買い物、美容施術、ライブなど韓国旅行の目的はそれぞれでも、やっぱり食は誰にとっても楽しみのひとつ。今回はソウル・清潭洞に新たにオープンした「BIUM」をご紹介。
BIUM/清潭
コースは前菜の「初早飯」、メインの「地水火風」、デザートの「合」で構成。五葷(ニンニク、ネギ、ニラなどの刺激の強い食材)は使わず、メニューは2~3週間ごとに替わる。コースのみで昼₩160,000、夜₩280,000。上の写真は締めの「風」の膳。汁物はじゃがいもとしいたけが入ったよもぎの味噌汁。
「地」の膳から3種類の発酵大豆をのせたニワウルシの若芽のプガク(餅米粉をつけて揚げたもの)
「水」の膳から鬱陵島特産のセリ科の山菜、きのこなどが入った豆腐ワンタンスープ
デザートの「合」はチュアク(揚げ菓子)、薬菓(ヤックァ)、クルミやキキョウのジョングァ(甘露煮)などの伝統菓子が鮮やかに並ぶ
店の前に並ぶオンギには6カ月~ 5年以上熟成させたさまざまな発酵食が。キム・デチョンシェフのもうひとつの店、ミシュラン一ツ星の「7th Door」も「Asia’s 50 Best Restaurants」に同時に選ばれた
1000年続く韓国の「精進料理」が進化。発酵の力で体の中からきれいになる
セレブが集う街、清潭洞(チョンダムドン)。そのビルの一角で、整然と並ぶオンギ(甕 /かめ)が静かに出迎える。ここは今年3月、アジア最高峰のレストランを選ぶ「Asia’s Best Restaurants」に、オープンからわずか1年でランクインした韓国初のヴィーガン・ファインダイニング。一躍、食の新潮流を象徴する存在となった一軒だ。店を率いるキム・デチョンシェフは「精進料理に出会ったとき、これこそ美食の極致だと心奪われて。千年前の仏教国家だった時代から受け継がれる菜食文化を新しいかたちで表現したいと思いました。ある僧侶から奥深い味の秘訣を教えてもらえるようになるまで3年かかりました」という。
料理の核は、旬の野菜と発酵食。済州島(チェジュド)から智異山(チリサン)、鬱陵島(ウルルンド)まで全国から食材を調達し、料理に使う味噌やコチュジャン、漬け物、果実酒などはすべて店のオンギで熟成させる。コースはおかゆや野菜の漬け物などを盛った「初早飯(チョジョバン)」を皮切りに、大地の素材を使った「地」、海藻と野菜だしをベースにした「水」、火の調理を経た「火」、季節の一瞬をこめた締めの「風」へと続く。なかでも山椒のしょうゆ漬けやよもぎの味噌汁は、発酵とヴィーガン料理の極みを感じさせる一品。「食後、不思議と胃が安らかになると思いますよ」とシェフ。美味を堪能しながら体をリセットする贅沢を味わいたい。
Data
ソウル特別市江南区鶴洞路97ギル41
서울특별시 강남구 학동로97길 41
12:00〜15:00、18:00〜22:00 ㊡日・月曜
韓国のレストラン予約アプリ「CATCH TABLE(www.catchtable.net/ja-JP)」で予約可
Instagram:@biumseoul
撮影/Youngwoong Yim 取材・原文/エクラ編集部 コーディネート・取材協力/Seungho Heo Shinhae Song 藤本千治(TANO International) ※エクラ2026年7・8月合併号掲載
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