ご飯がすすむ定番中華「酢豚」&「卵のトマト炒め」レシピ【ウー・ウェンさんのからだ想いの家中華】

目からウロコの簡単な作り方の裏には、ウー・ウェンさん流の工夫がたくさん。難易度の高い技はいっさいなし。誰もが好きな定番レシピの決定版から「酢豚」&「卵のトマト炒め」をご紹介。
教えてくれた人
ウー・ウェン

ウー・ウェン

うー・うぇん●料理研究家。中国・北京に生まれ育つ。中国の家庭に伝わる医食同源の知恵がつまった料理は、シンプルで作りやすく、体に優しいとファンが多い。『北京小麦粉料理』(高橋書店)など著書多数。

酢豚

“北京の酢豚は豚肉だけで。甘酸っぱい香りが食欲をそそる”

「豚肉はかたまりではなく、とんかつ用を使うと切るのが簡単です。揚げ油は1カップで。これなら揚げ物もストレスがないでしょう。豚のうま味が溶け込んだ油は炒め物などに利用して使いきります」

酢豚

材料(2人分)

豚肩ロースとんかつ用肉……2枚(約200g)

[下味]

 こしょう……少々

 酒……大さじ1

 粗塩……小さじ1/4

 片栗粉……大さじ1

にんにく……1片

[合わせ調味料]

 黒酢……大さじ1½

 しょうゆ……大さじ1

 ハチミツ……大さじ2/3

 しょうがのすりおろし……小さじ1

 酒……大さじ2

白ごま……適量

揚げ油……1カップ

作り方

1.豚肉は1.5㎝幅に切り、下味をつける。

2.180℃の油で3分ほど揚げ、油を切っておく。

3.炒め鍋に合わせ調味料を入れ、煮たったら、包丁の腹などでつぶしたにんにくを入れ、2を加えてしっかりからめる。器に盛り、白ごまをふる。

卵とトマト炒め

“卵はゆっくり火を入れて固めるのがコツ"

「溶いた卵を流し入れたら、箸などで触らず、しばらく動かさないで。ふんわりと固まったらトマトを入れましょう。トマトの汁気を卵が吸ったらおいしく仕上がった証拠」

卵とトマト炒め

材料(2人分)

トマト……2個

……3個

粗塩……小さじ1/4

こしょう……少々

にんにく……1片

水溶き片栗粉……片栗粉小さじ1+水大さじ1

……大さじ1

作り方

1.トマトはヘタを除き、ひと口大の乱切りにする。

2.炒め鍋に油を入れて中火にかけて熱し、溶いた卵を流し入れて、弱めの中火にし、ゆっくりと固めるように動かさずに火を入れる。

3.1のトマトを加えて炒め、塩をふる。トマトの角がとれてきたら、包丁の腹などでつぶしたにんにくを加え、卵とトマトをざっくり合わせる。にんにくの香りが出たら水溶き片栗粉を入れてとろみをつけて、こしょうをふる。

卵とトマト炒め

卵が固まったら、空いている部分にトマトを入れ、卵をのせて火入れする。

卵が固まったら、空いている部分にトマ トを入れ、卵をのせて火入れする。トマ トの角がとれたら全体をさっと合わせる

トマトの角がとれたら全体をさっと合わせる。

Follow Us

What's New

  • 気取らぬもてなしににじむ、能登への深い愛『能登イタリアンと発酵食の宿 ふらっと』【「金沢・能登」 心ほどく大人旅】

    『ふらっと』は能登イタリアンと発酵食の宿。オーストラリア人シェフのベンジャミン・フラットさんと、生粋の能登人、船下智香子さん夫妻が営む。宿特製のイカの魚醤「いしり」によって、唯一無二の奥深い味わいのひと皿に。アジや米などの発酵食「ひねずし」や「巻ぶり」ほか、絶滅の危機にある郷土食を上品に提供することで伝えている。また夫妻は震災で倒壊や解体した家屋から、手放さざるを得ない「輪島塗」を引き受けつなぐ活動も。ここにくれば、古きよき能登のくつろぎを味わえる。

    旅行&グルメ

    2025年12月18日

  • 自然美をひたすら一枚の和紙に映し出して『能登仁行和紙』【「金沢・能登」 心ほどく大人旅】

    ジル サンダーのアートブックの装丁にも使われた『能登仁行(にぎょう)和紙』。戦後まもなく、初代が自然をそのまま紙に漉(す)く手法を考案。三代目の遠見和之さんは代々の美学を忘れず、山間の工房で黙々と製作に勤しむ。その姿は職人そのもの。「美しいかどうかがすべて」と、一枚の和紙に自然が息づく能登を描き出す。

    旅行&グルメ

    2025年12月18日

  • “能登饗藝料理”でこの地の食文化を未来へ『 ヴィラ デラ パーチェ』【「金沢・能登」 心ほどく大人旅】

    西七尾湾に位置するオーベルジュ『 ヴィラ デラ パーチェ』。窓越しに広がる穏やかな情景が、心ほどく最初のひと皿だ。イタリア料理出身の平田明珠シェフは震災を機に能登への思いを深化し、食文化を紐解き、郷土料理を現代流に解釈した“能登饗藝(きょうげい)料理”を提供している。例えば能登野菜、沢野ごぼうの伝統料理「七日炊き」や、冬には能登の七面鳥も食材に。わざわざ訪れる意味がある、能登を未来へとつなぐ料理だ。

    旅行&グルメ

    2025年12月18日

  • 心整う能登島。有永浩太のガラスが生まれるのびやかな地【「金沢・能登」 心ほどく大人旅】

    わずかに色の気配を感じる有永浩太さんのガラス。作品は能登島にある自身の工房『kota glass』で製作されている。取材時はボウル作りの真っ最中。淡々と、しかもまたたく間に。毎日10〜18時に集中。移住は現実的な理由だったが、火を扱い、同型を複数作る仕事には向いていた。意外に東京への移動も楽で、アートからソラキのダンスまでインプットにも事欠かない。「ルーツを知り、今を確かめる。自分の仕事を客観的に見ています」。雑念とは無縁の地で、感性を研ぎすませる。

    旅行&グルメ

    2025年12月18日

  • 『海辺の食堂 杣径』でのモダンな食体験【「金沢・能登」心ほどく大人旅】

    塗師の赤木明登さんの漆器で、北崎裕さんの日本料理を提供する『海辺の食堂 杣径(そまみち)』。輪島の山中にオーベルジュを開いて程(ほど)なく被災。海沿いの輪島・門前に移転し、ランチをメインに営業する。この地の野菜をかつお節は使わず、昆布や干し椎茸などで炊き上げる。まさに土地をそのまま味わう料理だ。ともすれば地味に映る料理が、端正な赤木さんの漆器と出会い、美意識が響き合う食体験に。店近くで美しい夕景を見ることも。

    旅行&グルメ

    2025年12月18日

Feature
Ranking
Follow Us