【舘ひろし×柴田恭兵インタビュー】お帰りなさい「あぶない刑事」!

ドラマの初放映以来、38年も愛され続けている『あぶない刑事』。2024年5月には、新作映画が8年ぶりに公開される。アラフィー世代の青春を彩った、「大人の男性」の代表・タカ&ユージは、今も変わらず、いいえ、あのころよりもさらに輝いていた!

 

8年ぶりのカムバック!映画の見どころ

舘ひろし演じるダンディー鷹山と柴田恭兵演じるセクシー大下。新作でも絶妙なバディぶりを見せるふたりにまずは映画の見どころをうかがった。

いつもの『あぶ刑事』より、ちょっとだけいい話です(笑)

あぶない刑事

――前作『さらば あぶない刑事』から8年ぶりの新作になりますが、まずはどんな気持ちで臨んだのか教えてください。

 僕はとにかく恭サマともう一回『あぶない刑事』ができるのがうれしかったですね。舘ひろしと柴田恭兵って、俳優としてはすごくかけ離れた遠い存在なんです。そんなふたりがバディを組んだとき、ケミストリーが起きて、おもしろくなる。それが今回も楽しみで。実際、現場で会ったら、すぐに当時のコンビネーションが戻ってブランクを感じませんでした。

柴田 僕は、舘さんが「全員集合!」といったら、何はさておき、馳せ参じようと(笑)。特に今回は、娘が出てくると聞いて、タカとユージのプライベートの顔が見えるのはおもしろいなと思ったんです。現場は、原監督をはじめ、『あぶない刑事』を撮ったことのない若いスタッフばかりだったんですけれど、初日に舘さんがハーレーに乗って登場したとたん、「うわ~っ、ダンディー鷹山だ!」って。それでもう『あぶない刑事』の世界観がみんなの中にできあがりました。

――今回もタカとユージが大暴れしていましたが、印象に残っているシーンは?

 僕はやっぱりバイクのアクションシーンですね。車がドーンと爆発して、その煙の中からハーレーに乗って出てくるんですけれど、あそこは原監督にこういうふうに撮ってほしいとリクエストして。

柴田 あの場面は今までの中でも最高傑作ですね。一歩間違えたら大けがする危険なアクションなんです。「舘さんのハーレーって補助輪がついてるんでしょ?」とかいう人がいますけれど、昭和の暴走族をなめてもらっちゃ困ります(笑)。

 暴走族じゃなくてバイクチームね。

“タカが物語の土台を担っていて、そのうえでキラキラ輝くのがユージ”

舘ひろしさん

俳優としては遠いところにいる舘ひろしと柴田恭兵。

そんなふたりがバディを組んだとき特別なケミストリーが起きる――舘ひろしasタカ

――「オイル(老いる)ショック!」(笑)というセリフや、息を切らしながら走るシーンもありましたけれど、映画のために体力づくりなどの準備はされたんですか。

 何の準備もしなかったなぁ。

柴田 女性を後ろから抱きしめる準備は、ずっとしてたんじゃないですか?

 あれはたくさん準備したんで、お手のものです(笑)。

――おふたりはそのまんま、タカとユージみたいですね(笑)。では、改めて本作の見どころをお願いします!!

柴田 年相応のタカとユージを見てもらいたいですね。ちょっと弱くなったり、走るのも遅くなったりしてるけれど、年齢なりの全部を出しきっている。それはそれでかっこいいんじゃないかなって。

 そうだね。それと「タカのためだったら俺は命をかけられる」ってユージがいうんです。恭サマが書いたセリフだけど、お互いに思いを言葉にするのは初めてで。いつもはただバカバカしいけど(笑)、今回ちょっといい話になっているよね。


柴田 ちょっとだけね(笑)。とにかくタカとユージってアニメのキャラクターみたいなもの。だから時代を超えても変わらないんですね。

“タカとユージはアニメキャラみたいなもの。だから時代を超えてゆく”

柴田恭兵

ケンカが弱くなって、走るのも遅くなって。でも年齢なりの全部を出しきっている。そんなタカとユージはかっこいい――柴田恭兵asユージ

タカ&ユージがズバリ回答。大人のための悩み相談室

いつまでも若々しく、アクティブなタカ&ユージ。そんなふたりが読者の赤裸々なお悩みに答えてくれた。きれいごと抜きのキレッキレの回答に思わず爆笑!?

Q1.10代のころ、『あぶ刑事』の映画の舞台あいさつに行き、かっこよすぎる生のタカ&ユージに心からときめきました! そんな私ももうすぐ還暦。なのに、心はあのころのままで、おふたりのような素敵な男性に会うたびに、相手の年齢関係なくときめいてしまいます。まわりの友人には「年がいもなく!」とたしなめられますが、抑えきれません! こんな私、変ですか?(58歳・アルバイト)

 

タカ:ときめきが止まらない? すばらしいことじゃない(笑)。「年がいもなく」とかいう人たちとはサヨナラしなさい。そして、その相手と深い関係になるところまで、どんどん攻めちゃってください。

 

ユージ:右に同じ。まあ、相手にも好みがあるので、攻めてもうまくいかない場合があるかもしれないけれど大丈夫。タカがダメだったらユージがいるぜ!!(笑)。

【舘ひろし×柴田恭兵インタビュー[中編]】タカ&ユージがズバリ回答!大人のための悩み相談室

Q2.50歳を前にして、これまで以上にスキンケアもメイクもがんばっているのですが追いつかず、明らかに「枯れていっている」感じです。仕事も家事もやる気が出ないし、このまま「枯れ道」まっしぐらになりそうで不安です。いくつになってもいきいきしているタカとユージに秘訣を教えてもらいたいです。またおふたりにとって、年を重ねても魅力的な女性ってどんな人ですか?(49歳・専業主婦)

 

タカ:今はまだ心配ないといいたいね。もっと枯れる日がくるから(笑)。

 

ユージ:そう。そのうち、タイマーをかけたのに、何のためのタイマーだったかを忘れちゃうらしいからね(笑)。で、素敵だなと思う女性は、男性はやっぱり、女性の手のひらで転がされている感じが好きだから、笑顔と温かさを忘れずにいる女性かな。

 

タカ:優等生的な答えだね。僕はやっぱり女性にはいつまでもセクシーでいてほしいね。見た目、話し方、仕草……。女を捨てずにいる人が僕は好き。

  

Q3.常にお互いのことを思いやるタカ&ユージの関係性が大好きです! 10代のころから、私もそんな「相棒」が欲しいと思っていました。でも50歳になっても、そんな人はいません。会えば楽しく過ごせるような友人はいるけれど、おふたりのようにすべてをさらけ出しても許し合えるような相手はいなくて。年をとればとるほど、親友に勝る宝はないといいますし、私も唯一無二の相棒が欲しい! どうしたらいいですか?(50歳・会社員)

 

ユージ親友はいなくていいと思う。逆にこの年で親友なんかつくって深入りしたら、気疲れして大変だよ(笑)。お買い物に行ったり、食事したりできる友だちがいれば十分じゃない? 親友にこだわらなくても人生楽しく送れます。

 

タカそもそもタカとユージは、親友というか運命共同体。命を預け合っている特別な関係でしょ。50歳過ぎて、そういう相手を見つけるのはむずかしいと思うから、回答はユージと同じく「親友にこだわるな!」で(笑)。

Q4.50歳でゴルフデビューしましたが、まったく上達しません。特にパターがヘタで……。ゴルフの上手なタカさん、ユージさん、パターのコツを教えてください!(51 歳・自営業)

 

タカ:それがわかったら僕も苦労しないけどね。パターは才能なんです。だからがんばっただけではたいして上達しません。運に任せるしかないね(笑)。

 

ユージ:大事なのは下半身ですよ。パターのときは、腰をどしっと構えて、腹筋と肩で打つ。あとは気合かな(笑)。一喜一憂しないで、一打一打、気合を入れて打つべし!

熟女の恋愛相談なら、タカにお任せってことで(笑)。――ユージ

【舘ひろし×柴田恭兵インタビュー[後編]】 タカ&ユージが解決!大人のための悩み相談室Q&A

タカ&ユージで、お悩み相談の連載、できるんじゃない?――タカ

Q5.中学生のころはユージの大ファンで、本気でユージと結婚する気でいましたが、夢はかなわず、結局、好きだ好きだといってくれた優しい今の夫(今年60歳)と結婚して幸せにやってきました。でも最近、夫がすっかりおじいちゃん化し、さらに以前よりもべたべたしてくるので、うっとうしくてつい冷たく当たってしまいます。夫に優しくするにはどんな発想の転換をすればいいですか?(53歳・会社員)

 

タカ:魅力を感じさせない旦那が悪い! でもなかなか自分では変われないから、あなたが素敵なスーツや靴をあげて、魅力的にしてあげたらどうだろう?

 

ユージ:そうそう。あと、この人は「うちの旦那、老けたなぁ」って思っているんでしょ? でも旦那もきっと「うちの女房、老けたなぁ」って思っているんですよ(笑)。だからお互いさま!

 

Q6.警察のお偉いさんたちからガミガミいわれても、上手にスルーして毎回きっちり事件を解決するタカとユージがうらやましいです。私は昨年転職したのですが、毎度、無理難題を押しつけてくる上司に参っています。でも怖くて対決する勇気もありません。仕事は続けたいけれど、くじけそうで……。何か解決策はありますか?(51歳・金融)

 

ユージ:まずは同僚と飲みにいって話してみる。そうしたら同僚が「いや、あの上司にはいいところもあるよ」って教えてくれるかもしれないし、逆に「私も嫌いだったの!」って意気投合するかもしれない。仲間を探せば、つらいときにひとりじゃないって思えるから、がんばろうって思えるんじゃないかな。

 

タカ:ユージは優しいね。僕だったらね、嫌いな上司の藁人形を作って釘打つね(笑)。これで少しはストレス発散できるんじゃない? え、不適切?(笑)。

あぶない刑事

横浜で「T&Y探偵事務所」を立ち上げたタカとユージは、彩夏という女性から母親探しを依頼される。母親の夏子はタカとユージとは旧知の間柄。ふたりは彩夏が自分の娘ではないかと思いつつ、夏子を探すうちに事件に巻き込まれていく。

『帰ってきた あぶない刑事』
Ⓒ2024「帰ってきた あぶない刑事」製作委員会

『帰ってきた あぶない刑事』

監督:原 廣利

劇場公開日:’24年5月24日

’86年のテレビ放送以来、映画7作品が製作されてきた人気シリーズの待望の新作。舘ひろし演じるタカこと鷹山敏樹と、柴田恭兵演じるユージこと大下勇次がスクリーンで大暴れする。浅野温子、仲村トオルらシリーズおなじみのメンバーに加え、ヒロインとして土屋太鳳が出演。

舘ひろし

舘ひろし

たち ひろし●’50年、愛知県生まれ。’75年、ロックバンド「クールス」のボーカルとして歌手デビュー。’76年、俳優デビュー。代表作にドラマ『西部警察』シリーズ、『あぶない刑事』シリーズ、『パパとムスメの7日間』など。
柴田恭兵

柴田恭兵

しばた きょうへい●’51年、静岡県生まれ。’75年、舞台『十月は黄昏の国』で俳優デビュー。’86年、ドラマ『あぶない刑事』でブレイク。映画『半落ち』、ドラマ『ハゲタカ』、NHK大河ドラマ『軍師官兵衛』など代表作多数。
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