微差で大きく印象を左右するのがベースメイク。特にアラフィーは、くすみが増し、ツヤが失われ、頰などに必要なボリュームがなくなり、たるむなど対処すべき問題多数。“清潔感と透明感にあふれて素敵”と思われるベースメイクの正解とは?
教えてくれたのは
ながい かおり●わかりやすい理論とまねしやすいテクで、日常のメイクをアップデート。常に読者の悩みに寄り添い、時代のニーズや世代に合わせたルックの提案にも定評あり。
「薄づきなのは絶対ダメ!」50代の“年相応”ベースメイク
アラフィーは、ベースメイクが急にむずかしくなる年代!
今までと同じではしっくりいかず、試行錯誤しても正解が見えなくなりがちなのは、エクラ世代の声からも明らか。
なぜか、ツヤがテカリに見えるようになってきた……(51歳)
ちゃんと塗っているつもりなのに必ず「疲れてる?」といわれる(54歳)
肌悩みをカバーしようとするとのっぺり厚塗りになってしまう(52歳)
ほのかなツヤとふっくら豊かな肌づくりで、幸福感をまとう
ブラウス¥29,700/ティーチ ピアス¥132,000/リトルリーグ インク(ミズキ)
薄づきメイクは卒業を。ちゃんと肌を盛る必要があります
「私もエクラ世代になり、痛感したのがこの問題。そして研究を重ねていたった答えが“薄づきなのは絶対ダメ!”ということ。45歳を過ぎたあたりから、顔全体にくすみが現れ、頰の肉が削げてたるみが以前にも増してきわだつように。さらに肌は乾燥しやすくなるため、メイク持ちだけではなくツヤの持ちも悪くなるので、そこまで計算してアイテムを選ぶ必要が出てきます。
目ざすべき質感は、セミツヤで始まり、時間がたってもマットにならずセミマットで落ち着く質感。そこで、下地でくすみを払い、ファンデーションで適切な場所に厚みとカバー力をもたせてツヤを与え、フェイスパウダーで保湿&フィックス。すべてがアラフィーには必須で、ステップごとに問題をクリアしていくことでいきいきとして清らかな印象に」
ちょっと薄づき ⇨ 疲れて見える
ちょっとマット ⇨ 一気に老ける
ちょっとツヤツヤ ⇨ 清潔感がなくなる
アイシャドウなどのポイントメイクや髪型、洋服はまったく同じ。にもかかわらず、こんなにも印象が変わるということは、ベースメイクの影響絶大。ツヤツヤすぎず、マットすぎず、薄すぎずの絶妙なラインが求められる。
下地はピンクパープル一択! くすみをすべて飛ばしておく
「まずはくすみを払うための下地を。色は、トーンアップをかなえると同時に、温かな印象を仕込めるピンクパープルをセレクト。エクラ世代は誰もがくすんでいて、くすんでいないところはない! そんな現実を受け止めて、肌の上でぬるつかない程度に量は多めに。生えぎわまで塗り込んで」(ヘア&メイクアップアーティスト、長井かおりさん、以下同)
(上から)
パルファン・クリスチャン・ディオール プレステージ ホワイト ル プロテクター UV ルミエール ロージーグロウ
エイジングケア&ブライトニングケアも担うUV下地。ワントーン明るく。
SPF50+・PA++++ 30mL ¥15,950/パルファン・クリスチャン・ディオール
コスメデコルテ UV コンフォート トーンアップCC10
みずみずしく粉感ゼロで色ムラやくすみをオフ。
SPF50+・PA++++ 30mL ¥4,950/コスメデコルテ
エテルナム エッセンスUVプライマー ピンクパープル
光ストレスを徹底的にカット。色&凹凸を補整し、お疲れ感を一掃。
SPF50・PA++++ 30g ¥6,600/エテルナム
下地の塗りかた
1. 指をくるくるとすべらせて全体に
トップス/スタイリスト私物
両頰、額 あごに円を描くように広げていく。くすみを飛ばす意識で、ワンプッシュ分を目安にケチらず使って。
2. 生えぎわまで隙なくのばす
生えぎわに向かって薄くせず、頭皮にまで入れ込む。フェイスラインは外側へ肌を軽くさするようになじませる。
3. 顔とトーンをそろえるため首にも
しっかり顔全体をトーンアップするため、首がそのままだと色の差が出てしまうので、首にもしっかりと塗ること。
セミツヤファンデーションで肌を盛って肉厚にする!
「大人の肌は乾燥しやすいため、ファンデーションは時間の経過とともにマットに転ぶことを計算して、品よくつやめくタイプが正解。美容医療でリフトアップ&ふっくら見せのために注入する位置に厚めに塗ることで、光が集まって肌が引き上がって見え、微差ではあるけど物理的にもボリュームが増し、若々しい印象に」(ヘア&メイクアップアーティスト、長井かおりさん、以下同)
ファンデーションは美容液成分たっぷりのリキッドをチョイス。
(上から)
SUQQU ザ リクイド ファンデーション e
肌から浮かない軽やかなツヤ高さは唯一無二。
SPF20〜25・PA++〜+++ 全12色 各30mL ¥11,000/SUQQU
エスティ ローダー ダブル ウェア ステイ イン プレイス メークアップ N
カバー力に優れ、くずれにくい名品が進化。ノイズレスな柔肌に仕立て、36時間もの持続を実現。
SPF10・PA++ 全12色 各30mL ¥7,590/エスティ ローダー
ディオール フォーエヴァー フルイド スキン グロウ
フラッシュを浴びたかのようなツヤをもたらし、肌悩みは精緻にカバー。ケア成分も惜しみなく。
SPF50・PA+++ 全11色 各30mL ¥8,030/パルファン・クリスチャン・ディオール
クラランス ダブル セーラム ファンデーション
ファンデーションとセラムの2相式。トーンを均一に整え、手厚くケアしてかなうツヤと美しさをキープ。
全6色 各30mL ¥9,900/クラランス
ファンデーションの塗りかた
塗る前にチェック!「肉厚注入MAP」
目の下から頰、額の中央から眉間にファンデーションを逆三角形に。さらに凹みが目立つこめかみにはカシューナッツ形に。ここからのせることで厚みが出てふっくら見える。
1. 肉厚に見せたい部分にリキッドを指でのせる
トップス/スタイリスト私物
指にとったリキッドで目の下に逆三角形を描く。しっかりめにのせるのがポイントで頬の高く見せたい部分をカバー。
2. のせた部分だけをスポンジでタップ
顔全体に広げるというよりは、その場でタッピング。何度かトントンとするうちに自然と塗布範囲が広がってなじむ。
3. スポンジに残った分をフェイスラインに
スポンジをフェイスラインにササッとすべらせてなじませる。反対の頰や額も同様に繰り返し、まぶたや鼻すじは残った分でOK。
4.こめかみの凹みには追いファンデーション
最後に、こめかみ部分に目じりを囲むように重ね塗り。スポンジで垂直にタッピングし、範囲を広げることなくなじませる。
しっとりフェイスパウダーでツヤと潤いを全体にまとう
「時間とともに乾燥の影響でツヤが消えがちなエクラ世代には、保湿力のあるタイプがおすすめで、時間差でツヤを演出できます。ファンデーションを定着させる効果もあるので、Tゾーンではなく、ファンデーションを厚盛りした頰や額からのせるのがベスト」(ヘア&メイクアップアーティスト、長井かおりさん、以下同)
(上から)
NARS ライトリフレクティングセッティングパウダー プレスト N 05555
NARSのアイコンパウダーの新色は、繊細なスキントーン。乾燥から肌を守りながらどんな光の下でも美しく。
¥6,490/ナーズ ジャパン
セルヴォーク レアグロウ エアリー リフレクトパウダー
美容成分を贅沢に配合。肌に軽やかに溶け込んで湿度を宿したツヤをオン。
¥6,050/セルヴォーク
Koh Gen Do UVフェイスパウダー ソフトベージュ
白浮きやきしみ感なく、しっとりとフィット。ふんわり軽やかな肌感とつけ心地が持続。
SPF50+・PA++++(限定品)¥2,970/Koh Gen Do
フェイスパウダーの使い方
フェイスパウダーの前にコンシーラーでノイズオフ
シミやくま、色ムラなどの大人の肌悩みが多発するゾーンは、ファンデーションの厚盛り部分とほぼイコール。そのためほとんど隠せているはずだけど、それでも小鼻の赤みなど気になる部分があれば、ピンポイントでカバー。
チップで2色を混ぜてから気になる部分にトントンとのせ、広げずその場でなじませる。範囲が広いくまなどはチップでさすり塗りを
使ったのはこれ
SHIRORU ブライト コンシーラー パレット
ピンクベージュとオークルの2色で、あらゆる肌ノイズを消してくれる。素肌に溶け込むような自然な仕上がりも魅力。
¥3,300/SHIRORU
1. パフで頰を包み込むように
トップス/スタイリスト私物
パフ全面に粉を含ませてよくもみ込み、リキッドを厚く盛った部分を包み込むように軽く押し当て、お粉を肌に転写。
NG!
パフを肌から離してパンパンたたきがちだけど、パウダーの目的はファンデーションのFIX。肌にパフ全面を軽く押し当てて細かく揺らして。
2. 細部はパフを折って入れ込んで
鼻すじやまぶた、フェイスラインは、パフに残った分で薄くオン。細部はパフを二つ折りにするともれなく塗れて◎。
3.首にものせ、顔と質感をそろえる
最後は首。パフを折った状態で、ササッとすべらせて軽くなじませればOK。顔との一体感が増し、自然な仕上がりに。
エクラ華組が"年相応ベースメイク”で見違え!
30代のころのメイクテクから変わっていなかったり、SNSなどで収集した情報をもとに、オリジナルテクを編み出したり、というのはエクラ世代のあるある。長井式ベースメイクにアップデートすれば、気になる悩みが自然に消え去り、今まで以上に華やかでいきいきとした印象に。
トライしたのは:エクラ 華組 綾部佳世さん
綾部さんのデイリーベースメイク
①ベージュ下地&CCクリーム、ハンドクリームを混ぜたものを下地がわりに
②エマルジョンファンデーションを重ねる
③コンシーラー2種でくま&シミ消し
④日によってフェイスパウダーを重ねる
試行錯誤してたどりついた時短&乾燥対策レシピです
化粧水のあとは①のみで、手を汚したくないのでブラシを使い、②は少しずつ塗ります。くまはみずみずしいタイプ、シミは硬めのコンシーラーでカバー。お粉は華やかさ演出用なのでプライベートのお出かけ時に使います。
長井かおりさんのアドバイス
時短を維持しながら、もっと透明感を上げられます
ブラシ塗りは薄く均一につけられるというメリットがありますが、きちんとくすみなどをカバーしたいときは厚く盛れてフィットする手&スポンジがベター。下地やファンデーションも今より量を多くし、塗り方も工夫するとコンシーラーを省けます。パウダーはくずれ予防にぜひ!
綾部さんが長井流ベースメイクにトライ
STEP1:下地
「まずはくすみを払うための下地を。色は、トーンアップをかなえると同時に、温かな印象を仕込めるピンクパープルをセレクト。エクラ世代は誰もがくすんでいて、くすんでいないところはない! そんな現実を受け止めて、肌の上でぬるつかない程度に量は多めに。生えぎわまで塗り込んで」(ヘア&メイクアップアーティスト、長井かおりさん、以下同)
「下地によってこんなにも明るくつややかになるとは! ブラシではなく手とスポンジで多めに塗るのもポイントですね」(エクラ 華組 綾部佳世さん、以下同)
STEP2: ファンデーション
「大人の肌は乾燥しやすいため、ファンデーションは時間の経過とともにマットに転ぶことを計算して、品よくつやめくタイプが正解。美容医療でリフトアップ&ふっくら見せのために注入する位置に厚めに塗ることで、光が集まって肌が引き上がって見え、微差ではあるけど物理的にもボリュームが増し、若々しい印象に」(長井さん)
「この塗り方だとファンデーションだけでくまもシミも隠れるからコンシーラー2種が不要に。ふっくらフレッシュにも見えます」(綾部さん)
STEP3:フェイスパウダー
「時間とともに乾燥の影響でツヤが消えがちなエクラ世代には、保湿力のあるタイプがおすすめで、時間差でツヤを演出できます。ファンデーションを定着させる効果もあるので、Tゾーンではなく、ファンデーションを厚盛りした頰や額からのせるのがベスト」(長井さん)
「パフをすべらせてつけてましたが、垂直に押さえるとファンデーションがヨレないんですね!」(綾部さん)
長井かおり流“年相応”ベースメイク、完成!
カーディガン¥155,430・トップス¥120,450(ともに参考価格)/ビエロ ピアス¥682,000・ネックレス¥297,000/リトルリーグ インク(ミズキ)
「いいと思っていたブラシ塗りが今の私の肌ニーズに合ってなかったのは、目からウロコ。下地もブルベのかたがつける色だと思っていましたが、大人の必需品でしたね(笑)。塗り方を変えるだけでコンシーラーいらずになるのも驚きでした!」
撮影/榊原裕一(人物) 恩田はるみ(物) ヘア&メイク/長井かおり(MAKEUPBOX) スタイリスト/権藤千絵 モデル/樋場早紀 綾部佳世(エクラ 華組) 取材・原文/楢㟢裕美 ※エクラ2026年5月号掲載