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相手へのイライラ(怒り)の上手な伝え方を精神科医の名越康文先生がアドバイス!
最近なんだか、イライラしやすい…というアラフィー女性へ。イライラ(怒り)に振り回されないためには、相手への上手な伝え方も大事。覚えておきたい4つのポイントを、精神科医の名越康文先生がアドバイス。
京都・両足院の副住職に聞く、イライラがスッと消える“心の解毒法”

両足院副住職 伊藤東凌
「負の感情を大きなかたまりにしない。“感情の因数分解”をして、心の整理を」

負の感情も細かく観察。怒りに混ざる要素を知る
イライラも怒りも、現代人特有の感情ではない。仏教では怒りをどうとらえ、いかに向き合うべきと説くのか。両足院副住職の伊藤東凌さんに話を聞いた。
「自分を苦しめる心の働きを、煩悩といいますが、怒りは煩悩の三毒、貪(とん)(むさぼり)・瞋(じん)(怒り)・痴(ち)(おろかさ)のひとつで、一番激しく強力なものです。怒りの感情があることを否定するのではありません。怒りに任せて反射的に行動することは避けなければいけない、と教えています」
なぜ怒りやイライラをコントロールすることはむずかしいのだろう。
「仏教ではどんな感情も細かく観察することを大事にしています。この気持ちはこの棚に、と整理する感覚です。心が苦しいのは、整理できない状態だから。実はイライラや怒りには、いくつかの感情が混ざっていることが多いのです」
例えば、突き放される寂しさだったり、積年の悔しさだったり。3つ、4つの気持ちがからみあっている可能性もある。
「イライラやモヤモヤなどのあいまいさは、いくつもの要素が雪だるま式に重なって大きなかたまりとなり、感情が把握できなくなっているサイン。大事なのは、頭を使って感情を因数分解すること。そこにはどんな気持ちが混ざっているのかを観察して整理し、自分で取り扱えるサイズに分解します」
怒りの奥に寂しさがあれば、それを開示して話し合うと関係が深まることも。この場合、悔しさは関係ないと流すことができる。
とはいえ、日常の些細なところに落とし穴があり、整理してもまたネガティブな感情の波が押し寄せ、日々積み重なっていく。それは性格的に弱いからじゃない。
「人間の脳には、生き延びるために、危ないことを覚えておこうとするネガティビティ・バイアスがあります。放っておくと、ネガティブな感情が残りやすいのです。一方で、ポジティブな感情は、もったいないくらいにポロポロとこぼれ落ちてしまう。だから、優しい、温かい、うれしいという感情や、希望、期待など、前向きな気持ちをしっかり拾い上げて心にとめ、ネガティブ雪だるまに巻き込まれないようにしましょう」
そして、イライラや怒りという負の感情の毒性に対抗するためには、解毒剤も必要。
「解毒剤になるのは、“美”です。頭や心の中に美しい景色があれば、ネガティブな感情に流されにくくなります。イライラした瞬間に、パッと美しいイメージに置き換えられるようになれば、“なんでそんなことするの?”が“よかれと思ってやってくれたんだよね”に変わる。それくらい、美には解毒効果があるのです」
いざというときに美のイメージを浮かべるためには訓練が必要。それが、上記の瞑想法その一だ。
「寝る前に、美しかったこと、気持ちのよかったことを思い浮かべます。探せば確実にあるので、今日一日のポジティブをすくい上げてください。毎日繰り返すと、いつしか毒抜きしやすい体質に」
自分の思考と向き合い感情を整理するときにも、瞑想がおすすめ。「変わっていく状況を俯瞰(ふかん)したり、感情のメタ認知(客観的に自覚する)のトレーニングに最適です」
すべては自分の選択しだい。感情の奴隷にならない
ところで、同じ状況で、腹が立つ人と立たない人、その違いは?
「目に映ったものをどう判断するかは、すべて自分の選択。悪いことをやられたら怒って当然!と一瞬の感情に流されるのか。俯瞰して気持ちを整理するのか。よくも悪くもとらえ方ひとつなんです。感情の奴隷になる非選択的な生き方と、感情に振り回されない選択的な生き方。どちら側で生きたいか、覚悟を決めることも大事」
もちろん感情に流されたくはない。けれど、そのハードルは高い。「失敗していい。またやってしまったと、よくないパターンの自分に敏感になることが第一歩です」
感情の奴隷にならないための有効な手段が言葉だという。
「私の場合は、感情に流されそうになったり、迷ったときには、“おっとこの場合は……?”と独り言をはさむ。言葉の力はとても強く、口に出すとさらに脳に働きかけ、頭を切り替えるスイッチにもなります。また感情を把握する練習にもなるので、自分なりのフレーズで言語化してみましょう」
イライラを分解・解毒し、感情に流されない自分を取り戻せば、見える世界も、きっと変わる。
「イライラの瞬間に“美”をイメージする訓練を。“瞑想”は毒抜きしやすい体質作りに効果的です」


京都・祇園に位置する、庭園が美しい両足院。予約制で、御本尊参拝や庭園見学もできる90分の座禅体験や、写経体験も行っている。
伊藤東凌さんが伝授。誰でもできる、瞑想法
その一、
寝る前にベッドに入ったまま、自分に3つの問いかけを。
・今日「優しい」と感じたことは何?
・今日「ていねい」と感じたことは何?
・今日「美しい」と感じたことは何?
一日の終わりに、頭の中をお花畑にする自問自答瞑想。ベッドに入り、自分に問いかけ「優しさ」「ていねいさ」「美しさ」というポジティブなことに思いをめぐらせる。ていねいに食器を洗った、席を譲る若者を見た、雲ひとつない空が美しかったなど、自分が受けたこと、行ったこと、見たこと聞いたことでもいい。毎日行うことで、心の中に美しい景色を描きやすくなる。
その二、
両手を合わせ、鼻からゆっくり息を吸う。
手を合わせる単純な動作も、意識しだいでマインドフルネスな瞑想に。ポイントは、手の感覚に集中すること。目を閉じて鼻でゆっくり呼吸しながら、両手がお互いにどう感じ合っているか、変化する体温もキャッチ。双方向の忙しい感覚情報をとらえ脳のメモリーを使いきることで、思考から離れられる。15秒でも3分でも。食前に手を合わせるプチ瞑想習慣もおすすめ。

ライブ配信でも両足院の瞑想体験ができる!「マインドフル瞑想&庭園散歩」
京都・両足院の瞑想を自宅や外出先で体験できる、期間限定のオンラインプログラム。副住職・伊藤氏によるゆったりした講話と瞑想指導、さらに季節や風の揺らぎを感じる庭園散歩までリアルタイムで配信する。開催スケジュールは、二十四節気に合わせて月1回。今後の予定は、7/16、8/20、9/17。いずれも午前10〜11時、1回¥1,078。
お問い合わせはメガロスまで。https://www.megalos.co.jp/event/ryosokuin
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