体や心が揺らぎやすい更年期世代。夏は低気圧や酷暑などが重なり、さらに不調が続出。その背景にあるのが自律神経の乱れ。断食やサウナなど、体によさそうな生活習慣でも自律神経は整うの? 自律神経研究の第一人者、小林弘幸先生に聞いてみた。
教えてくれたのは
自律神経研究の第一人者としてアスリートなどへのコンディショニング、パフォーマンス向上指導にかかわる。著書は『科学的に証明された 自律神経を整える習慣』(アスコム)など。
Q&A:これで自律神経、整いますか?
断食・プチ断食
断食は自律神経を乱す原因に。胃腸を休めるプチ断食ならOK
「食べすぎたときや胃腸の調子が悪いときに、水分やスープなどだけをとって胃腸を休めるプチ断食なら行っても問題ありません。ただし、ダイエットのために食べ物をとらないような断食をするのは体にストレスがかかるので自律神経を乱します。特に朝食は一日のリズムを整えるうえで欠かせないので、抜かずにとるのが◎。自律神経的には一日3食が理想的」
サウナ
急激な温度変化は自律神経に負担をかけるので入り方に注意
サウナは“整う”といわれているが自律神経も整う?
「 入り方しだいでは悪くありません。ただ、水風呂への飛び込みなど急激な温度変化は自律神経に負担がかかるのでNG。長く入りすぎるのもストレスになるので、20分を超えないようにし、水分をしっかり補いながら入りましょう。ただし心臓が弱い人や不整脈が出やすい人はやめておいたほうが無難」。
早朝に運動する
起きてすぐは自律神経の準備が整っておらず急な運動は負担に
朝早く起きて運動をするのは健康によさそうだが実際はどうなのだろう?
「 朝起きてすぐは自律神経の準備ができていないので、いきなり運動をするのはおすすめしません。また、時間がない中で“やらなきゃ”と義務感でこなすと、それ自体がストレスに。運動をするなら少なくとも起床から1時間は空け、時間と心に余裕があるときだけにするのが賢明です」。
プロテインなどをサプリでとる
食事だけで補いきれないぶんをサプリで補うのはよい方法
プロテインなどの栄養をサプリメントで補うのはありなのだろうか?
「タンパク質は細胞の骨格を作り、神経系の栄養にもなる重要な栄養素なので、食事で補いきれないぶんをプロテインで補うのはよいと思います。また、食物繊維は一日20gとるとよいとされていますが、食事で補うにはレタス6個分にもなるので、サプリメントを利用するのはよい方法です」。
毎日の調子やできたことを「4点方式」で記録していくと “整え力”が身につきます
4 点満点でつけるのが大事
自律神経が整ってきたかを確認するのによいのが“4点方式”の採点。
「毎日の体調やできたことをカレンダーに4点満点で記録します。ダメなときは1点、すごくいい時は4点。5点満点にするとつい3点を選んでしまうものなので、4点がいいんです。
3点や4点が続くようになれば自律神経が整ってきたサイン。自分は何をしたときに体調がいいかの傾向がつかめますし、調子がイマイチなときにもよいときを振り返ることで、カバーの仕方がわかってきます」。
取材・原文/和田美穂 イラスト/SAITO KANAE ※エクラ2026年7・8月合併号掲載