テーマは「汗」。50代の頼れる先輩・亜希さんに聞く“心地よい生き方”【ウェルビーイングでいこう!】

うれしい日も、揺れる日も。その瞬間に亜希さんが感じたことを、まっすぐに。何げない気づきが、私たちの心をふっと軽くしてくれるはず。自由に、ありのままに。頼れる先輩に聞く、“心地よい生き方”。

vol.2 「自分の汗、愛おしいかも?」

亜希 連載 ウェルビーイング タンクトップ姿の亜希さん モデル画像

タンクトップ/亜希さん私物

運動するようになって知った、汗にある“いろんな物語”

私は以前、汗をかくことがすごく嫌いでした。当時は、顔に汗をかかないのがプロのモデルといわれる時代だったので、かなり意識していました。できるだけ汗をかかないような一日を考えたり、運動はゼロレベル。今では想像できない、いつも体温が低めの人でした。

でも、汗をかいている人を見るのは大大大好きで、びっしょりと汗をかいたスポーツ選手を見ると「かっこいい!」と目がハートに。つくり込まれていない、瞬間、瞬間の表情に惹かれる“汗フェチ”でありながら、自分の汗は嫌い!という、なんとも矛盾した(笑)人でした。

子育てが始まると、嫌いだなんていってられないくらい汗をかくことが日常に。ふたりの野球少年を育てる“野球母ちゃん”だったから、土ぼこりの中、いつだって汗だく。3年前、甲子園に応援に行ったときは、クラクラするほどの暑さの中、一生分の汗をかきました。振り返ってみれば、あの汗は宝物です。

そして更年期になって、友人たちの「汗かいてごめんね」「今こんなところで汗をかいちゃって恥ずかしい」という言葉を耳にするたびに、年齢とともに汗はネガティブで、“隠したいもの”になっていくのかもしれない、と感じていました。

でも最近、自分の汗が愛おしいかも、って思うようになってきたんです。

きっかけは、運動を始めたことが大きいかもしれません。ジムに通いはじめ、自分の体と向き合い、弱虫な心と強虫な自分が交互に見えてくる。一万歩歩いたことのなかった私が、歩く選択をする。そこで汗が生まれるだけでなく、よし、今日もがんばった!という確かな実感と達成感まで残るようになりました。

すごく単純なんだけど、それが最高に気持ちいい。ノーメイクで汗をかいている自分の顔も、まわりの人に見せびらかしたくなるくらい大好きです。うっとうしいですよね(笑)。

それに、ジムで見かける70代、80代のかたが汗をかいている姿を見ると、自分の未熟さを感じ、まだまだこれからだなと励まされます。

改めて汗について考えてみると、いろいろな種類があるなと思います。一瞬でバーッと出る汗、じわじわ出てくる汗。その日の体調でも違うし、人によっても違う。「汗水たらす」、「手に汗握る」など、汗を使った言葉もたくさん。それぞれにちゃんと理由も意味もあって、さらにいえば物語まであるんじゃないかなと思う。だから、イヤなものでも、隠すものでもない。生きていることの証し、つまり、汗は命そのもの! ちょっと大げさかもしれないけど、本気でそう思っています。

更年期の汗だって、思いもよらなかった体の変化にとまどいつつも、日々を懸命に生きている証拠なのではないかと思います。どんな汗でも「これも自分だな」と受け入れられると、不思議といろんなことがラクになるときがある。少し思考を変えてみるだけで、あ、まだいけるな!って思える。

汗をかくことは、自分から“生きている感覚”をとりにいくようなこと。暑さで勝手に出てくる汗とも違うし、誰かのためにかく汗とも違う。“受け身で待っていても、なんにも手に入らない!”というマインドで、今日も私は自分のための汗をかきにいくのです。

今月の「亜希」だより

亜希 近況の差審 女性のウェルビーイングという テーマに惹かれ、「第16回渋谷・ 表参道WOMEN’S RUN」のボ ランティアに応募。スタッフと して参加してきました。道案内 をしたり、慣れないことも多か ったけど、当日はランナーを全 力でサポートしました!

「女性のウェルビーイングというテーマに惹かれ、『第16回渋谷・表参道WOMEN’S RUN』のボランティアに応募。スタッフとして参加してきました。道案内をしたり、慣れないことも多かったけど、当日はランナーを全力でサポートしました!」

亜希
亜希

あき●’69年、福井県生まれ。モデル、ファッションブランド「AK+1」ディレクター。現在は日テレ系情報番組『DayDay.』にて、木曜レギュラー(隔週)としても活躍中。その人気コーナーを書籍化した『DayDay.亜希のざっくりキッチン』(ワニブックス)が好評発売中。

photography:Yutaro Yamane(TRON) hair&make-up:Tamae Okano(storm) styling&model:Aki text:Yuki Miyahara ※エクラ2026年6月号掲載

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