【マダムの“ぐっとくるクルマ”試乗 vol.13】
カーライフ・ジャーナリストのまるも亜希子さんによる試乗体験ルポ。今回はドイツ発、ベストセラーSUVの新型モデル。さらに進化した、その乗り心地は?
ボディサイズは小さめでも、質感や乗り心地は納得のいくSUVが欲しいと思うエクラ世代は多いのではないでしょうか。そうした人たちに愛され、世界で200万台以上も販売されている人気モデル、アウディQ3が新型になりました。
アウディといえば、ターボチャージャーやクワトロ(四輪駆動)といった革新技術を生み出し、いつもプログレッシブなクルマを送り出してきたドイツの自動車メーカーです。この新型Q3には、いったいどんな新技術があるのかなとワクワクしながら試乗してきました。
デザインは、より端正になった顔立ちと筋肉質なボディラインがエモーショナル。すでにここにも新技術がたくさん盛り込まれていて、薄型でも強い光量を放つことができるヘッドライトは、デジタルライトシグネチャーを4つの点灯パターンから選ぶことができます。
リアスタイルのテールライトも、ボディ左右を細く一直線に結ぶライトストリップや、浮かび上がるように光るアウディのエンブレム、縦に分割した緻密なデザインのストップランプなど、とても先進的。後ろ姿までクールなのです。
そしてドアを開けると、インテリアにも驚きがいっぱい。目の前には、アウディが「デジタルステージ」と呼んでいる大型ディスプレイが置かれています。
これは11.9インチと12.8インチの2つのスクリーンを並べたもので、手前が少し張り出しているのはタッチ操作をする際に手を置いて安定させることができるように。グラフィックがとてもきれいで、操作ロジックも見直されていて使いやすくなっています。
シートはたっぷりとしたサイズで、包み込んでくれるようなサイドクッションがいい感じです。センターコンソールには小物トレイやドリンクホルダーがあり、アームレストにもなるコンソールボックスもあって、収納スペースは充実している印象。
ハザードランプなど、緊急時などに使うものや頻繁に使うものは物理スイッチが残っているので、デジタルに弱い方でも慌てることはなさそうです。
さらに驚いたのは、アウディとして初採用されたという「ステアリングコラムレバー」。これは、シフトレバー、ライト、ワイパー、インジケーターの操作を薄型のレバーに一体化したもので、ハンドルに手を添えると指ではじきやすい場所に配置されています。
見た目のゴチャゴチャ感がなくなり、操作も初めは戸惑うこともあるかもしれませんが、すぐに慣れて使いやすく感じました。いろんなレバーやスイッチがたくさんあるよりも、これ一本で多機能という方がわかりやすいかもしれないですね。
ほかにも、ドアパネル片側に300個のレーザーマップを施したマルチカラーアンビエントライティングもすごい! 光が繊細に広がる立体的な表現で、アニメーション機能が乗り込んだ瞬間からドライバーを出迎えるような演出をしてくれるそう。カラーは30色から選択可能で、夜のドライブが楽しみになりますね。
新型アウディQ3はベーシックなSUVデザインと、クーペタイプのSUVデザインとなる「スポーツバック」の2タイプがあり、それぞれに1.5Lガソリンターボエンジンのマイルドハイブリッドと、2.0Lガソリンターボエンジンが設定されていて、2.0Lの方は四輪駆動のクワトロとなっています。
今回の試乗車は、いちばんベーシックな「Q3 TFSI 110kW advanced」というグレードで、価格は550万円。出だしからとても軽快で、キビキビとした身のこなしが気持ちのいい走りです。
マイルドハイブリッドなので、発進や再加速などの負荷が大きいところはモーターがアシストしてくれて、信号待ちなどではエンジンが停止するアイドリングストップ機能があるので、燃費にも効果が期待できます。
エンジンの再始動とのタイミングなのか、そっと発進しようとしてもビュンと出てしまうことがあるのは気になるところでしたが、速度があがるにつれて安定感の高さや乗り心地のよさと、軽快さや上質で伸びやかな加速のよさがとてもいいバランス。もっと遠くまで走ってみたいと名残惜しさを感じたほどでした。
もし、あまり運転が得意じゃないという人でも大丈夫です。新型Q3には、さまざまな「苦手」を克服できる安全運転支援技術も満載。例えば、パーキングアシスタンスのメモリー機能。駐車場までのルートを一度記憶させると、最大50mの範囲で自動的に駐車操作を再現してくれます。入れにくい駐車場もこれがあれば安心ですね。
また、リバーシングアシストも頼もしい機能で、直前まで走行してきた道を最大50mまで自動でバックしてくれるというもの。狭い道に入っていったら行き止まりだった、駐車場の奥へ進んだら満車だった、というような場合にも焦らず元の場所に戻れるのです。
さらに、アウディは「ライティングはコミュニケーションツール」だと考えていて、安全機能にも一役買っています。街灯のない真っ暗な道で、片側25600個のLEDがさまざまなガイダンスを路面に照射し、車線変更や凍結路面などのドライバーへの注意喚起を行うそう。今回は昼間の試乗だったので試せませんでしたが、とっても頼もしいですよね。
最後に、ラゲッジルームは通常でも488Lという大容量。後席を前後にスライドさせることができ、前にスライドすると最大575Lまで広がります。
後席は4:2:4分割で倒すことができ、すべて倒すと1386L の大きなスペースに。アウトドアレジャーが趣味の人でも使いやすいと思います。
クワトロモデルを選べば、多少の悪路や雪道などもより頼もしい新型Q3。ベストセラーモデルのさらなる熟成で、満足度の高い1台となっています。
●アウディQ3
全長×全幅(ミラー閉)×全高:4,530×1,860×1,610㎜
パワートレイン:1.5ℓ 直列4気筒DOHC ガソリンターボ
乗車定員:5名
価格:¥5,500,000~
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