エクラの美容記事でもおなじみのライター・山崎敦子がお届けする韓流ドラマナビ。今回は、4年ぶりに帰ってきた話題作『ユミの細胞たち』シーズン3をご紹介。
主人公ユミ役のキム・ゴウン ©2026 TVING Co., Ltd & Studio Dragon All Rights Reserved
期待を裏切らないおもしろさ!『ユミの細胞たち』シーズン3
心の傷みは時が解決してくれる……といいますが、主人公ユミ(キム・ゴウン)の恋愛模様を描くドラマ『ユミの細胞たち』のシーズン3が始まった途端に、確かにその通りと体感した次第です。ズキズキと胸を締め付けていた、シーズン1のユミの彼氏ク・ウン(演じていたのはアン・ボヒョン)や、シーズン2のユミの彼氏ユ・バビ(演じていたのはジニョン/GOTT7)という、忘れがたき歴代彼氏の存在。シーズン終了のたびにソジュ(焼酎)を一人あおりながら涙に暮れていたのにも関わらず、それから4年という時の流れのせいなのか、それとも新たな彼氏の新鮮なる魅力のせいなのか、みごとなまでに上書きされてしまったといいましょうか。
実写と立体アニメを融合させた、大人気の恋愛ドラマシリーズ
ユミの彼氏役のキム・ジェウォン ©2026 TVING Co., Ltd & Studio Dragon All Rights Reserved
キム・ゴウン主演のドラマシリーズ『ユミの細胞たち』は、大人気ウェブ漫画を原作にした物語で、実写と立体アニメを合体させるというユニークな構成が斬新すぎると、シーズン1から日本でも話題沸騰だった作品です。
「理性」、「感性」、「不安」、「プライド」、「腹ペコ」、「愛」、「下心」……、そんなユミの感情を司る“細胞たち”が、立体アニメのキャラクターとなって動き回る脳内世界を描きつつ、そこに現実の世界を重ねながら物語は進んでいきます。ユミというどこにでもいそうな30代女子の、出会って、恋に落ちて、付き合って、そして……という決して劇的ではない、“普通”の恋愛模様が綴られるのですが、これが面白いことにどんなロマンスものよりドラマチックに、かつ自分ごとのように響いてくるのですね。
キム・ゴウン(左)とキム・ジェウォン(右) ©2026 TVING Co., Ltd & Studio Dragon All Rights Reserved
主人公のユミもその歴代彼氏も、実写での魅力にあふれているのはもちろんのこと、直面した問題に、彼らの脳内で表情豊かに立ち向かうアニメの細胞たちがいちいちかわいいし、可笑しい。特に下心細胞(ちょっとHな下心を司る細胞)が登場してからの実写2人のイチャイチャには、思いっきりニヤけずにはいられない面白さ&親しみやすさ。自分が経験した恋愛のピースと何かしら重なってくるような共感度の高い展開と、揺れ動くリアルな思いがアニメの細胞たちとリンクしながらキメ細かく可視化されるせいか、ほかのラブコメ以上に主人公と自分自身がシンクロして、まるで細胞たちの1人になったように一緒になって不安になったり、落ち込んだり、喜び叫んだりしてしまうわけなのです。
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でも、今回のシーズン3、実は私的にはちょっと不安がなきにしもあらずだったのですね。というのも、女心には疎いけれど自分の心に率直でどこまでも優しいシーズン1の彼氏ク・ウンといい、ユミの気持ちに寄り添いながらとろけるような甘さで包み込むシーズン2の彼氏ユ・バビといい、歴代彼氏の残像が私の中で強すぎるのでございますよ、いまだに。巷でもク・ウン派、ユ・バビ派という派閥論争まで巻き起こるほどの盛り上がり(ちなみに私はク・ウン派♡)。
このシーズン3でユミの彼氏として登場するのは、夢見ていたウェブ小説家となったユミの新たな担当プロデューサー、シン・スンロク(演じるのはキム・ジェウォン)……。それって、一体どこの誰なのぉ〜、ク・ウンよりもユ・バビよりもいい男子なんてこれ以上いたりするのぉ〜〜、と当然ながら思っていたのです。
大注目の3人目の彼氏は……、急成長株の俳優キム・ジェウォン
キム・ジェウォン ©2026 TVING Co., Ltd & Studio Dragon All Rights Reserved
2022年配信のシーズン2でユ・バビと別れて以来、売れっ子ウェブ小説家という成功を手にしたユミですが、その脳内では、愛細胞はもちろん、多くの細胞たちが冷凍睡眠状態に陥っていたのですね。素敵な仕事場にアシスタントつきの余裕の執筆活動。成功した作家生活はいたって平穏で、いくつかの恋愛と歳月を経て成長したユミは、滅多なことでは一喜一憂しない30代後半の大人な女子になっていたのです。
もちろん、長らく恋愛とも無関係。でも、日常はともすると無味乾燥にもつながっていく。無感動な毎日では脳内の細胞村もひっそりと静まり返り、執筆意欲も低下する一方。刺激を求めてスカイダイビングしてみたりするユミなのですが、細胞たちは一向に動き出す気配なし。このままでは作家活動にも支障がきたす、と思っていたところに、登場するのが、そう、シン・スンロク(※以下、スンロク)なのです。
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スンロクの冷静かつ的確な判断と行動は、編集長も太鼓判を押すほどの有能さ。なのに、典型的なZ世代だったのですね(ドラマ中では29歳設定)。担当プロデューサーとして隙のないほど自分の仕事をきっちりこなすのではありますが、余計な話は一切なし。打ち解けようと愛想よく接する大人なユミを尻目に、無自覚のうちに一線を引いちゃう感じというか。どんな話題を振ろうが話は続かないし、だから、ユミとしては一緒にいるのがちょい気まずい。
なのに、スンロクの住まいはユミの自宅と同じエリアにあり、同じバスで帰る羽目になってしまうのですね。気遣って話しかけようとするユミなのですが、あろうことかスンロクは無造作にイヤホンを耳に差し込み、音楽を聴き始めちゃうわけですよ。担当作家が一緒にいるというのにぃ〜〜、な、なんという無礼! 心を鎮めるために大好きなイチゴクリームたい焼きを買おうと思いつくユミですが、スンロクが残りすべてを買い占めているところに鉢合わせ。でもって、彼はイチゴクリームたい焼きをいっぱい抱えてそのまま悪気もなく帰ってしまうのですよ。ユミがいちごクリームたい焼き好きをさりげなく、でもわかりやすくアピールしていたのにも関わらず!!!!
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そう、愛よりもときめきよりも、人の感情は“怒り”が強し。スンロクの無頓着な行動はユミをいちいちイラつかせ、そうこうしているうちに、びくともしなかった脳内の細胞たちが、1人、また1人と解凍され始めるのですね、これが。
ということで、ユミの新たな、そして最後の恋愛は、怒りの感情から始まることになるのですが、この後、迎えるのは一転、なんとユミの片思い! 初めての年下男子と初めての片思いはどうなっていくのか、脳内の細胞たちはシーズン1、2同様そりゃあもう大騒ぎ。もちろん、その続きは見てのお楽しみなのですが、それにしてもスンロクです。
キム・ジェウォン ©2026 TVING Co., Ltd & Studio Dragon All Rights Reserved
スンロクを演じたキム・ジェウォンは、モデル出身で実年齢は弱冠25歳(ちなみにユミ役のキム・ゴウンの実年齢は34歳)。’22年の名作『私たちのブルース』でチャ・スンウォンの高校生時代を演じて注目された新人俳優で、甘さと男っぽさが程よく溶け合った端正な顔立ちに身長187cmという恵まれたビジュアル。
以前このコラムでも紹介した『サラ・キムという女』にも出演していて、当初は「ビジュアルは申し分ないけど、このちょっと、ぼやんとした存在感はどうなの?」と思っていた私。すみません、私が間違っておりました。そのぼやんとしたZ世代的存在感が、このスンロクにピタッとハマっていたのです。『私たちのブルース』しかり、『サラ・キムという女』しかり、『トラウマコード』に『ウンジュンとサンヨン』などなど、多くの話題作で演技派と呼ばれる主演俳優たちに揉まれながら、好青年からクセありキャラまで、脇役として多彩な役柄に次々と挑戦し続けた経験は伊達じゃない。
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冷静かつ無頓着なスンロク(キム・ジェウォン)が少しずつ、でも、大きく変わっていく演技に、もはや私の愛細胞は釘付けです。しかも、ク・ウンもユ・バビもできなかったことを、スンロクは軽々とやってのけてしまうのですね。それがとってもかわいいし頼もしいのでありますが、そんなことを自然にさらりと表現できちゃうのも彼だからこそと今や確信している次第。
ちなみにスンロクの下心細胞は、ク・ウンやユ・バビのどの下心細胞よりも遥かに大きかったのではありますが、それだけが最終的にユミの心をとらえた理由ではないことも、最後にお伝えしておきますね。
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