【50代からの「はじめてのアレルギー」】診察や検査は何をする?何科を受診したらいい?

アレルギーかなと思ったら、病院の何科を受診すればいい? 診察や検査はどんなものがある? アレルギー全般に詳しい福冨友馬さんに教えてもらった。
教えてくれたのは
福冨友馬(ふくとみゆうま)さん

福冨友馬(ふくとみゆうま)さん

相模原病院・臨床研究センターアレルゲン研究室室長。アレルギー全般に詳しく、著書に『大人の食物アレルギー』(集英社新書)。

【診察】問診が重要! 記録を持参しよう

アレルギー反応が出たら、まずは症状に応じた診療科を受診するのが基本。

「皮膚炎なら皮膚科、鼻炎は耳鼻科、咳なら呼吸器科といった具合です。アレルギー専門医も兼ねていればなおよし。症状が多岐にわたっていたり原因不明の場合などはアレルギー科も考えます。診察はまず問診から入りますが、症状について詳しく聞かれるため、症状が出たときの記録をとっておくことが大切。問診のあとはアレルゲンを特定するためのアレルギー検査をします。食物アレルギーの場合は、必要であれば原因と考えられる食物を食べてみる検査を行う場合も」(福冨さん、以下同)。

問診▶︎検査▶︎必要に応じて負荷検査

問診ではこれまでのアレルギー経験、直近の症状がいつどのような状況で起き、どの程度だったかなどを聞かれる。自分なりのメモを作って持参するとスムーズ。詳細な問診ができれば、ある程度原因と対策が絞り込める

【検査】血液を採取してIgE抗体の値を見る

アレルギー検査はIgE抗体の値を見るもので、方法は主に2つ。

「ひとつは問診をもとに医師が検査項目(アレルゲン)を決めていくオーダーメイドの検査。もうひとつは39種類など一定数の項目がセットになっているもので、前者のほうが原因の特定と対策がしやすい。ただし、たとえ検査で陽性が出ても症状が出ていなければそのアレルゲンを除去する必要はなく、検査結果は絶対ではありません。まず症状ありきなのです」。

検査

採取した血液を測定すると、それぞれのアレルゲンに対するIgE抗体の「測定値」と「クラス」がわかる。クラスは0~6の7段階で0が陰性、1が偽陽性、クラス2~6が陽性

複数アレルゲンがパッケージになった検査では原因がわからないことも

「39項目などセットの検査だと、多くの項目についての値が一度に出るため症状と結びつけるのがむずかしく、原因がわからない場合も。その結果、少しでも陽性が出たら『とりあえず食べないで』などの大ざっぱな指導になり、本来は食べてOKなものまで我慢しなければならないなど、デメリットが生じることもあります」

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