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【エクラ世代・五十肩の悩み】五十肩の正体とは?メカニズムを徹底解説!
五十肩を正しく理解している人は少なく、間違った認識も多い。この機会に正しい知識を身につけよう。整形外科の専門医である、守重昌彦先生に五十肩になってしまうメカニズムを伺った。
【エクラ世代・五十肩の悩み】五十肩を“正しく知る”ことが楽への近道!痛み別アドバイス

守重昌彦先生
症状によって対処法が変わるので要注意!
五十肩は段階ごとに対処法が違うということだが、具体的な方法とは?
「痛みが強い炎症期は、肩を動かすと悪化するので動かさず安静にすることが大事。そして整形外科で治療(治療法は左記参照)を受けるのが賢明です。軽症でないかぎり、自然には治らないことも多く、治るのを待っていると数年かかることも。逆に治療を受けると1回で症状がラクになることが多いです。また、五十肩でなく腱板断裂や石灰沈着性腱板炎といった別の病気のこともあるのですが、近年、MRIやエコー(超音波診断装置)などの画像検査が進化し、肩関節疾患が精密に診断できるようになりました。病気が違うと治療法も変わり、これらも治療で改善するのでまず検査を受けましょう」
では拘縮期や寛解期には?
「拘縮期は関節包とともにまわりの筋肉も硬くなっていることがあり、動かさないでいると可動域が狭まったままになりかねないので積極的に動かすことが大切。ただ、無理に動かすと症状が戻ることもあるため、整形外科の理学療法士のもとでリハビリを受けて適切な方法で動かすのが理想的です。そして寛解期になったら、動きがよくなってくるのでエクササイズをどんどん行いましょう」
ちなみに、鍼灸や整体に行くのはOK?
「鍼灸や整体は筋肉にアプローチするもので、関節包の炎症をとるわけではないため根本改善にはなりません。ラクになるならよいですが、改善した場合、五十肩ではなかった可能性も。早めに治すならやはり整形外科、できれば理学療法士がいて、エコーを置いている病院の受診を」
じっとしていても痛みがツラい炎症期の場合
【主な対処法】
□安静
□鎮痛剤の投薬
□ステロイド注射

炎症期の場合、整形外科では鎮痛剤の内服薬の処方や、炎症を抑えるステロイド注射などで治療。「ステロイド注射は最近、エコーを見ながら関節包の中にピンポイントで打てるようになりました。そのため効果が表れやすく、1回打つと格段にラクになります。ですからエコーを見ながら打ってくれる病院を選ぶことが重要。ヒアルロン酸注射も選択肢ですがステロイド注射より効果は低めです。また、炎症が強いときはステロイドの内服薬を用いることも。そのほか、硬くなった筋肉に水分を注射してゆるめるハイドロリリースという治療を行うこともあります」。

就寝時は肩や腕が下に落ち込むと痛みが強くなるので、痛むほうの肩の下にクッション(丸めたバスタオルも可)を当て、おなかの上にもクッションを置いて腕をのせるのがおすすめ。また、冷やすより温めるほうが痛みを感じにくく筋肉の緊張もやわらぐ。
痛みはやわらいだが動かすと痛む拘縮期の場合
【主な対処法】
□セルフケア
□リハビリ
拘縮期は、以下のようなエクササイズで筋肉をほぐし可動域を広げることがポイント。「エクササイズはひとつだけでもよいですが、複数行うとより効果的。気づいたときに、できるものから痛みが出ない範囲で行いましょう。関節包の硬さがとれにくい場合は、整形外科ではステロイド注射をする場合も。これによって関節包が軟らかくなり可動域も広がります。また、拘縮が強い場合はマニピュレーションという治療(以下「“マニピュレーション”」参照)を行うこともあります。なかなか改善しなかったり、症状が戻った感じがしたら医師に相談しましょう」。
基本のセルフエクササイズ

テニスボールを背中と壁の間で転がす
壁を背に立ち、背中と壁の間にテニスボールを入れ、痛いほうの肩甲骨の下に当て、背中を動かして転がす。筋肉がほぐれる感覚を意識。気持ちよく感じる程度の強さで行う。これを5分×2セット。

腕を上げ、頭の上で手を組む
両腕を上げ、頭の上で手を組む。これを10回×2セット。腕は無理に上げないこと。痛みが出ず、このあたりまでなら大丈夫と思う範囲で、上半身の筋肉が伸びている感じを確かめながら行って。

肘を枕に当てて下に押しつける
机の上に枕やクッションなどを置き、その上に両肘を直角に曲げて当て、下に押しつけるように力を入れたら、力を抜く。10回×2セット。わきの下の筋肉に力が入り、力を抜いたとき血流がよくなり筋肉がほぐれる。
関節包に直接アプローチして早期改善が期待される注目の治療法“マニピュレーション”とは
五十肩の治療法として注目されているのがマニピュレーション。「これは関節包がなかなか軟らかくならない場合などに行うもので、硬化した関節包を体の外側から破ったり伸ばしたりして可動域を取り戻す方法。メスを入れることなく、医師が患者の肩や腕を慎重に動かし、硬くなった関節包を破きます。関節包は少し力を加えれば容易に破れたり伸びたりします。エコーを見ながら局所麻酔薬による神経ブロック注射をして行うので痛みはほとんどありません。関節包が破れると、その瞬間から可動域が一気に広がり、腕を自由に動かせるようになって痛みも治ることが多いので、患者さんはとても喜ばれます。入院は不要で、診察から事後の処置まで含めて2時間以内で終わります。破れた関節包は時間がたてば再生されるので問題ありません。費用は保険適用で、3割負担の場合で10000円程度。五十肩の痛みが残っていて仕事に支障を来す人や、リハビリに通い続けられない人、スポーツをする人など早くもとの状態に戻したい場合にすすめる方法です」。
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