人気韓国ドラマのセリフやタイトルに注目し、ドラマ鑑賞がもっと楽しくなる豆知識をご紹介。今回は多くの人の心を揺さぶった『二十五、二十一』の告白シーンをピックアップ。
『二十五、二十一』
Netflixシリーズ「二十五、二十一」独占配信中
「IMF危機」に見舞われた1990年代後半の韓国を背景に、経済破綻によって夢を奪われた若者たちの迷いと成長を描く、キム・テリ×ナム・ジュヒョク主演の青春ドラマ。レトロな世界観が反響を呼び、韓国の「ドラマ話題性ランキング」において8週連続1位を記録。ヒド役を演じたキム・テリは、本作で「第58回百想芸術大賞」のテレビ部門女性最優秀演技賞を受賞。
あらすじ
明るい未来を夢見ることが難しい時代。必死で夢を追いかける若きフェンシング選手ナ・ヒド(キム・テリ:写真右)は、どん底からはい上がり、人生を立て直そうと懸命に働く青年ペク・イジン(ナム・ジュヒョク:写真左)と出会う。
このフレーズに注目!
「난 널 사랑하고 있어, 나희도. 무지개는 필요 없어」(俺はお前を愛してる、ナ・ヒド。“虹”は要らない)
Netflixシリーズ「二十五、二十一」独占配信中
韓国では、ずっと大切にしたいマイベストドラマのことを「人生ドラマ」と呼びます。2022年に韓国で放送された『二十五、二十一』も、多くの人が「人生ドラマ」に挙げる名作のひとつ。Netflixを通じて世界にも配信され、日本を含む海外でも人気が高い作品です。
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ドラマは、「朝鮮戦争以来、最大の国難」とも言われる1997年の経済危機から一年後の1998年から始まります。財閥や大企業の連鎖的な倒産は市民の生活にも深刻な影響を及ぼし、ヒドが所属していたフェンシングも廃部になってしまうのですが、ヒドは転校という大胆な方法で道を切り開き、憧れのコ・ユリム選手(キム・ジヨン)がいる高校で夢を追い続けます。
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イジンは裕福な家庭に育ち、大学生活を謳歌していました。しかし、IMF危機によって父親の会社が倒産して一家離散に。イジンは大学を休学せざるを得なくなり、新聞配達などのアルバイトをしながら仕事を探していました。
下宿するために引っ越した町でヒドと出会い、時代によって夢を奪われても前を向いて突き進むヒドの姿から再起する勇気をもらうイジン。一方で、ヒドも自分を信じて応援してくれるイジンが心の支えとなり、長年のスランプを克服していくのでした。
初恋の代名詞を決定づけた珠玉の告白シーン
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その後、イジンは記者の見習いになり、韓国代表に選ばれたヒドの活躍をより近くで見守ります。互いに惹かれあっていきますが、高校生のヒドはまだ恋愛に不慣れで……。
第9話では、イジンとの関係について「友人や恋人では表せない」と悩んだヒドが「電話、コップ、ハサミ、雲や虹とか。私たちが決めるの」と2人だけの名前を付けようと言います。無邪気なヒドらしい、初々しくてかわいい提案です。
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数日後、ドキュメンタリーの撮影中にヒドが足首を痛めるアクシデントが発生。インタビューを担当していたイジンがヒドを病院に連れていく道中で、2人は大きな虹を見つけます。
虹を眺めながら「お前はいつも俺を正しい道、いい場所へ導く」とヒドへの感謝を伝えるイジン。「それが私たちの関係だと思う。名付けて“虹”」と言うヒドに、イジンは「愛だよ」とついに答えを出すのでした。
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「난 널 사랑하고 있어, 나희도. 무지개는 필요 없어(俺はお前を愛してる、ナ・ヒド。“虹”は要らない)」は、この後に続くセリフ。
ヒドより4歳上で恋愛経験もあるイジンは、とっくに感情の正体をわかっていたんですね。「虹」という言葉で誤魔化さなくていいのだと。イジンの年上の余裕と包容力に多くの視聴者が「私の初恋もイジンだったら……!」とキュンとしたのは言うまでもありません。
このシーンでナム・ジュヒョクが魅せた、意を決した表情やヒドを愛しそうに見つめる眼差しに「1000万回観てもときめく」と大反響が寄せられ、「韓ドラ史上最も淡泊でときめく告白」と言われる名シーンに。ナム・ジュヒョクはイジン役を通じて、“初恋の代名詞”と呼ばれるようになりました。
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第9話は、告白シーン以外にもキュンとするシーンの宝庫。前半では、ヒドが初めての感情に混乱する思いをさらけ出す様子が描かれます。
ある行き違いからイジンに“誤爆告白”してしまい、気まずさからイジンを避けていたヒド。ついに逃げられなくなったヒドは、「好き。だけど嫉妬もしてる。あたなを思うとすべてがぼやける。だからもう嫌い!」とイジンに思いの丈をぶつけます。
「頭が割れるほど悩んでいる」というモヤモヤの正体が恋であることに気づかないヒドのピュアさに驚きつつ、「一生懸命に悩めよ。俺は解決した。悩んだこともないけど」と笑うイジン。かわいくてたまらないという表情でヒドを見つめるイジンもとっても胸キュンです。
みずみずしい初恋の感性がたっぷり詰まった第9話。告白シーンでは、2人の前にかかっていた虹に起きた変化にも視聴者の注目が集まりました。どんな演出がなされているのか、ぜひ最後の1秒まで集中してご覧ください。
K-POPアイドル、俳優にインタビューを行うフリーランスライター。学生時代からライターとして活動、韓国在住経験もあり。
この連載では、韓国ドラマのセリフやタイトルに注目し、ドラマ鑑賞がもっと楽しくなる豆知識をご紹介。韓国語能力試験(TOPIK)の最上級である6級を取得したライター・轟友貴が、独自の視点でお届けします。
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