うれしい日も、揺れる日も。その瞬間に亜希さんが感じたことを、まっすぐに。何げない気づきが、私たちの心をふっと軽くしてくれるはず。自由に、ありのままに。50代の頼れる先輩に聞く、“心地よい生き方”。
vol.5 「亜希流“アンガーマネジメント”、4つの流儀」
ニット¥176,000/セアン青山(セアン) その他/スタイリスト私物
ご機嫌でいられる人は、自分に優しくできる人
近ごろ、機嫌が悪くなることが減ったように思います。もちろん人なので腹が立つことはあります。でもある時期から「これって気持ちよくないかも?」と思いはじめたんです。
怒りは、自分の期待どおりにならないときに生まれる感情だと思います。でも、そもそも自分が正しいわけではないし、人は思いどおりにはならないもの。イライラする気持ちで大切な心のスペースや時間を使うのは、もったいないと感じるようになりました。
しかも言い負かしても、残るのはせいせいするより後悔する気持ち。よけいなひと言で気分も落ちるし、自信までなくしてしまう。それなら、ご自愛してあげるほうがいい! 怒りで一日中気分を悪くするより、自分に優しくしたほうがいい! それが、自分が自分にできる唯一の対処法だと思うんです。
そこで、まったく参考にはならないかも知れませんが(笑)、昔から実践している方法をいくつかお伝えします。
❶お前がなんぼのもんじゃい
これは相手にではなく、自分自身に向けた言葉。怒りやネガティブな感情がわいたとき、心の中で唱えます。とてもむずかしいです。むずかしいけれど、何度か経験すると少しずつできるようになります(笑)。自分だって大したことないし欠点もある。自分を俯瞰するくせをつけられたら、楽になれる気がします。
❷同じ土俵に乗らない
こんな私でもSNSで傷つくことがあります。自分のことならまだしも、息子たちの悪口シリーズ。頭が悪いだの、清原の息子なのに野球がヘタだの、まーさんざん。そんな人に対してまっこう勝負していたら、今の私は存在していなかったかも、とさえ思います(笑)。だから「別の世界で生きている人たち」と都合よく思考を変え、同じ土俵に乗らない術を習得しました。
❸今いわなくていい
最初のひと言さえグッとのみ込めば、意外とそのあともいわずにすみます。時間がたつと「いわなくてよかった」と思うことこそ正解。のみ込めた自分、うまくスルーできた自分を「私って天才」とほめてもいい(笑)。いい負かす勝ちじゃなく、感情をコントロールできた自分の勝利に拍手する。最近年をとったのか心もスローペースです。
❹引きずらない
まだまだ成長途中で完璧にはほど遠いけれど、怒りがわいたときは無理せず自分に正直に。ただ引きずらないことだけを心がけると全然違います。そしておいしいものを食べて寝る。心の中で相手にベロを出す! これ、けっこう昔から効果があります(笑)。
もちろん理不尽な場面では我慢せず、正すことが必要なときもあります。でも後悔するくらいなら、スルーして心の中でベロを出すくらいがいい。機嫌よくいることはまわりへの配慮にも見えるけれど、最終的には自分への優しさ。そう思えば多少のことは気にならないし、そのスキルは私たちにはもう備わっているはず……なんてかっこいいこと書いたけれど、私もやっとです(笑)
今月の「亜希」だより
「このたび、『大戸屋』さんと夏限定のコラボ定食『愛情めし』を作りました。毎日のごはんにこめるのは、やっぱり相手を想う気持ち。そんな愛情をたっぷりこめたひと皿になりました。9月30日までの期間限定。ぜひ味わってみてください!」
あき●’69年、福井県生まれ。モデル、ファッションブランド「AK+1」ディレクター。現在は日テレ系情報番組『DayDay.』にて、木曜レギュラー(隔週)としても活躍中。その人気コーナーを書籍化した『DayDay.亜希のざっくりキッチン』(ワニブックス)が好評発売中。
photography:Yutaro Yamane(TRON) hair &make-up:Tomoko Noda styling:Shizuka Yamazaki model& text:Aki ※エクラ2026年10月号掲載