【夏の文芸エクラ大賞2026】 どちらから読む? 作家の個性が凝縮した「短編賞」&暑さを忘れて没入必至「長編賞」

’25年6月から’26年5月までの一年間に刊行された文芸作品から、エクラ読者に読んでほしいと本音でおすすめできる本を選んだ「第9回文芸エクラ大賞」。今回は「短編賞」と「長編賞」の受賞作品を紹介。

《短編賞》作家の個性が凝縮!

『#台所のあるところ』『劇場という名の星座』

『#台所のあるところ』

『#台所のあるところ』

あなたが知る人に似ている!? 主人公たち
原田ひ香 文藝春秋 ¥1,980
4人の子供を育てるシングルマザーの台所、タイパ・コスパ重視男と同棲中のOLの台所など、5人の台所の風景と個々の事情をゆるやかにつなげた連作短編集。「ほろ苦い話、心温まる話、ちょっと怖くなる話……最後には驚きの展開も!」(K野)。

『劇場という名の星座』

『劇場という名の星座』

帝国劇場がきらめく場所だからこそのドラマ
小川洋子 集英社 ¥1,925
「本当にあったと信じたくなる、虚実のあわいにあるような話ばかり。著者の想像力に脱帽」(山本)。表舞台に立つ人、案内係、観客など、帝国劇場に特別な思いを抱く人々を描いた、ひそやかな物語8編を収録。休館中の劇場の再開が待ち遠しくなる!

《長編賞》暑さを忘れて没入必至!

長編賞

『DANGER』

『DANGER』

過酷な運命を生きぬく人々に感動!
村山由佳 新潮社 ¥2,530
編集者の果耶と記者の一平は世界的振付師・久我を取材。日本のバレエと彼の半生について聞くつもりだったが、話は久我の壮絶な戦争体験に及び……。「シベリアには従軍看護婦見習いの人もいたなど、知らなかったことも多く驚かされた」(細貝)。

『デモクラシーのいろは』

『デモクラシーのいろは』

"自分なりに考えること"の大切さが伝わる
森 絵都 KADOKAWA ¥2,310
「物語の中心になる女性4人のキャラがおもしろい。暗くなりすぎず戦争を乗り越えていく姿はドラマになりそう」(斎藤)。終戦の翌年、ある女性たちがGHQの意向で民主主義を学び始めるが、裏にはいろいろな思惑が。予想を裏切る展開で一気読み!

文芸エクラ大賞とは?

私たちは人生のさまざまなことを本から学び、本を身近な存在に感じてきた世代。エクラでは、そんな読者の皆さんに心からおすすめしたい一冊を届け、改めて読書の喜びと、本がもつ力を感じていただきたいという思いから、’18年に「文芸エクラ大賞」を創設。

選考対象は、’25年6月から’26年5月までの一年間に刊行された文芸作品であり、エクラ読者の心に切実に響き、「今こそ読んでほしい」と本音でおすすめできる本。エクラ書評班が厳選した、絶対に読んでほしい「大賞」をはじめ、ほかにも注目作や、書店の目利きによるイチ押しの本もご紹介。きっと、あなたの明日のヒントになる本が見つかるはず!

▼4人の選者
文芸評論家 斎藤美奈子
エクラで「オトナの文藝部」を連載中。本や新聞、雑誌などで活躍。文学や社会への鋭い批評が支持されている。

書評ライター 山本圭子
出版社勤務を経てライターに。女性誌ほかで新刊書評や著者インタビュー、対談などを手がける。

書評ライター 細貝さやか
本誌書評欄をはじめ、文芸誌の著者インタビューなどを執筆。特に海外文学やノンフィクションに精通。

書評担当編集 K野
女性誌で書評&作家インタビュー担当歴20年以上。女性誌ならではの本の企画を常に思案中。

撮影/大木慎太郎 スタイリスト/洲脇佑美 取材・原文/山本圭子 ※エクラ2026年9月号掲載

合わせて読みたい

【夏の文芸エクラ大賞2026】第9回大賞は窪 美澄『給水塔から見た虹は』に決定!
暮らしや心にスパイスを! 心地よい刺激をくれる本17選【エクラ夏の読書部】
大人女性の人生に寄り添ってくれる、何度も読み返したくなる本18選【エクラ夏の読書部】
「耳読書」始めてますか? 40代・50代におすすめのオーディオブックの楽しみ方

ranking

what's new

pick up

recommend

feature

recommend

人気のヘルスケア記事がWebエクラにお引越し! ウェルビーエクラSTART! eclat Gourmet&Voyage eclat Maison
売れ筋ランキング 私が輝く「大人の夏色」 エクラ最新9月号をお届けします PIERRE HARDYのALPHA PADバッグ