ある方から「今 敏」というアニメ監督の存在を教えていただき、まずはアマプラで映画『パーフェクトブルー』を鑑賞。
一緒に見ていた夫が途中「この人が犯人じゃない?」と言い、「あ、そうかこれはミステリーなのか」と初めて意識した。
説明を読むと、確かにジャンルは「ホラー/ミステリー」とあるが、私は主人公の成長物語として観ていた。アイドルから女優へ転身していく視点で。キャリアカウンセラーとして大学生の支援をしてきた私は、主人公がどのように成長していくのかを追っていた。
そんな風に、単なる推理物にとどまらず、心理描写も優れているので、普段アニメ映画を観ない人もぜひ鑑賞して欲しい。部屋や街の描写も細かく、絵も綺麗だ。今もなおファンが熱狂していることに納得する映画だった。
また別の作品も観たいと思い検索したところ、8月7日より、全国で映画『パプリカ』のリバイバル上映プロジェクトが始まるとのニュース。公開20周年を記念して4Kリマスター版を上映するとのこと。
あの世界観を、ぜひ映画館で観たいと思い、埼玉県川越市の「スカラ座」へ出かけた。
「スカラ座」の外観
原作は筒井康隆の小説。
他人の夢に侵入・共有できる装置を開発した精神医療研究所でのお話。夢と現実が交差していく内容は、少し難解な印象もあるが、すんなり入ることができた。
私はほぼ毎日夢を見る。
起きたとき夢の内容を覚えているときは、チャットGPTに夢診断をしてもらったり、夢の世界を比較的楽しんでいるタイプだと思う。だから違和感なくその世界に入れたのだろう。
90分の映画だが、最初から最後まで、とても充実した内容だった。
「現実と虚構とが入り交じって~」のような感想も見かけたが、見終わったときにふと思った。
「夢とは虚構なのだろうか…」。
生身の人間が見ているのだから、夢だって現実のひとつなのではないか。時に偽りばかりの現実世界のほうが、よっぽど虚構のようにも思えてくる。そんな考えが頭を巡っていた。
左はチケット。右は「夢御籤(ゆめみくじ)」
今回のリバイバル上映の入場者特典として、夢御籤(みくじ)のプレゼントが用意されている。入場時に手渡された銀色の袋に入れられた御籤。ワクワクしながら取り出してみると…
20th anniversary Paprika 入場者特典の夢御籤
入場特典の夢御籤(みくじ)
「大狂夢」。つまり「大凶」ということ⁉
一瞬ひるんだものの、実はこの島所長のカード、この物語の世界観に引きずり込まれていく大切な場面のセリフが記されている。(ネタバレ防止のため、写真はぼかしています)
そう思うとお気に入りの1枚に。
小江戸・川越を象徴する「時の鐘」
夢と現実の境目が溶けていくような不思議な映画。圧倒的な絵の迫力に重なる音楽。濃密な体験のあと映画館をでると、川越の古い街並みに、衰えを知らない大きな西日があった。
今 敏監督が今も生きておられたら、どんな映画を撮っただろう。 射すような西日を見上げながら、そんなことを思っていた。
映画鑑賞にはゆるいデニムが最適