【おしゃれな50代のリノベ&住み替え】来客も家族も居心地抜群!とびきりスタイリッシュでハートウォーミングな家〈保科和賀子さん邸〉

人生のステージが変わる50代は、暮らし方や住まいを見直す人も多い。今回は「W Style 主宰」保科和賀子さん宅をご紹介。リノベーションを重ねたことで、とびきりスタイリッシュで、ハートウォーミングな家が完成。

■DATA

延べ床面積:約230㎡
築年数(居住年数):約50年(2年)
築約50年の都心のヴィンテージマンション内で引っ越しを重ね、延べ約25年間暮らす。現在の家はメゾネットで、1階をリノベ後’22年12月入居。2階は住みながらリノベをした。

■PROFILE
W Style 主宰   保科和賀子

W Style 主宰 保科和賀子

主宰する「W Style」ではイベントを通し、東日本大震災や就学困難な子供たちを支援するチャリティ活動を行う。アルフレックスジャパン社長の夫と息子3人の5人家族。インテリア、器、アートなどに造詣が深く、おもてなしや料理のセンスも抜群。趣味はゴルフ。

より人も家族も集まる空間へ

結婚後、イギリス在住期間などを除き、長く暮らしてきたヴィンテージマンション。息子たちも留学から戻り、人を招く機会がますます多くなってきたことから、昨年、広い部屋へと住み替えをした。ヴィンテージマンションの個性を生かしつつリノベーションをし、好きなアートで家じゅうを彩り、来客も家族も居心地のいい、とびきりスタイリッシュで、ハートウォーミングな家が完成した。

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夕景が美しい西側に位置するリビング。正面には空間に合わせて組み換えられるモルテーニの505が。テレビは隠し、アートブックやオブジェをセンスよく並べている。さわやかな色彩の壁のアートは坂井淑恵作。レザー張りのソファはブール、アームチェアはエルザ、コーヒーテーブルはリヴォリ、とすべてアルフレックスの家具。上質なレザーのチェアや大理石のテーブルが並び、大人がつどうのにふさわしい落ち着きとハートウォーミングな温かさを感じる居心地のいいリビングだ。家のそこかしこに置かれた観葉植物はグリーン アートに依頼している

人とつながり、会話を楽しめる、居場所や動線を意識

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吹き抜けになった開放感あふれるエントランスホール。目に飛び込んでくるのが正面の壁に飾られたサイモン・フジワラの毛皮を主題にした作品。ガラステーブルはモルテーニのアークで、脚部は特別仕様。上には中井波花の彫刻作品などが飾られている。床にさりげなく置いたモノクロの作品は吉澤美香作

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向かって左がバーコーナー。ワインキャビネットはカンブサ ワイン グラス、バーテーブルはバンガロウでともにリーヴァのもの。ハイスツールはアルフレックスのクレド。窓辺にはアルフレックスのルイラウンジを置いて会話を楽しめるコーナーに。ペンダントランプは齋藤勝弘(record)、壁に2枚並べたアートはアンジュ・ミケーレ作

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「こんなふうに飾ってみるのもおもしろいかなと思って」と窓前に吊るした繊細なアートは和田真由子作。リビングにいくつも置かれた、オブジェのような木製スツールは、マリオ・ボッタによるリーヴァのクレッシードラ

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ダイニングの壁は窓の外の緑につながるよう、1面だけグリーンに塗った。10人座れるダイニングテーブルは、家具のアートと呼ばれるリーヴァのカウリ コレクション。約48,000年前の地層から掘り出した埋没材を天板に使用。亀裂をレジンで埋めて仕上げている。チェアはアルフレックスのアルカ。ベルリン在住のRyu Itadaniに、窓からの景色を描いてもらった作品を壁に

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「大の器好き。来客も多く、器は10〜12枚ずつ購入します」という保科さん。来客時に使う器やグラスを収納しているのが、窓が整然と並ぶ美しいキャビネット、モルテーニのピロスカフォ。照明はルイスポールセンのトルボー ペンダント。奥がキッチン。テーブル上には唐津隆太窯の中里健太の高台皿を

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もともとあったキッチンの収納と吊り戸棚の間に、奥行きの浅い棚をカスタムメイドで作り、ふだん使いの食器置き場に。ずらりと並ぶのは、保科さんお気に入りの作家ものの器たち。夫が毎朝たてる抹茶の道具類も

キッチンで友人や夫と語らうことも。ホッとひと息ついて、お茶する時間が癒しに

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キッチンには作業台として使え、簡単な食事もできるテーブルをカスタムメイドで製作。「日々の料理も、おもてなしの支度も格段にしやすくなりました。このテーブルで朝食を食べたり、時には友人たちと過ごしたり、夫婦でお酒を飲んで語り合うことも。リビングとは別の落ち着く場所になっています」

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1階のトイレは壁をダイニングと同じグリーンに塗り、アートバーゼルで購入した小作品やチャリティアートイベントで購入した作品などを並べてかけたり、吊るしたり。来客も楽しめる、まるでギャラリーのようなワクワクする空間

会話がはずむように考えて家具を配置し、おもてなし
コロナ禍中に東京と河口湖との2拠点暮らしをスタートした保科和賀子さん。’21年8月号の本誌では、河口湖の素敵なお住まいを披露してくださった。

その後、コロナの収束とともに、東京で過ごす時間も増え、3人の息子さんのうち2人は留学を終えて帰国。東京の住まいが手狭になり、同じマンション内のメゾネットタイプの広い部屋に引っ越しをすることになった。入居にあたり、大きな間取りの変更はせず、築50年というヴィンテージマンションの雰囲気に合わせて壁紙やカーペットを張り替え、収納や造作家具を追加するなどのリノベーションをした。

「この家には、家族だけでなく友人や親戚、仕事関係やご近所のかたなど、さまざまな人がいらしてくださいます。ですので1階はパブリックエリア、2階をプライベートエリアときっちり分けることにしました」と保科さん。

1階の玄関正面には吹き抜けのエントランスホールがあり、すぐ横のリビングに入ると、ハイスツールの置かれたバーコーナーが迎えてくれる。その奥には座り心地のよさそうなラウンジチェアを置いたコーナーがあり、さらに進むとソファが置かれ、と少しずつ椅子の座面が低くなる仕掛け。奥に進むほど、よりリラックスしてくつろげるよう、家具が配置されているのだ。「リビングではいろいろな会話が生まれ、お客さまが思い思いの時間を過ごせるよう、コーナーごとに座面の高さの違う椅子を置き、居場所をつくりました。それぞれの居場所で会話がはずみ、さらにリビング全体でもコミュニケーションがとれるようにと考えて。以前の家ではL字型のソファをテレビに向かって置いていたのですが、この家では2つのソファを向かい合わせに置き、会話がしやすいようにしました。より会話がはずむにはどうすれば?と家具の位置や距離感を変えてみたり。日々、夫と一緒に試行錯誤を繰り返しています」

廊下をはさんで反対の東側には、大人数でつどえるダイニングと、家族でサッと食事ができ「もうひとつの落ち着く場所」というキッチンが。人がつどい、場所を移動しながらコミュニケーションを楽しめる、上質な空間が完成した。

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