「自然の中で料理を作るのが夢だった」というシェフの坂東友也さんは大阪出身。関西屈指のイタリア料理店『ポンテベッキオ』やその系列店などで研鑽を積み、12年前に奥さまの右子さんの実家がある津山に移住、店を始めた。「熱心な生産者が多く、食材は鮮度がよく、味の濃いものばかり。地元の人たちと知り合いになるうちに、いろいろな知識と経験を得、ネットワークもできました。今は野菜やハーブは自分たちの畑でも作っていて、それを収穫して料理にしています。春は山菜、夏は鮎、秋はきのこ、冬はジビエ、と季節ごとに特徴ある食材が手に入るのもここならでは」と坂東さん。
以前は同市内の船宿だった建物を改装して営業していたが、猟師の資格をとって、’11年、狩猟区でもある自然豊かな今の地に移転。料理と狩猟は坂東さん、畑の世話とサービスは右子さんが担当し、地産地消のもてなしがされる。2月いっぱいは自身が仕留めたキジバトなどのジビエを食べごろの野菜やフルーツとともに供し、津山の風土に根づく美味を存分に楽しませてくれる。