機窓は流れる、ゆっくりと。

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近ごろとみに恋しいもの、飛行機の窓からの眺め。

「車窓」ほど一般的とはいえないですが、「機窓」というらしいです。旅が縁遠くなった今、振り返ってみると、これがなかなか素敵なものでありました。

当然ながら、地上では見ることができない景色であるというのがひとつ。

もうひとつは、ミニチュアの世界をゆっくり進んでいるような、あの不思議な速度感の好ましさ。

初めてのヨーロッパ便でベルギーあたりの田園風景にさしかかった時、ちょうど耳に入ってきた古楽がぴたりとマッチして、泣きそうになりました。

曲はウィリアム・バードの『パヴァーヌとガイヤルド 第1番』で、グレン・グールドによる演奏。地上にいるよりも空気の層を意識するせいか、冒頭の和音が広く遠く、ゆったりと響いて、ルネサンス期の世界にいるような心持ちになったのでした。

実際エンジン音はうるさいですが、飛行機の窓側席は独奏の神秘的な力を増幅するとてもいい場所だと思います。

写真1枚目はシベリアあたりの朝。2枚目は、雲の色々。3枚目は飛行機が進む間に、湖面がギラッと光ったり、真っ白に見えたりするところ。4枚目は富士山が空からなら見える日。

こんなご時世ですし、特定航路の離陸から着陸までの高画質映像がDVD化されたら、購入したいです。オーロラが見えたときの映像があったりしたら、マニアでなくても欲しいはず。
(編集B)
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