膝への負担が少なく、筋肉を鍛える効果は高まります。また、30秒だけと思えば、どんなに忙しい人でも気軽にでき、習慣化しやすいはず。今まで運動が続かなかったという人こそ、1日1セットからでもいいので続けてみてください。物足りなくなったら、セット数を増やしていきましょう」
以下が、吉原先生おすすめのドクターズスクワット。運動不足の人、足首が硬い人は、まず、椅子につかまって行うことから始めましょう。できる人は、椅子につかまらずに行ってみて。
<椅子につかまって行うドクターズスクワット>
運動不足で、しゃがんで立つ動きをすると、足元がふらついてしまう人でも楽にできるのが、椅子につかまって行うドクターズスクワット。1回30秒行えばOK。より効果を高めたい人は、1日に何セットか行いましょう。
① しゃがんで足を肩幅に開き、つま先をやや外に向け、両腕を前に伸ばして椅子の背につかまります。背すじは真っすぐに伸ばしましょう。
② 口から息を吐きながら立ち上がり、胸を軽く前に突き出し、目線は前に向けます。次に、鼻から息を吸いながらしゃがんで①に戻ります。この①②を30秒続けましょう。
<椅子につかまらずに行うドクターズスクワット>
椅子につかまらずに行う、基本のドクターズスクワット。足元がふらつかない人は、この方法を行いましょう。効果を高めたい人は、1日に何セットか行って。
① しゃがんで足を肩幅に開き、つま先をやや外に向けます。両腕を真っすぐ前に伸ばし、両手のひらは下にして重ねます(手のひらはどちらが上でもOK)。背すじは真っすぐにします。猫背になるとふらついたり腰や膝を痛めるので、背すじは真っすぐにして行いましょう。
正面から見ると…
正面から見るとこのような状態です。つま先を少し外側に向けてしゃがむと膝と股関節に負担がかかりません。
② 口から息を吐きながら立ち上がります。このとき、胸を軽く前に突き出し、目線は前に向けます。次に、鼻から息を吸いながらしゃがんで①に戻ります。この①②を30秒繰り返しましょう。
かかとが浮いてしまう人は…
足首が硬いと、しゃがんだときにかかとが浮いてしまい、そのまま立つと転びやすいのでNG。かかとの下に丸めたタオルなどを入れて隙間を埋めて行いましょう。
「楽にできるようになったら、セット数を増やすだけでなく、スピードを速めて行うのもおすすめ。毎日続けると基礎体力も上がっていきますよ」
一見すると、すごく簡単に思えます。でもたった30秒とはいえ、毎日きちんと続けることで体が変化してくるのです。
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初出:OurAge 2024/8/20