「お腹のぽっこりが気になる」「ウエストまわりがたるんできた」「運動は苦手だけど体を引き締めたい」……そんな50代におすすめなのが、体幹トレーニング。体幹を鍛えることで、姿勢を整えたり、お腹やウエストまわりの引き締めにつなげたりすることができます。まずドローインで体幹を目覚めさせ、片足立ちやデッドバグ、腹横筋・腹斜筋を鍛えるトレーニングまで、無理なく始められる方法をまとめました。
まずは体幹を目覚めさせる
【教えていただいた方】
体幹を目覚めさせる効果が高い3つのステップ
体幹を効率よく鍛えるために効果的なのが3ステップの方法です。
Step 1 ドローインで体の軸を安定させる
Step 2 ストレッチで筋肉の柔軟性を高める
Step 3 体幹トレーニングで筋肉を鍛える
「体幹力強化のために欠かせないのがドローインと呼ばれる呼吸法です。呼吸をしながらお腹を大きく動かす腹式呼吸のことで、体幹の4つのインナーマッスルを鍛える効果が絶大。まずはこれを行って体の軸を安定させます。続いて姿勢の改善や、こり固まった筋肉をほぐすためにストレッチをして、最後に体幹トレーニングをします。これで効果が出やすくなり、体幹が鍛えられます」
ドローインはストレッチのあとに行ってもOKですが、ストレッチは必ず体幹トレーニングの前に行って。体が動かしやすくなり、ねらった体幹の筋肉を効果的に鍛えられます
ドローインで体の軸を安定させる
体幹を鍛えるために欠かせないのがドローイン。木場克己さん(一般社団法人JAPAN体幹バランス指導者協会代表。プロトレーナー)によるとドローインを1日3回3週間続けただけで10㎝もお腹まわりが減った人もいるとか。隙間時間にこまめに実践してみて。
●立って行う場合
立ってドローインを行う方法は、いつでもどこでもできるから、ちょこちょこ実践を。
正面
足を腰幅程度に開いて立ち、お腹の動きがわかるように、片手をみぞおちのあたりに、もう一方の手をおへそのあたりに当てます
1 鼻から息を吸ってお腹をふくらませる
3秒かけて鼻から大きく息を吸って、お腹をできるだけ大きくふくらませます
お腹の中に風船があると仮定して、それをなるべく大きくふくらませるイメージで
2 息を吐きながらお腹をへこませる
口から細く息を吐きながら、3〜5秒かけて息を吐き切って、おへそを中心にお腹をできるだけへこませます。お腹の空気をすべて出し切りましょう。1セット10呼吸行って
息を吐いたときは、お腹の中にあると仮定した風船を、できるだけ縮ませるイメージで
●寝て行う場合
寝て行う場合はお腹にタオルを置き、タオルが上下に動くのを確認しながら呼吸を。
1 息を吸ってお腹をふくらませる
あお向けに寝て両膝を立て、手のひらを下にして両腕を体の横に置きます。お腹の上に畳んだタオルを置き、3秒かけて鼻から息を吸ってお腹を大きくふくらませます
2 息を吐きながらお腹をへこませる
3〜5秒かけてお腹の空気を出し切るイメージで口から息を吐き切り、お腹をへこませます。呼吸とともにタオルが上下に動くのを確認しながら10呼吸
初出:OurAge 2024/3/26
ぽっこりお腹に効く体幹トレーニング
体幹トレーニングで鍛える
腹横筋を鍛える上体起こし 5~10回
腹横筋と表層の腹直筋を鍛えるトレーニング。ぽっこりお腹が解消。
1 両膝を立て、両腕は体の横に置く
あお向けに寝て両膝を立て、手のひらを下にして両腕を体の横に置きます。あごは引いて視線は真っすぐ上に
2 体を起こして3秒キープ
息を吐きながら肩を上げるイメージで3秒かけて体を起こし、目線をおへそに向けて3秒キープ。息を吸いながら3秒かけて1に戻ります。これを5〜10回
腹斜筋を鍛えるウエストひねり 左右各3回
脇腹の腹斜筋を鍛えるトレーニング。くびれづくりに効果大。
1 左脚を右脚の前に出してクロスさせる
頭の後ろで両手を組んでひじを開き、左脚を右脚の前に出してクロスさせます
2 息を吐きながら上半身を左にひねる
口から息を吐きながら3秒かけて上半身を左にひねり、3秒かけて戻します。これを5回。次に右脚を左脚の前に出してクロスさせて同じ要領で行って
腹横筋+腹斜筋を鍛えるサイドブリッジ 左右各5回×2〜3セット
腹横筋と腹斜筋を鍛えることで、下腹やウエストが引き締まります。
1 右ひじで支えて上半身を起こす
右側を下にして横向きに寝て、両脚はそろえて膝を軽く曲げ、左手は腰に当てます。右腕が床と垂直になるようにひじをつき、右ひじで支えて上半身を起こします
2 腰を引き上げて10秒キープ
息を吐きながら3秒かけて腰を引き上げて10秒キープ。右の脇腹に効いているのを意識。息を吸いながら3秒かけて1に戻ります。これを左右各5回×2〜3セット
初出:OurAge 2024/4/24
眠った筋肉を目覚めさせるトレーニング
【教えていただいた方】
SAWAKI GYM代表取締役。1991年よりトレーナー活動をスタート。静岡県の整形外科病院で、リハビリ後の患者からトップアスリートまで医学的根拠に基づき指導。その後、専門学校講師を12年、トレーナー団体理事を14年務め、のべ1万人以上を指導。
運動の習慣がない人は、体幹の筋肉が眠ってしまっている状態!
「体幹」は、あらゆる日常動作にかかわる大事な部分です。でも運動の習慣がないと、体幹の筋肉が衰えてしまっている可能性が…。
「体幹の筋肉が衰えると、疲れやすくなったり、姿勢が悪くなったり、太りやすくなったり、つまずきやすくなったり、歩くのが遅くなったり…さまざまな問題が起きます。そのままの状態だと将来、歩行が困難になるリスクも高まってしまうから、今のうちから体幹を鍛えておきたいものです。と言っても、きつい運動をする必要はありません。
運動習慣のない人が、いきなりきつい運動をすると体に負担をかけてしまったり、続けられなかったりします。無理なくできる体幹トレーニングで、眠っている体幹の筋肉を目覚めさせることから始めましょう。コツコツと続けるうちに体幹の筋肉が目覚めて、日常生活でも使われやすくなります」(澤木一貴さん)
まずは、自分の体幹力が衰えていないかどうか、チェックテストで確認してみて。
「体幹力」チェックリスト!
□猫背だ
□反り腰ぎみだ
□最近、つまずくことが多くなった
□日常生活で、座っている時間が長い
□片足立ちで30秒以上キープできない
□腰痛、あるいは肩こりがある
□スマホを見て、うつむいている時間が多い
□運動の習慣がない
□お腹がぽっこり出ている
□お尻が垂れぎみだ
□腕を上げにくい
□呼吸が浅いと感じる(呼吸が1分間に20回以上)
上記の項目に多く当てはまるほど、体幹力が弱っている可能性大。
以下の体幹の筋肉を目覚めさせる簡単トレーニングにトライしてみましょう。
「まず、“手合わせ片足立ち”から始めて、慣れてきたら“デッドバグ”もプラスしてみましょう。簡単な動きなので、運動が苦手な人でも無理なくできます。
それぞれ、使っている筋肉を意識して行うのが、筋肉を目覚めさせるための第一歩です。毎日続けると体幹の筋肉がついてきて、体がしっかりと安定してくるはずです」
体幹の筋肉を目覚めさせる簡単トレーニン
<手合わせ片足立ち>
呼吸を意識しながら片足立ちをするエクササイズ。
息を吐いたときにお腹がぺたんこになるのを意識することで、お腹の深部にある腹横筋が鍛えられます。また、片足を上げることで股関節の前側にある腸腰筋も鍛えられます。
① 足を軽く開いて真っすぐに立ち、胸の前で手のひらを合わせます。
② 3秒かけて鼻から息を吸いながら片足を上げ、3秒かけて口から息を吐きながら足を下ろします。
次に反対側の足も同様に。
左右交互に3回ずつ。足は10cm以上上げましょう。高く上げるほど強度が増します。体がぐらつく人は壁に手を当てて行ってもOK。
<デッドバグ>
寝た状態で左右の手脚を交互に伸ばす動きによって、腹横筋を鍛える効果が大。
寝て行うので運動が苦手な人でもやりやすいエクササイズです。腹横筋が鍛えられることで、体幹が安定します。
① あお向けになり、両脚を上げて膝と股関節を90度に曲げ、両腕は真っすぐ上に伸ばし、お腹をぺたんこにします。
② 右腕と左脚を伸ばしたら、元の位置に戻します。次に、左腕と右脚を伸ばし、元の位置に戻します。お腹はぺたんこにした状態をキープして行って。
この動きをリズミカルに10回。自然な呼吸で行いましょう。手脚を伸ばしたときに腰が反らないように注意。
初出:OurAge 2025/5/27