日々、本の情報に触れ、本と読者をつなぐ最前線に立っている書店員のかたがたが、この一年に出版された本の中から、選りすぐりの3冊をセレクト! 紀伊國屋書店グランフロント大阪店・小泉真規子さん、有隣堂 アトレ恵比寿店・酒井ふゆきさんのおすすめ本を紹介。
『多類婚姻譚』
凪良ゆう
講談社 ¥2,090
「結婚したら幸せになれる? してないから幸せじゃない? さまざまな価値観の人々を通して改めて”自分にとっての幸せ”について考えさせられた連作短編集」
『中年に飽きた夜は』
益田ミリ
ミシマ社 ¥1,760
「鋭い切り口にハッとさせられたり、感動でぐっと胸をつかまれたり、心が奥からじんと温かくなったり。著者と同年代だけに共感度大だったコミックエッセー」
『エピクロスの処方箋』
夏川草介
水鈴社 ¥1,980
「『医療では、人は救えないんだよ』という主人公。その真意がわかったとき、大切な人が死に直面したら彼のような医師にそばにいてもらいたいと心から思った」
『涙の箱』
ハン・ガン きむふな/訳
評論社 ¥1,650
「主人公の"影の涙"にハッとしたのは、私も子供のころ泣くのが苦手だったから? "影の涙" を流す人のそばにそれに気づく人がいてくれますようにと願った」
『空、はてしない青』
メリッサ・ダ・コスタ 山本知子/訳
講談社 上・下 各¥2,310
「若年性アルツハイマーという病気が軸となる物語は読み出すと止まらない! 登場人物や旅の風景が魅力的で、ゴールを決めず"今"を生きる意味を教えられた」
『ハウスメイド』
フリーダ・マクファデン 高橋知子/訳
ハヤカワ・ミステリ文庫 ¥1,408
「ミリーがメイドとして働き始めた奇妙な家が舞台のミステリー。ハラハラドキドキの展開で気分転換に最適。登場人物が少なく、翻訳本が苦手なかたにもおすすめ」
撮影/大木慎太郎 スタイリスト/洲脇佑美 取材・原文/山本圭子 ※エクラ2026年9月号掲載
合わせて読みたい