今の気分は「とっておきのシャンパーニュ」。初夏に飲みたい一杯が見つかる《2022夏シャンパーニュ情報まとめ》

グラスの底から立ちのぼる淡いゴールドの泡に心ときめいて。光が美しいこの季節、「いつでも、どこでもシャンパーニュ」が今の気分。シャンパーニュをより楽しむヒントをまとめてお届けします!

 

ワイン&フードジャーナリスト 安齋喜美子

ワイン&フードジャーナリスト 安齋喜美子

あんざい きみこ●『エクラ』をはじめ、多くの媒体で執筆。ワイナリー取材も多数。近著に『ワイン迷子のための家飲みガイド』(集英社)。シャンパーニュ騎士団シュヴァリエ。

初夏のシャンパーニュ×おいしい料理「おすすめ4選」

おいしい料理があれば、シャンパーニュはもっと楽しい!ボトルに隠された物語を紐解きつつ、グラスを傾けるのも大人の時間の過ごし方。

1.レア・シャンパーニュ レア 2008×バラのマカロン

凛として、“バラのさだめ”を生きる人

ボトルに施されているのは王妃のティアラ。これは、マリー・アントワネットのためのシャンパーニュだ。始まりは1785年創業のパイパー・エドシック社。創始者のフローレンス=ルイ・エドシックはこの年の5月6日、王妃に謁見(えっけん)する栄を与えられた。このとき、彼は自社の最高級ライン「フローレンス・ルイ」を献上、これが王妃のお気に入りとなった。

この史実に基づき、200年の時を経て、メゾンが新たに誕生させたのが「シャンパーニュ レア」だ。香りは柑橘やブリオッシュ、奥から白いバラの香気がふわりと立ちのぼる。味わいは高貴にして優雅、一瞬にして華やかな空気に包まれる。それは確かに、会う人すべてを魅了したというマリー・アントワネットそのものだ。


「レア 2008」に合わせるなら、バラの季節に合わせて、バラの香りのマカロンを。プチ・トリアノンでの王妃の休日のように優雅に、のびやかに楽しんでみたい。おしゃれで、かわいくて、凛として。これは、現代を生きる姫君たちのためのシャンパーニュでもある。時を超えた場所で王妃が微笑む。そしてこう語るのだ。

「女性と生まれたからには、“バラのさだめ”を生きなくては」――。

レア・シャンパーニュ レア 2008

シャルドネ70%、ピノ・ノワール30%。華やかなブーケの香りと、酸味と果実味の完璧なバランス。ガストロノミックな料理と好相性。アフタヌーンティーにも。2008年は9月に奇跡的な好天に恵まれた年で、このボトルにつけられた愛称は“無限”。長期熟成も可。¥33,000(ボックスつき¥35,200)/日本リカー

2.ヴーヴ・クリコ ラ・グランダム 2012×生牡蠣とキャビア

日々を懸命に生きる女性たちへ

華やかなブーケの香りに心癒される。清らかな酸味と芳醇な果実味。その味わいは優しさに満ちて、穏やかで幸福な時間へと誘われる。「ヴーヴ・クリコ ラ・グランダム2012」。“偉大なる女性”という名のこのシャンパーニュは、メゾンの初代当主フランソワ・クリコの妻、通称マダム・クリコへのオマージュとして誕生したものだ。 マダム・クリコは27歳の若さで未亡人(ヴーヴ)となったが、夫亡きあと、自らメゾンの指揮を執り、ロシア宮廷にシャンパーニュを売り込んで会社を大きく発展させた。時は19世紀初頭。女性が仕事をするなど、考えられない時代だった。彼女の心にあったのは残された娘とスタッフたちを守ること、そして夫ヘの愛だった。 このシャンパーニュは、初夏の夕暮れ、海の香りがする岩牡蠣とともに、贅沢に開けてみたい。それも、仕事仲間など“がんばった女性同士”でしみじみと。私たち、けっこう努力してきたんですもの、これはご褒美よね、と、互いの人生に敬意を表して。母なる海そのものの牡蠣の味とマダム・クリコの愛がつまったシャンパーニュは、私たちのエネルギー。だから、これからもがんばれる。 ピノ・ノワール90%、シャルドネ10%。白桃やアプリコット、ジャスミン、ナッツの香り。柔らかでふっくら、気品ある果実味。2012年は、気まぐれな天候だったが、太陽に恵まれ、高品質のブドウができた年。果実のコクと深みが牡蠣やキャビアを優しく包む。¥22,880/MHD モエ ヘネシー ディアジオ

ヴーヴ・クリコ ラ・グランダム 2012×生牡蠣とキャビア
ピノ・ノワール90%、シャルドネ10%。白桃やアプリコット、ジャスミン、ナッツの香り。柔らかでふっくら、気品ある果実味。2012年は、気まぐれな天候だったが、太陽に恵まれ、高品質のブドウができた年。果実のコクと深みが牡蠣やキャビアを優しく包む。¥22,880/MHD モエ ヘネシー ディアジオ

3.オーロール・カサノヴァ ピュイジュー グラン・クリュ ピノ・ノワール×フルーツポンチ

軽やかに踊る、美しきバレリーナ

木苺やラズベリー、スパイスの香りがボトルの中から次々と飛び出す。それはまるで、くるりくるりと軽やかに回るプリマドンナのグラン・フェッテのようで、あたりの空気を華やかに染めていく。「オーロール・カサノヴァ ピュイジュー グラン・クリュ ピノ・ノワール」。キュートで溌溂とした印象で、口にすると、自分までくるりと回りたくなるほど、心躍る味わいだ。 造り手はオーロール・カサノヴァさん。ローマ・オペラ座バレエ団やデンマーク王立バレエ団で活躍した元バレリーナだ。華やかなバレエの世界にシャンパーニュは不可欠。バレエを通じて大のシャンパーニュ好きとなり、ブドウ栽培農家の実家へと戻り、新たな道を選んだ。心ときめくのは、きっと彼女の美意識がボトルの奥にこめられているから。 黒ブドウだけで造られたコクのあるブラン・ド・ノワールは、ラムのローストなど肉料理によく合う。だが、軽やかに楽しむならフルーツポンチがいい。丸くくりぬいた色鮮やかなフルーツをシロップに浮かべ、ガーリー気分に浸るのだ。日曜の昼下がり、気の置けない女友だちと、’60年代のフレンチポップスを聞きながら。

オーロール・カサノヴァ ピュイジュー グラン・クリュ ピノ・ノワール×フルーツポンチ
ピノ・ノワール100%。チェリーや黒こしょうの香り豊か。ふくよかな果実味と清らかな酸味はラムのローストなどの肉料理にも。登記は相続の関係から“NM(ネゴシアン・マニピュラン)”だが、実質は自家ブドウのみで造る“RM(レコルタン・マニピュラン)”(ブドウ栽培者兼醸造業者。自家栽培のブドウのみでシャンパーニュを造る小規模生産者。メゾンがある土地の個性が光る)。¥12,100/ヌーヴェル・セレクション

4.テルモン レゼルヴ・ロゼ×ローストビーフとトリュフ塩フリット

自然とともにわが道をゆく

彼女、なぜか気になる。化粧っけはまったくなし。なのに、なぜ美しく見えるのだろう? いや、わかっているのだ。それは彼女が自分の心に忠実に、ナチュラルに生きているからだと。世間に迎合せず、でも、品行方正。わが道を凛々しく生きる姿に惹きつけられる。「テルモン レゼルヴ・ロゼ」は、そんな女性を思わせる。 「テルモン」は1912年にシャンパーニュ造りを始めた、まだ新しい生産者だ。大切にしているのは“アルチザン(職人)”と“サステナビリティ”の精神で、オーガニックでブドウを育て、生態系と環境の保護に努めながら美しい味を生み出している。造りのよさは複雑な香りにも表れ、チェリーや綿菓子のようなかわいらしさの奥から、ハーブやスパイスの香りが顔をのぞかせる。特徴的なのがトリュフの香りで、これが“フェミニンなのに、ちょっとクセあり”な印象を抱かせる。 料理を合わせるなら、トリュフ塩のフリットとローストビーフを。繊細なタンニンのニュアンスが、肉料理も夏らしく軽やかに楽しませてくれる。「なかなかやるでしょ?」と“彼女”が笑う。力強いのにエレガント。やはりこのロゼ、タダモノではない。

テルモン レゼルヴ・ロゼ×ローストビーフとトリュフ塩フリット
シャルドネ87%、ムニエ13%。赤い果実の凝縮感とフレッシュな酸味。ミネラル豊かで、余韻も長い。前菜や肉料理、フルーツを使ったデザートまで幅広く対応。同社のサステナビリティの精神に賛同し、レオナルド・ディカプリオが株主になったことも話題に。¥9,350/レミー コアントロー ジャパン

シーンにあわせて飲みたい「手みやげシャンパーニュ5選」

パーティのスタイルやメンバーはさまざま。TPOに合わせて、シャンパーニュを選べたら素敵。みんなが笑顔になれるアイテムはこちら!

女子会に持っていくなら

ドヤール・マエ ブリュット・ロゼ プルミエ・クリュ

ドヤール・マエ ブリュット・ロゼ プルミエ・クリュ
シャルドネ88%、ピノ・ノワール12%。イチゴやラズベリーの香り。余韻に残る苦味が「私、ヤワじゃないから」と、フェミニンながらも“男前”。醸造家は4代目のキャロル・ドヤールさん。“知る人ぞ知る” RM※は、シャンパーニュ好きの友人たちに喜ばれそう。昼下がり、ベリー系タルトと。肉料理にも合う。¥6,710/都光
※RM=レコルタン・マニピュラン(ブドウ栽培者兼醸造業者。自家栽培のブドウのみでシャンパーニュを造る小規模生産者。メゾンがある土地の個性が光る)

大人数のパーティに持っていくなら

ボランジェ スペシャル・キュヴェ

ボランジェ スペシャル・キュヴェ
ピノ・ノワール60%、シャルドネ25%、ムニエ15%。洋梨や白い花、ブリオッシュの香り。果実味も豊かで余韻も長い。ジェームズ・ボンド御用達として知られる。「ボランジェ好き」は多く、“かぶった”としても「もう一杯飲める」と喜ばれるはず。アイ村(特級畑)のピノ・ノワールの芳醇な魅力全開。¥9,900/アルカン

ワイン好きの人たちに“語れる”ものがいいなら

エリック・ロデズ グラン・クリュ アンボネイ・キュヴェ・デ・クレイエール NV

エリック・ロデズ グラン・クリュ アンボネイ・キュヴェ・デ・クレイエール NV
ピノ・ノワール60%、シャルドネ40%。バラの花びらとカカオの香り。エリック・ロデズ氏は「クリュッグ」で活躍し、メゾン5代目のアンリ・クリュッグ氏の薫陶(くんとう)を受ける。アロマテラピーを取り入れた自然農法で、ピュアでエッジが効いた味を生み出す。“RM※のクリュッグ”の異名も。¥11,000/ヴァンパッシオン
※RM=レコルタン・マニピュラン(ブドウ栽培者兼醸造業者。自家栽培のブドウのみでシャンパーニュを造る小規模生産者。メゾンがある土地の個性が光る)

和食メインの会に持っていくなら

バロン・ド・ロスチャイルド・ブリュット

バロン・ド・ロスチャイルド・ブリュット
シャルドネ60%、ピノ・ノワール40%。レモンや青リンゴ、スズランの香り。名門ロスチャイルド家がファミリーのゲストをもてなすために造られたスペシャルなもの。セレクトポイントは“懐の深さ”で、ピュアで芳醇な果実感とさわやかな酸味は、和食のお造りから煮物、揚げ物まで寄り添う。¥7,700(ボックスつき)/エノテカ

ほかの人と“かぶらない”ものがいいなら

ボワゼル ブリュット ロゼ トラディション

ボワゼル ブリュット ロゼ トラディション
ピノ・ノワール50%、ムニエ30%、シャルドネ20%。ラズベリーの香りで果実の風味豊か。注目したいのは“いぶし銀的老舗ならではの安定感”。1834年創業、造りのよさとバランスの妙味に定評あり。映画監督アルフレッド・ヒッチコックのお気に入りとしても知られる。肉料理やスイーツと。¥12,859/ピーロート・ジャパン

シャンパーニュと相性抜群の「手みやげ美味5選」

シャンパーニュを飲むシーンに合わせて、おみやげを選べたら素敵。シャンパーニュにあうとっておきの美味はこちら!

1.レ・コパン ドゥ ドミニク・ブシェ 「パテ・アン・クルート」

レ・コパン ドゥ ドミニク・ブシェ 「パテ・アン・クルート」
「力強くも繊細な味」と感動。鴨肉、豚肉、牛タン、ホロホロ鳥、フォアグラなどの多彩な肉のうま味が、鶏のジュのゼリーとサクサク食感のパイに包まれ、このうえなく美味! レストランらしい“技あり”のひと品に合わせたいのはコクのあるブラン・ド・ノワールかロゼ。1枚¥2,200。サラダとピクルス(写真)とパンがつく。
●東京都中央区銀座5の1の8銀座MSビルB1
☎03・6264・6566 不定休 ※取り寄せ不可。店頭のみの販売

2.加藤牧場「ブッラータ」

加藤牧場「ブッラータ」

ナイフを入れると半生チーズがとろり。フレッシュでミルキー、ひと口食べると驚くピュアさ! 飼料も吟味し、大切に育てられたホルスタイン種とブラウンスイス種の搾りたて牛乳をブレンド、敷地内工場で作られる。上質の塩とオリーブオイルでシンプルに、軽やかに楽しみたい。1個¥900前後(写真は154g¥877)

●埼玉県日高市旭ケ丘572

☎042・984・1414 ㊡年末年始

※取り寄せ可 https://katoubokujyo.ocnk.net

3.御料理 ふじ居「白身魚のカステラ」

御料理 ふじ居「白身魚のカステラ」

富山の名料亭が作るふわふわ食感のカステラは初めての美味!新鮮な魚のすり身と卵で作られ、甘さの奥に魚の風味が生きる。上質の味から店主の藤井寛徳氏の「お客さまが幸福になれる味を」という思いが伝わる。注文を受けてから作るので、時間的余裕をみて。1箱¥3,800(21×12×高さ3㎝)

●富山県富山市東岩瀬町93

☎076・471・5555 ㊡月・第3火曜 ※取り寄せ可(12/20~1/10注文不可)

https://www.oryouri-fujii.jp

4.アトリエうかい 「フールセック・サレ缶」

アトリエうかい 「フールセック・サレ缶」

トマトやオニオンなどの野菜にスパイスをブレンドしたセイボリーなクッキー。サブレやクラッカー、アーモンドやメレンゲなど、味わいや食感も多彩。ひとつひとつが味わい深く、シャンパーニュを誘う。1箱¥2,500

●エキュート品川店 東京都港区高輪3の26の27 JR東日本 品川駅構内 エキュート品川1F

☎03・3280・5505 無休 ※取り寄せ可(オンラインのみ)。店舗で購入の場合は取り置き不可

www.ukai-online.com

5.アヴランシュ・ゲネー「ギモーヴ」

アヴランシュ・ゲネー「ギモーヴ」
箱を開けた瞬間、その華やかさに歓声が上がる。上霜考二シェフのギモーヴは、果実の風味が生きて、繊細な甘酸っぱさが魅力。卵白を使用せず、温度調整しながら“ふわふわ&もっちり”に仕上げている。なかでも、ラズベリーが飾られた「ギモーヴフランボワーズ エ フルール ドランジュ」はロゼとぴったり。1箱(25個入り)¥3,240
●東京都文京区本郷4の17の6
☎03・6883・6619 ㊡月・火曜
※取り寄せ可。電話にて注文

気分によって飲み分ける「家飲みシャンパーニュ5選」

家飲みを充実させてくれるシャンパーニュ5本を紹介。その時の気分に合わせたおいしいシャンパーニュを見つけてみてはいかが?

まだ明るい昼間から開けるなら

ルイ・ロデレール コレクション 242

ルイ・ロデレール コレクション 242
シャルドネ42%、ピノ・ノワール36%、ムニエ22%。洋梨や白桃、アーモンドの香り。果実味豊かで、透明感に満ちた酸味が心地よい。フレッシュな飲み口で、すうっと体になじむ。光のもとで開ければ気分爽快! 泡立ちも繊細。1776年の創業から、その優雅さで王侯貴族に愛されてきたメゾン。¥8,250(ボックスつき)/エノテカ

がんばった自分にご褒美で飲むなら

シャンパーニュ・アヤラ ラ・ペルル

シャンパーニュ・アヤラ ラ・ペルル
シャルドネ80%、ピノ・ノワール20%。リンゴのコンポートやミント、カカオの風味。自分をほめてあげたいときには、オートクチュール感覚で造られたプレスティージュ・ラインを。“宝石を磨くように”という思いで造られたシャンパーニュは、まさに“飲む宝石”。女っぷりを上げてくれる。¥24,000(ボックスつき)/三国ワイン

落ち込んだ日、元気になりたいなら

ドゥラヴェンヌ ペール・エ・フィス ドミ・セック グラン・クリュ

ドゥラヴェンヌ ペール・エ・フィス ドミ・セック グラン・クリュ
ピノ・ノワール60%、シャルドネ40%。アプリコットやブリオッシュの香り。ピノ・ノワールの果実味が生きて、ふくよかな味。「ドゥミ・セック」は半甘口の意で、ほの甘く、優しい味わいが心を包み、元気を与えてくれる。リュット・レゾネ栽培で真摯に畑と向きあうRM※。和食やスイーツまで。¥7,260/ヌーヴェル・セレクション
 
※ブドウ栽培者兼醸造業者。自家栽培のブドウのみでシャンパーニュを造る小規模生産者。メゾンがある土地の個性が光る。

毎日でも飲める、飽きない味なら

ドゥッツ ブリュット クラシック

ドゥッツ ブリュット クラシック
シャルドネ35%、ピノ・ノワール35%、ムニエ30%。リンゴやトースト、白い花の香り。フレッシュでコクがあり、果実味と酸味のバランスが絶妙。“通のお気に入り”として知られる。合う料理も幅広く、前菜からメイン、和食や中華まで。1838年創設以来、時代を超えて愛されるメゾン。長く付き合える一本。¥9,350/ヴィノラム

気軽に家にあるスナックに合わせるなら

ジャカール ブリュット モザイク

ジャカール ブリュット モザイク
シャルドネ35~40%、ピノ・ノワール30~35%、ムニエ25~30%。スズランやブリオッシュの香り。酸味がピュアでスタイリッシュな味。栽培農家が集まった協同組合のシャンパーニュで、組合員の最上級のブドウで造られる。ガストロノミックながらも懐が深く、塩おかきや豆菓子と合わせると新鮮! ¥7,150/国分グループ本社

家飲みにおすすめの「うっとりできるグラス5選」

ずっと眺めていたくなる美しいグラスと優しさを感じるシャンパーニュがあれば、きっと明日も元気に輝ける!

1.Baccarat(バカラ)

ラファイエット シャンパンフルート

Baccarat(バカラ)
優雅な植物のエッチングが印象的。柔らかな光のもと、シャンパーニュを注ぐと、淡いゴールドの色合いが文様を浮かび上がらせて、このうえない美しさ。花開くようなフォルムのボウルは、口が広めで香りがたつ。持つ人の手もとも優雅に見せる。米仏の架け橋となったラファイエット侯爵に由来。¥33,000(H169㎜)/バカラショップ 丸の内

2.DIOR MAISON(ディオール メゾン)

シャンパンフルート 〈リリー オブ ザ バレー〉

シャンパンフルート 〈リリー オブ ザ バレー〉
ムッシュ ディオールがファッションショーでよく身につけていたのが幸運のシンボル・スズラン。その彫り細工を施したエレガントなフルートグラス。このグラスで楽しむなら、選びたいのはロゼ・シャンパーニュ。淡いサーモンピンクの色合いに繊細な文様が透けて、とてもロマンチックな趣(おもむき)。¥55,000(H175㎜)/クリスチャン ディオール

3.LALIQUE(ラリック)

100ポイント シャンパンフルート

100ポイント シャンパンフルート
世界的ワイン評論家で大きな影響をもつジェームス・サックリング氏とのコラボレーションで誕生したフルートグラス。“100ポイント”とは、ワインの満点評価のこと。シンプルなフォルムでありながらもアール・デコを彷彿とさせる脚のデザインがラリックらしく、アーティスティック。(φ58×H238㎜)¥24,200/ラリックジャパン

4.Saint-Louis(サンルイ)

〈マンハッタン〉 シャンパンクープ

〈マンハッタン〉 シャンパンクープ
1920年代、禁酒法時代のアメリカで、芸術家や作曲家たちが自由を求めて自宅でひそかに楽しんだカクテルからインスパイアを受けて誕生。マスキュリンなフォルムがイングリッド・バーグマンのようなかっこいい女性を思わせる。ちょっと甘めのシャンパーニュでノスタルジックに楽しみたい。¥27,500(φ96×H132㎜)/エルメスジャポン

5.LOBMEYR(ロブマイヤー)

バレリーナ シャンパンチューリップA

バレリーナ シャンパンチューリップA
英国の伝説的プリマドンナ、マーゴ・フォンティーンがティップ・トゥで立つ姿をイメージ。マエストロの宙吹きで作られた極薄のグラスは口当たりもよく、シャンパーニュの繊細な風味を引き立てる。フォルムは“究極のシンプル”で凛とした印象。香りもふくよかに開かせてくれる。¥22,000(φ76×H237㎜)/ロブマイヤー・サロン

迷ったら、このシャンパーニュ!

贈り物に、とっておきの日のために、ぴったりの一本が選べたら……。そんな人のためのリストがこちら。シャンパーニュの個性をTPOと重ねれば、自然に選べるように。

お祝いにさし上げるなら

ドン ペリニヨン ヴィンテージ 2003 プレニチュード 2

ドン ペリニヨン ヴィンテージ 2003 プレニチュード 2
シャルドネ、ピノ・ノワールをブ レンド。果実やハーブの香りとスモーキーなミネラル。味わいは“夢 のよう”。「プレニチュード」は“頂点”の意で、2度目の熟成のピー クを迎えた一本。“名人”と謳うたわれたドン・ピエール・ペリニヨン修道士のように道を究めた人や長寿祝いに敬意をこめて。¥68,750/MHD モエ ヘネシー ディアジオ

ポル・ロジェ ブリュット レゼルヴ NV

ポル・ロジェ ブリュット レゼルヴ NV
シャルドネ、ピノ・ノワール、ムニエ各1/3ブレンド。洋梨やジャスミン、バニラの香り。清らかな酸味と豊かな果実味のハーモニーが美しい。「ポル・ロジェ」は名宰相サー・ウィンストン・チャーチルの大のお気に入り銘柄で、勝利の美酒でもあった。友人たちの昇進祝いに「天下をとってね」の激励とともに。¥8,250/ジェロボーム

ペリエ ジュエ ベル エポック 2013

ペリエ ジュエ ベル エポック 2013
シャルドネ50%、ピノ・ノワール45%、ムニエ5%。白い花のブーケの華やかな香り。透明感に満ちた味わいと幸福な余韻。“ベル・エポック(美しき時代)”の名に重ねて、「これからも素敵な時間が続きますように」と願いつつ。エミール・ガレが描いたアネモネを“花束”にして。¥27,830(参考価格・編集部調べ)/ペルノ・リカール・ジャパン

マイ定番にしたい、頼れる一本

急なお客さまにも、季節の行事にも、ふだんにも。押さえたいのは、デパートで買えるおしゃれ系老舗。

シャルル・エドシック ブリュット レゼルヴ NV

シャルル・エドシック ブリュット レゼルヴ NV
ピノ・ノワール、シャルドネ、ムニエ各1/3。アプリコットやジンジャーの香り。厚みのあるミネラル。平均10年熟成のリザーヴワインを40%加えた贅沢な造り。芳醇でコクがある味は、ローストなどの肉料理にぴったり。自宅で上質のお肉を焼いて、レストラン気分を味わいたいときに。¥9,350(ボックスつき¥9,680)/日本リカー

ルイナール ブラン・ド・ブラン

ルイナール ブラン・ド・ブラン
シャルドネ100%。シトラスや白桃の香り。果実味が柔らかく、きらめく酸味。シャルドネの美しさから“シャルドネ ハウス”と呼ばれる。1729年創設の最古のグラン・メゾンで、パリのマダム御用達。この折り目正しき味は、季節の行事のために備えておきたい。魚介類や和食とは相性抜群。¥12,650/MHD モエ ヘネシー ディアジオ

ビルカール・サルモン ブリュット ロゼ

ビルカール・サルモン ブリュット ロゼ
シャルドネ40%、ピノ・ノワール、ムニエ各30%。フランボワーズの香りで、淡いサーモンピンクが美しい。緻密な酸とふくよかな果実味。家族経営を貫く通好みのメゾンで、プロにファン多数。優雅な味わいで、前菜からデザートまでオールマイティ。急にシャンパーニュが欲しいとき、これがあれば安心。¥14,300(ボックスつき¥14,630)/JALUX

ちょっと語れる、おしゃれな一本

“レコルタン・マニピュラン(RM)”は通に人気。Jマダムが知っておきたいエレガント系はこの3本。

ピエール・ペテルス キュヴェ・ド・レゼルヴ ブラン・ド・ブラン グラン・クリュ NV

ピエール・ペテルス キュヴェ・ド・レゼルヴ ブラン・ド・ブラン グラン・クリュ NV
シャルドネ100%。シトラスや青リンゴのさわやかな香りと塩気を感じるミネラル。50%リザーヴワインという贅沢な造りで奥深い味。シャルドネの聖地メニル・シュル・オジェ村で6代続く家族経営のメゾン。当主のロドルフ・ペテルス氏は注目の気鋭の造り手。魚介類や寿司と。星つきレストランも使用。¥8,470/WINE TO STYLE

ランスロ・ピエンヌ ターブル・ロンド グラン・クリュ NV

ランスロ・ピエンヌ ターブル・ロンド グラン・クリュ NV
シャルドネ100%。ジンジャーブレッドやブリオッシュの香り。ピュアな酸味とふくよかな果実味のバランスが絶妙。ドザージュ(加糖)控えめで、キリリとした辛口。牡蠣や甲殻類、マカロンなどのお菓子と幅広く合う。コート・デ・ブラン地区クラマン村に120年続く家族経営の造り手で、テロワールを美しく表現。¥8,250/フィラディス

アンリエ・バザン マリ・アメリ 2012

アンリエ・バザン マリ・アメリ 2012
シャルドネ100%。白桃やジンジャーの香りとハチミツのニュアンス。酸味が柔らかく、フレッシュで心地よい飲み口。19世紀から続く家族経営のメゾンで、RM愛好家も注目。「マリ・アメリ」は娘のために造ったキュヴェで、ワイン誌での評価も高い。白身魚のカルパッチョなど前菜からフルーツタルトまで。¥12,320/アオセフランス
 
※RM( レコルタン・マニピュラン)…ブドウ栽培者兼醸造業者。自家栽培のブドウのみでシャンパーニュを造る小規模生産者。メゾンがある土地の個性が光る。

いつかのために熟成させるなら

大切な人と迎えたい、幸福な未来の記念日。その日のために今から熟成させておきたい“とっておき”のシャンパーニュを紹介。

ローラン・ペリエ グラン シエクル NO.25

ローラン・ペリエ グラン シエクル NO.25
シャルドネ55%、ピノ・ノワール45%。フローラルで、スパイスの香りも。12年の熟成を経た味は典雅の極み。「グラン シエクル」は“偉大なる世紀”の意。銀婚式や家族のお祝いなど、新たな節目を迎える近い将来のために。¥26,422(ボックスつき¥28,072 ともに参考価格・編集部調べ)/サントリーワインインターナショナル

クリュッグ グランド・キュヴェ 169 エディション

クリュッグ グランド・キュヴェ 169 エディション
ピノ・ノワール43%、シャルドネ35%、ムニエ22%。白いバラやシャクヤクなどの華やかな香り。スパイスなどが複雑に溶け合う。“シャンパーニュの最高峰”と称され、ココ・シャネルやマリア・カラスを魅了。熟成した味わいは、オペラのアリアのような美しさ。人生最良の日に。¥38,170(ボックスつき)/MHD モエ ヘネシー ディアジオ

サロン ブリュット ブラン・ド・ブラン 2012

サロン ブリュット ブラン・ド・ブラン 2012
シャルドネ100%。白いバラのブーケのような華やかな香り。清らかな酸味としなやかで透明感のあるミネラル。果実味もかぎりなくエレガント。ブドウが極めてよい年にしか造られず、“幻のシャンパーニュ”とも呼ばれる。究極のブラン・ド・ブランは、未来のよき日のために今から準備しておきたい。¥132,000/ラック・コーポレーション

シャンパーニュを楽しめる「カウンターのあるお店」

ひとりでゆったり、少人数で楽しく。今の時代、安心してグラスを傾けられるのがカウンター。個性豊かな東西のお店をご紹介。

東京

ESPRIT de TAILLEVENT(エスプリ・ド・タイユヴァン)

明るいうちから“さらりと一杯”。パリのマダム気分で

「心ゆくまで飲みたい!」という人は、隣接するショップで好きなシャンパーニュを選んで、店内で開けることも可能。『エノテカ』経営だけあって、提供温度もパーフェクト。スタイリッシュなフレンチとともに味わう冷えた一杯は、また格別の味。

ESPRIT de TAILLEVENT(エスプリ・ド・タイユヴァン)
カウンターは9席。ひとり分の空間がゆったりとして、安心
さわやかな味わいの「オマール海老と日向夏、カブのタルタル仕立て」¥1,980。
さわやかな味わいの「オマール海老と日向夏、カブのタルタル仕立て」¥1,980。プライベート・シャンパーニュは「コレクション・タイユヴァン」。果実の風味豊かでドライな飲み口。名門「ドゥッツ」に特別オーダーしたもの

Salon de Champagne Vionys(サロン・ド・シャンパーニュ ヴィオニス)

バーなのに“学べるサロン”のよう。常連になりたいお店

「シャンパーニュの楽しさを教えてくれるお店」とファン多数。ソムリエールの吉川妙子さんが笑顔で迎えてくれ、ひとりでもリラックスできるのが魅力。グラスシャンパーニュはNV、ブラン・ド・ブランなど異なるスタイルを用意、プレスティージュ・シャンパーニュもグラスで楽しめるのがうれしい。シャンパーニュ好きなら見逃せないのが17時から19時30分までのフリーフロー「Happy Awa」。おいしい料理とともに、幸福な時間をどうぞ。

Salon de Champagne Vionys(サロン・ド・シャンパーニュ ヴィオニス)
「米沢ポークのロースト 旬の野菜添え 香草ソース」¥2,200。ゆっくり火入れされた豚肉は、外側は香ばしく、内側は軟らか。おつまみも充実。大理石のカウンターでゆったりと

B bar Marunouchi(ビー・バー・マルノウチ)

バカラの世界観に浸りつつ、優雅な時間を楽しむ

「バカラ」のグラスの数は、なんと200種類で、憧れのシリーズがあれば、試してみることも可能。グラスシャンパーニュは通常1種だが、2杯目はグラスを替えて楽しめば、また味わいも変わりそう。夕方、ほっとひと息つきたいときの大人の隠れ家になってくれそう。

B bar Marunouchi(ビー・バー・マルノウチ)
端正な味わいの「テタンジェ・プレリュード」を「アルクール」のクープでエレガントに。おつまみの「ドライフルーツ」(¥1,600)のプレートは「ミルニュイ」

関西

cave de K(カーヴ ド ケイ)

マグナムボトルをグラスで提供。クリュッグも毎日登場

京都を代表する『Bar K6』が手がけるワインバー。シャンパーニュのグラスは常時6種類から選べ、しかもすべてがマグナムボトルで用意されている。「マグナムボトルは液量が多いぶん、熟成もゆっくりで、味や状態がよくなるんです」と、ソムリエ・井口嵩昌さん。“シャンパーニュの最高峰”と称される「クリュッグ」が気軽にグラスで飲めるのもうれしいかぎり。デセールも人気が高く、シャンパーニュとのペアリングの妙を堪能できる。

cave de K(カーヴ ド ケイ)
存在感のあるマグナムボトルから注がれる
チョコとグリオットチェリーのデセール「フォレノワール」¥1,210。「ルイナール ロゼ」¥3,300
チョコとグリオットチェリーのデセール「フォレノワール」¥1,210。「ルイナール ロゼ」¥3,300

シャンパーニュと自然派ワイン hapo(ハポ)

自然派シャンパーニュは飲み比べも楽しい

初めて出会う銘柄も多く、そのどれもが、テロワールや生産者のスタイルを表現した個性豊かな味わい。6〜7種類あるグラスシャンパーニュは、予算に合わせ、量や杯数を調節してもらえ、少量ずつ全種類を飲み比べすることも。

シャンパーニュと自然派ワイン hapo(ハポ)
グラスシャンパーニュは日替わりで提供。近くには「ワインショップ sapo」
グラスシャンパーニュは日替わりで提供。近くには「ワインショップ sapo」

MILLE CARESSES(ミルカレス)

MILLE CARESSES(ミルカレス)

食にもお酒にも一家言ある大人が集うワインバー

北新地という場所柄、シャンパーニュを飲み慣れた常連さんも多く、シャンパーニュリストにはスタイルやヴィンテージもさまざまに80種類以上がラインアップ。さらに高級志向の愛好家を満足させるべく、生産量が少ない幻のシャンパーニュといわれる「サロン」をはじめ、プレスティージュ・キュヴェも充実。合わせる料理も、和牛やトリュフ、キャビアなど特選食材を織り交ぜて。バーながら食事もしっかりいただける。

和歌山県産マグロとキャビア、サバのスモークなど、前菜の盛り合わせ¥3,850
和歌山県産マグロとキャビア、サバのスモークなど、前菜の盛り合わせ¥3,850

初夏のアペロレシピ

おいしい料理があれば、シャンパーニュもすすむ。簡単なのに“技あり&おしゃれ”なら最高! 料理家・フード&ワインプロデューサーの平野由希子さんが“とっておき”のレシピを伝授。
教えてくれた人
平野由希子さん

平野由希子さん

ひらの ゆきこ●料理家・フード&ワインプロデューサー。日本ソムリエ協会認定ソムリエ。簡単でスタイリッシュなレシピにファンが多い。フレンチ、おつまみレシピなど著書多数。

自然派シャンパーニュの“ゆるい感じ”が好きです。

「シャンパーニュは料理に合わせやすく、“なんでもあり”。ワインの中でも懐が深い感じがいいですね」と平野由希子さん。野菜の自然な味が楽しめるひと皿を用意して、辛口の自然派シャンパーニュに合わせるのが目下のお気に入り。 「優しい野菜の味が自然派のナチュラルテイストによく合って、柔らかい感じになるのが大好きです」。週に3、4日はシャンパーニュ・デイ。親しい友人が家に遊びにきたときも、まずはシャンパーニュで乾杯!

シャンパーニュは料理に合わせやすく、“なんでもあり”。

クリストフ・ミニョン ADN ドゥ・ムニエエクストラ・ブリュット(右)

ムニエ100%のエクストラ・ブリュット(極辛口)。洋梨や青リンゴ、アーモンドの香り。美しい酸味で、ムニエらしいふくよかな果実味が特徴的。クリストフ・ミニョン氏はビオディナミを実践、ピュアなシャンパーニュを目ざす造り手。

¥8,030/木下インターナショナル

ブノワ・ライエ ヴィオレーヌ サンスフル NV(中)

ピノ・ノワール、シャルドネ各50%。白い花と柑橘の香り。ビオディナミでブドウを栽培し、野生酵母で醸造を行う。「サンスフル」とは酸化防止剤不使用の意。ドザージュ・ゼロ(極辛口)だが、果実味豊かで飲み口軽やか。余韻も長く、心地よい。
¥15,950/ラシーヌ

ボネ・ポンソン セコンド・ナチュール 2017(左)

ピノ・ノワール45%、シャルドネ40%、ムニエ15%。ハーブの香り。ドザージュ・ゼロで極辛口。自家のすべてのシャンパーニュを酸化防止剤不使用で造る造り手。なめらかなテクスチャーとアロマティックな香りが魅力。ミネラル豊かでピュア。¥9,350/W(ダブリュー)

枝豆のフムス

「枝豆はゆでてフードプロセッサーにかけるだけ。ひよこ豆より簡単に作れます」と平野さん。クミンが効いて、止まらないおいしさ!
枝豆のフムス

材料(2人分)

枝豆(正味)…150g

A(オリーブオイ…大さじ3、レモン汁…大さじ2、練り白ごま…大さじ1/2、すりおろしにんにく…少々、塩…小さじ1/3、クミンパウダー・こしょう…各少々)

作り方

1.枝豆は塩ゆでし、さやから出す。

2.フードプロセッサーに1とAを入れ、なめらかになるまで攪拌(かくはん)する。

3.器に盛り、オリーブオイル(分量外)を回しかける。

※好みでレモンやマーシュ、パンを添える。

ホワイトアスパラの春巻き

ホワイトアスパラガスのみずみずしさと春巻きのパリッとした食感が魅力。ナチュラルな味がシャンパーニュを誘う。
ホワイトアスパラの春巻き

材料(2人分)

ホワイトアスパラガス…4本

春巻きの皮…3枚

水溶き小麦粉(小麦粉・水…各小さじ2)

揚げ油・塩…各適量

作り方

1.ホワイトアスパラガスは根元の硬い部分を切り落とし、穂先の下から皮をむく(穂先のほうは薄め、下方は厚めに)。3等分の長さに切る。

2.水溶き小麦粉を作る。

3.春巻きの皮を対角線で半分に切り、三角形にする。切り口を手前にし、ホワイトアスパラガス2切れを手前中央に置き、両端を折りたたんで巻く。巻き終わり個所を水溶き小麦粉でとめる。同様にあと5本作る。

4.揚げ油を中温(約170℃)に熱し、3を入れて約2分、からりと揚げる。油を切り、器に盛って塩を添える。

ムール貝のシャンパーニュ蒸し

たっぷりのディルと黒こしょうで

「たくさん作って、お鍋のままダイナミックに。ベルギー風にフリットを添えてもいいですね」。あつあつを、冷たいシャンパーニュで。

ムール貝のシャンパーニュ蒸し たっぷりのディルと黒こしょうで

材料(2人分) ※写真は4人分

ムール貝…500g

エシャロット…50g(または、にんにくと玉ねぎを合わせても)

シャンパーニュ…100ml

バタ…大さじ2

タイム…2~3枝

ディル…1パック

黒こしょう…適量

作り方
1.
ムール貝はタワシで殻をよく洗い、足糸をナイフで引くようにして引き抜く。

2.エシャロットをみじん切りにする。

3.鍋にバターを入れて熱し、溶けてきたらエシャロットとタイムを入れてさっと炒める。

4.ムール貝とシャンパーニュを入れたら強火にし、ひと煮立ちしたらふたをしてムール貝の口が開くまで加熱する。途中でかき混ぜる。

5.黒こしょうをたっぷりめにふり、ディルもたっぷりのせる。

マンゴーと生ハム

パルミジャーノ&山わさびがけ

ポイントは山わさび。ピリリとしたさわやかな辛さが生ハムの塩気とマンゴーの甘さにぴったり。

マンゴーと生ハム

材料(2人分)

マンゴー…1個

生ハム…適量

オリーブオイル…大さじ1

レモン汁…大さじ1/2

パルミジャーノチーズ・山わさび…各適

作り方
1.
マンゴーは食べやすい大きさに切る。生ハムと盛り合わせ、マンゴーにオリーブオイル、レモン汁をふりかける。

2.パルミジャーノチーズ、山わさびをすりおろしてふる。

鶏肉ととうもろこしの実山椒ソテー

「とうもろこしって、こんなにおいしかったの?」とついつい箸がすすむ。ピリリとした実山椒の辛さがシャンパーニュのフルーティさに合う!
鶏肉ととうもろこしの実山椒ソテー

材料(2人分)

とうもろこし…2本

鶏もも肉…1枚

オリーブオイル少々

バター…大さじ1

…小さじ1/2

シャンパーニュ(または白ワイン)…大さじ2

実山椒(塩ゆでしたもの・市販品で可)…適量

作り方
1.
とうもろこしは包丁で実をこそげる。鶏もも肉は2㎝角に切り、塩をふる。

2.フライパンにオリーブオイルを熱し、鶏もも肉を皮目から焼く。

3.皮目に焼き色がついたら、とうもろこし、シャンパーニュ、塩少々(分量外)を加えてとうもろこしの色が透き通ってくるまで炒め、バター、実山椒を加えてさっと炒め合わせる。

※実山椒は5~8分、塩ゆでにし、水に30分さらす(実山椒の熟し具合や硬さでゆで時間を調整)。水気をふいて冷凍保存する。

シャンパーニュの基礎知識

シャンパーニュが“ワインの貴婦人”と称されるのは、手間ひまかけて大切に、そして厳しく、姫君のように育てられるから。基礎知識がわかれば、シャンパーニュはもっと楽しい!

シャンパーニュとは?

シャンパーニュとは?
フランス最北部のワイン産地・シャンパーニュ地方で造られるスパークリングワインのこと。使用するブドウ品種、熟成期間など醸造法が法律で厳しく決められており、これをクリアしなければ「シャンパーニュ」と名乗ることができない。熟成期間も長く、瓶詰めのあと、ノン・ヴィンテージで最低15カ月間はカーヴ(貯蔵庫)で熟成させなくてはならない(しばしば2〜3年におよぶ)。ヴィンテージで3年以上の熟成が義務づけられているが、5年から10年、あるいはそれ以上におよぶこともある。

シャンパーニュの生産者は主にこの3つ

ラベルには、シャンパーニュ地方ワイン生産同業委員会(Comité Champagne)から交付された業態の略称(下記)と登録番号を記載することが義務づけられている。

1.NM( ネゴシアン・マニピュラン)

自社畑のブドウのほか、栽培農家から購入したブドウでシャンパーニュを造る。グラン・メゾンなどの大手が多く、バランスのよさが特徴。

2.RM( レコルタン・マニピュラン)

ブドウ栽培者兼醸造業者。自家栽培のブドウのみでシャンパーニュを造る小規模生産者。メゾンがある土地の個性が光る。

3.CM( コーペラティヴ・ド・マニピュラシオン)

協同組合。組合員が栽培したブドウからシャンパーニュを造り、組合ブランドとして発売。ブランディングを強化する組合も多い。“上質のブドウ使い放題”がメリット。

シャンパーニュの主なブドウ品種

どの品種を使うか、それも単一かブレンドかで味わいが決まる。主な品種は下記3種。ほか、アルバンヌ、プチ・メリエ、ピノ・ブラン、ピノ・グリ(すべて白)も使用可。

シャルドネ

白い花や柑橘の香りをもつ。酸味が美しく、しなやかで厚みのあるミネラル。白亜質土壌のコート・デ・ブラン地区は“シャルドネの聖地”と呼ばれる。
シャルドネ
©Comité Champagne

ピノ・ノワール

チェリーなど赤いベリーのアロマ。芳醇さと力強さをもたらし、コクのある味わいに。アイ村やヴェルズネイ村、ブジー村などが有名。
ピノ・ノワール
©Comité Champagne

ムニエ

果実味豊かでふっくらとした味わい。ヴァレ・ド・ラ・マルヌ地区やコート・デ・バール地区など。かつては補助的品種だったが、近年、魅力が見直されている。
ムニエ
©Comité Champagne

覚えておきたい用語集

【NV(ノン・ヴィンテージ)】

シャンパーニュの基本スタイル。複数の畑、ストックしておいた複数年のワイン(リザーヴワイン)、複数の品種(主にシャルドネ、ピノ・ノワール、ムニエ)をブレンド。瓶詰めのあと、最低15カ月間はカーヴ(貯蔵庫)で熟成させなくてはならない。生産者によってブレンド比率やブドウ産地が違うので、メゾンのスタイルが明確にわかる。

 

【ヴィンテージ(ミレジム)】

単一年のブドウのみ、リザーヴワインを使わずに造られる。ラベルには収穫年が記載されている。

 

【ブラン・ド・ブラン】

白ブドウだけで造られるシャンパーニュ。すっきりとした味に仕上がる。

 

【ブラン・ド・ノワール】

黒ブドウだけで造られる。芳醇でコクがあり、まろやかな味わいが多い。

 

【ロゼ】

ロゼを造る方法は3通り。黒ブドウを圧搾前にタンクで数時間漬け込んで色を得る「マセラシオン(醸し)」、黒ブドウを圧搾後、赤ワインを造る途中で、適度に色づいた段階で果汁を抜き取る「セニエ」、ベースとなる白ワインにシャンパーニュ地方の赤ワインを加える「アサンブラージュ(ブレンド)」。

 

【キュヴェ】

一番搾り果汁のこと。二番搾りは「タイユ」という。「キュヴェ」は「どのキュヴェが好き?」などシャンパーニュそのものをさすときにも使われる。

 

【プレスティージュ(プレステージ)】

生産者の高級ライン。ヴィンテージ・シャンパーニュもここに入る。「ドン ペリニヨン」「サロン」「クリュッグ グランド キュヴェ」はメゾンのフラッグシップでありながらも存在自体がすでにプレスティージュ。

 

【ドザージュ】

デゴルジュマン(澱引き)のあと、糖分を添加した、または添加していないワインを追加し、ボトル内の液体の量を調整する作業のこと。シャンパーニュは、残留糖分含有量(1ℓ当たりのg数)で甘さの分類が異なる。残糖量によって甘い順に「ドゥー」「ドゥミ・セック」「セック」「エクストラ・ドライ」「ブリュット」「エクストラ・ブリュット」と分けられる。現在の多くのシャンパーニュの基本は「ブリュット」(辛口)。ちなみに「ノン・ドゼ」とは“ドザージュゼロ”のこと。

光が降り注ぐ緑の庭での一杯は、格別のおいしさ!
光が降り注ぐ緑の庭での一杯は、格別のおいしさ! 冷やす温度は8℃~10℃で、最初はキリリと。温度で変わる香りの変容を楽しんで。
ドゥラモット ブリュット ブラン・ド・ブラン NV

ドゥラモット ブリュット ブラン・ド・ブラン NV

シャルドネ100%。レモンや洋梨、ブリオッシュの香り。コート・デ・ブラン地区の最高級ブドウを使用、きらめく酸味としなやかなミネラルが魅力。姉妹ブランドの「サロン」が造られない年、「サロン」用のブドウが「ドゥラモット」に使われることから“サロンの妹”とも呼ばれる。¥9,350/ラック・コーポレーション

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