大人の健康のカギは腸が握っている、と言われる昨今。腸活に欠かせないポストバイオティクスの中でも、更年期世代に関係が深いのが「エクオール」。この成分について、産婦人科医の吉形玲美先生にうかがった。
お話をうかがったかた
医学博士。日本産科婦人科学会産婦人科専門医。多くの施設で婦人科等の診療を行う傍ら、女性医療・更年期医療の臨床研究にも携わる。’23年に「日本更年期と加齢のヘルスケア学会」副理事長に就任。現在グランドハイメディック倶楽部在籍。著書は『40代から始めよう!閉経マネジメント』(講談社)など。
腸内環境次第でエクオール産生能は高まる可能性も
「エクオールは、大豆イソフラボンを材料に腸内細菌が作り出すポストバイオティクス様物質。女性ホルモンのエストロゲンと似た働きがあり、更年期症状の緩和が期待できます」と、吉形先生。ただし、大豆や大豆食品をとれば誰でも腸内で作り出せるわけではないという。
「エクオールを作る力(産生能)は、腸内でエクオール産生菌が働いているかによるため、個人差があります。産生能は『ソイチェック』という方法(尿検査)で調べられますが、人によっては結果が変動することも。私が2000人以上を対象に行った調査では、全体の3〜4割で、検査の都
度、産生能が変動しました。つまり、腸内細菌の状態は食事など生活習慣によって常に変化しているのです」
では、どんな食習慣が理想的?
「大豆食品の摂取はもちろんですが、私の研究では、バラエティ豊かな野菜や発酵食品をとっている人ほどエクオール産生能が高まる傾向が見られました。このような食習慣は腸内細菌の多様性を促します。エクオール産生能が高まるだけでなく、体調や肌の状態が整うので、メンタルの調子もよくなり、更年期症状全般へのよい影響が期待できます。もちろんエクオールをサプリメントで補うのも手軽な方法です」
さらに腸は、腟とも深い関係が。
「腟にも腸と同様に多くの細菌が存在し、互いに影響し合っており、腸内環境が良好だと腟内環境も良好になります。閉経後は腟内の有用菌であるラクトバチルス菌が減少しやすく、感染症のリスクが高まります。これを防ぐには、インナージェルなどで腟に直接ラクトバチルス菌を補う方法もありますが、同時に腸内環境を整えることも欠かせません」
更年期のゆらぐ体を支えるカギもやはり腸内環境。新・腸活を習慣に。
腸活で、肌も膣もメンタルも上向きに
更年期に見直したい、NG食習慣
☑アルコールのとりすぎ
「アルコールの摂取量が多い人は、エクオール産生能が低い傾向があります。お酒の飲みすぎは控えて、飲むなら一日1〜2杯にするなど適量を守りましょう」
☑糖質制限ダイエット
「糖質制限をしているとレジスタントスターチが不足し、エクオール産生能も下がる可能性が。極端に制限せず、おにぎりなど常温のごはんを意識してとりましょう」
☑プロテインドリンクでのタンパク質摂取
「タンパク質を過剰にとると腸内で腐敗物質が増え、腸内環境を悪化させます。特にプロテインドリンクをとっている人は要注意。タンパク質は多くの食品から摂取を」
☑赤身肉・加工肉のとりすぎ
「タンパク質食材でも特に赤身肉や加工肉(ハムやソーセージなど)は腸内で腐敗物質を増やし、炎症や発がんのリスクも高めます。タンパク質は魚や大豆食品を中心に」
☑ラーメンをよく食べる
「私の研究ではラーメンをよく食べる人ほどエクオール産生能が低い傾向が見られました。外食中心の食生活も同様です。ラーメンや外食の頻度はなるべく控えめに」
女性にうれしいポストバイオティクス「エクオール」はサプリでもとれる!
大塚製薬 エクエル
ゆらぎ世代の女性の健康と美をサポートするエクオールの摂取目安量は一日10mg。「エクエル」は一日の目安4粒で10mgのエクオールを補うことができる。
エクエル(ボトル)112粒(28日分目安)¥4,320/大塚製薬
アドバンスト・メディカル・ケア エクオールN+ラクトビオン酸
一日の摂取目安量3カプセルに、エクオール10mgのほか、エクオールの産生を促進するラクトビオン酸150mgも配合。
エクオールN+ラクトビオン酸 90粒(30日分目安)¥6,480/アドバンスト・メディカル・ケア
取材・原文/和田美穂 イラスト/わじまやさほ ※エクラ2026年5月号掲載