【黒柳徹子×尾上右近 スペシャル対談<前編>】右近さんおすすめの“カレー”で徹子さんをおもてなし!

今年3月『徹子の部屋』に出演し、カレー愛を熱く語った尾上右近さん。その際、黒柳徹子さんから、「今度、一緒にカレーを食べにいきましょう」と声をかけてもらったことから、今回の対談が実現。本日は右近さんがホストとなって、徹子さんをカレーでおもてなしすることに。スパイシーな香りに誘われて、黒柳家のホームパーティや華麗なる人脈など、対談も刺激的に盛り上がりました!

黒柳徹子さんと 尾上右近さん

おもてなしの定番料理は、手巻き寿司とドライカレー

右近 『徹子の部屋』に出演させていただいてから、こんなに早くお目にかかれるとは思っていなかったのでうれしいです。

黒柳 本当ですね。よかったです。

右近 今日は僕がホストとして、とっておきのカレーをご用意したので、のちほどお召し上がりください! さて、本日は「人との集い」をテーマにお話をうかがいたいのですが、徹子さんは人と集(つど)うのはお好きですか。

黒柳 大好きです。『徹子の部屋コンサート』という公演をやっているんですけれど、毎回コンサート後に出演者のかたがたと、ごはんを食べにいくのを楽しみにしています。「純烈」とか男性が多いんです。一緒に焼き肉とかに行って、いっぱい食べて。右近さんは歌舞伎の仲間で集まることが多そうね。

右近 はい。5月に歌舞伎座に出ていたときは、上は中村時蔵さんから下は尾上辰之助さんまで若手8人でジンギスカンを食べにいきました。そのあと、「どうしよう?」ってことになって、結局うちに8人来て飲んで。かなりぎゅうぎゅうでした(笑)。

黒柳徹子さん

スタジオに現れると、その太陽のように明るい笑顔と素敵なドレス、そして美しいお姿に歓声が上がる。頭の先から指先まで、すべてが輝いていて、徹子さんの存在そのものが、パワースポット! 今回の集まりのドレスコード「イギリス貴族」というオーダーでセレクトされた一着で、田川啓二オートクチュールのもの。歌舞伎観劇には「一番いい服を着ていく」とのこと

舞台『放浪記』出演のときは、森光子さんの楽屋にみんな集まって話して笑って。気心が知れるって大事よね(黒柳徹子)

黒柳 一緒に仕事をしている人と集まるのは気楽でいいわね。私も昔、『放浪記』の舞台に出ていたときは、上演前に顔をして、鬘(かつら)もかぶって全部支度をすませたら、森光子さんの楽屋にみんな集まるんです。開演前に。そして森さんが出してくださるお茶とか、お菓子を食べながら、「昨日、舞台でこんなおかしいことがあった」とか話して、笑って。気心が知れるって大事よね。よくわからない人と芝居をするのってむずかしいもの。

右近 本当にそう思います。僕たち歌舞伎俳優はお互いに小さいころからよく知る仲ですけれど、しばらく会わないとわかってるつもりでわからなくなっていたりするので、定期的に会って話をすることが重要だと、最近すごく感じています。

黒柳 本当ね。直接会って話をするって、とても大事なことだと思います。

尾上右近さん

18世紀の貴族のスタイルに、少しプレッピーテイストをミックス。ジョナサン・アンダーソンの世界観を、軽やかにまとって。
ジャケット¥780,000・シャツ¥200,000・パンツ¥230,000・タイ¥43,000・靴¥220,000/クリスチャン ディオール(ディオール)

「小さいころからよく知る歌舞伎俳優仲間とも、定期的に会って話すことが重要だと、すごく感じています」(尾上右近)

右近 ご自分でお料理を作って、ホームパーティをすることもありますか?

黒柳 以前はよくしました。お料理といってもたいてい手巻き寿司でしたね。そうするとあれこれ用意しなくていいでしょう?

 当時、築地の魚河岸に懇意にしてるマグロ屋さんがあったので、そこでいいマグロをいただいて、山本山で一番上等なおのりを束で買って。あとは酢めしを炊いて、テーブルにお刺身と、きゅうりのせん切り、芽ねぎ、わさびなんかを並べておけばいいわけだから。それで「よーい、ドン!」で食べはじめるんです。不思議といくらでも食べられるの。

右近 手巻き寿司ならホストの人も手間がかからないからいいですね。当時はどんなかたが家にいらしたんですか?

黒柳 いろいろなかたがいらっしゃいました。もうお亡くなりになったけれど、三笠宮寬仁さまと高円宮憲仁さまはよくいらっしゃいました。奥さまも一緒にいらしたりして。

右近 皇室のかたが家に!? その発想はなかった(笑)。フランクなかただったんですね。

黒柳 そうね。それと『ザ・ベストテン』をやっていたころは、生放送のあとにディレクターやスタッフがうちに来て、その日あったことを「ああだった」「こうだった」って、お酒も飲まないでずっと話してましたね。そのうち、みんなで七並べをやったりして。ずいぶんおもしろかったですね。

右近 人が集まるお宅だったんですね。徹子さんのお人柄ですね。

 ここでテーブルに運ばれてきたのは、2種のおもてなしカレー。作ってくれたのは、右近さんとも交流がある出張料理ユニット『東京カリ~番長』の水野仁輔さん。「あら、いい香り」「すごくおいしいわね」と喜ぶ徹子さんに右近さんもうれしそう。

右近 そういえば『徹子の部屋』でドライカレーを作るのが得意とおっしゃっていましたけど、どんなカレーか気になります。

黒柳 まず玉ねぎとにんにく、しょうがをみじん切りにして飴色になるまで炒めたら、牛と鶏のひき肉を混ぜてさらに炒めるんです。そしてお塩で味つけしたらカレー粉を1缶くらい入れちゃうの。最後にケチャップで甘味を加えたら終わり。あとはレタスの葉を一枚一枚ちぎって用意しておいて、ごはんひと口とカレーを包んで食べるんです。これもお客さまに好評でした。だから今日もここで私がカレーを作ればよかったと思って(笑)。

右近 めっちゃおいしそう! 今度ぜひお願いします(笑)。

東京カリー番長によるビーフカレーと野菜カレー

対談のために用意されたカレー

水野さんが用意したのは「優しい香りのスパイスを中心にブレンドし、牛乳に溶いたサフランで仕上げた」という玉ねぎを中心に織り混ぜた夏野菜カレー(右)と牛バラ肉を3時間煮込み、ローストしたスパイスの香ばしい香りが特徴のビーフカレー(左)。「玉ねぎをたっぷり、隠し味はバルサミコ酢です」。2つを混ぜながら食べると、より深い味わいに。

黒柳 徹子
黒柳 徹子
黒柳 徹子

Tetsuko Kuroyanagi●東京都生まれ。東洋音楽学校(現東京音楽大学)声楽科卒業後、’53年、NHK専属のテレビ女優第1号としてデビュー。’76年開始の『徹子の部屋』は同一司会者による最多放送回数でギネス記録をもつ。著書『窓ぎわのトットちゃん』は世界20以上の言語に翻訳され、大ベストセラーに。ユニセフ親善大使として30カ国以上を訪問している。

尾上 右近
尾上 右近
尾上 右近

Ukon Onoe●東京都生まれ。曾祖父は六世尾上菊五郎、母方の祖父は俳優 鶴田浩二。清元節宗家の家に生まれながら歌舞伎俳優に憧れ、’00年、本名の岡村研佑で初舞台。’05年、二代目尾上右近を襲名。’18年、七代目清元栄寿太夫を襲名。’26年「八月納涼歌舞伎」(歌舞伎座)で『怪談 牡丹燈籠』『百千鳥沖津白浪』に出演中。屋号は音羽屋。

撮影/下村一喜(AGENCE HIRATA) 〈徹子さん〉ヘア/松田コウイチ(MAHALO) メイク/MAHIRO スタイリスト/大野美智子 〈右近さん〉スタイリスト/祐真朋樹 ヘア/Tetsuya Yamakata for TEKOTE(SIGNO) メイク/村松朋広 取材・原文/佐藤裕美 ※エクラ2026年9月号掲載

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