今年も続々と新作が配信される韓国ドラマ。「何を見ればいい?」というあなたのために、2026年上半期に日本で配信された韓国ドラマのなかから、本当に面白かった作品をランキングでご紹介。メディアで活躍中の韓国ドラマウォッチャーのプロ7人のお墨つき!(おすすめ度を点数化して順位を決定)
第1位「誰だって無価値な自分と闘っている」
主演のク・ギョファン Netflixシリーズ「誰だって無価値な自分と闘っている」独占配信中
映画を愛する登場人物たちに心を寄せずにはいられなかった ── 今祥枝さん
最初の数話は劣等感ダダ漏れのマシンガントークを繰り返し、周囲の人々を遠ざけまくる主人公ファン・ドンマンにどん引き。それでも映画業界で30年近く生きてきた私には捨てきれない何かがあって、気がついたら「ダメな自分」と一生懸命向き合っているからこそのドンマンの愚直さにわが身を重ねて落涙。何を成し遂げたのか、あるいは何も成し遂げていないのか……? 自分の仕事人生を振り返りながら、映画を愛する登場人物の多くに心を寄せずにはいられなかった。そして終わってみれば脚本家パク・ヘヨンの独壇場。ノートを埋め尽くす忘れがたいセリフの数々を読み返すたびに、救われた気持ちに。
名脚本家パク・ヘヨンの作品、やっぱり格別におもしろい ── 桂まりさん
久しぶりに泣きながら爆笑しながら、拍手しながら毎週楽しみに観たドラマです。やっぱり「マイ・ディア・ミスター~私のおじさん~」「私の解放日誌」の脚本家パク・へヨン作品、格別におもしろい。そして奇跡のようにハマり役の俳優たち! 鼻血&超能力という「ストレンジャー・シングス」を軽やかにパロっていたり、センス良すぎ。多忙を極める俳優ク・ギョファンも、普段は台本を読んで泣いたりしないのに泣けたそうで、誰もの幸せを祈らずにはいられなくなる温かな作品。大好きです。
主人公に扮したク・ギョファンが物語を全身で牽引 ── 佐藤結さん
脚本家パク・ヘヨンが(たぶん)満を持して書き上げた映画業界の内幕もの。かつて固い絆で結ばれていたはずの仲間たちの関係が、それぞれに作り手となる(あるいはなれない)ことで揺らいでいく。彼にしか演じられない主人公に扮したク・ギョファンが、リアルとファンタジーが混在する物語を全身で牽引。公的な助成を受けなければ作れないインディペンデント映画の現状や、配信コンテンツへの移行といった裏話も勉強になりました。
主演のク・ギョファンとコ・ユンジョン Netflixシリーズ「誰だって無価値な自分と闘っている」独占配信中
監督の妻役が啖呵を切るシーンはカッコよくて泣けた ── 山崎敦子さん
怒涛のように押し寄せる大量のセリフの力強さに圧倒されながら、無価値という概念に翻弄されてしまう登場人物たちすべてにどっぷりと共感。特に印象的だったのは、最新作が大コケした監督(オ・ジョンセ)の妻で映画会社社長のコ・ヘジン(カン・マルグム)。お金儲け主義の映画会社社長(チェ・ウォニョン)や夫をこき下ろす主人公のドンマン(ク・ギョファン)に切る啖呵はマジでカッコよくて泣けました。余談ですが、オ・ジョンセ演じる監督のデビュー作やコケた作品、ドンマンのデビュー作など、ドラマ中に登場する映画作品のタイトルがすべてベタで絶妙にダサいのもセンス良くて好き。
いつまでも彼らを見ていたい、と思わずにいられない ── 小田香さん
ストーリーを書くことに悩む登場人物とは違い、脚本家自身はストーリーに拘泥せず、表現することを選んだ人々がジタバタしながら生きる姿をひたすら活写していく、愛に満ちた眼差しに涙。不安を抱えて喋り続けるドンマンは時に鬱陶しいが愛おしい。ク・ギョファン、コ・ユンジョンはじめ、俳優たちの自在な演技が素晴らしい。特にカン・マルグムのかっこよさには惚れ惚れ。いつまでも彼らを見ていたい、仲間になりたいと願わずにはいられなくなる。
■Netflixシリーズ「誰だって無価値な自分と闘っている」独占配信中
第2位「伝説のキッチン・ソルジャー」
主演のパク・ジフン © STUDIO DRAGON CORPORATION & TVING Co., Ltd. All Rights Reserved
料理を食べた人間に巻き起こる「心象風景」 の映像化が最高! ── 渥美志保さん
知られざる「軍隊メシ」をテーマに、精神的引きこもりで自信がない主人公が、料理を媒介に現実や人々とつながっていくという成長物語 ── と書くと何やら普通のドラマっぽく聞こえるが(そういう部分もきちんと作られてはいるが)、最大の見せ場は、主人公の料理を食べた人間の心の中に巻き起こる「心象風景」の映像化で、「こんなアホらしいことに予算と心血を注ぎやがって!」という感じが最高。人間は一緒に美味しいものを食べるだけで仲良くなれるし元気になれる、それをそのまんまドラマにした感じ。憂いのあるイケメン、パク・ジフンが、そのままの雰囲気で急に変なコスプレするのも可笑しいし、イ・サンイ&ユン・ギョンホのおじさんコンビの活躍も必見。
笑って元気になれる作品に勝るものはなし! ── 今祥枝さん
評論家という職業柄、ついついエンターテインメントも難しく考えがち。でも、結局のところ無心になって、笑って元気になれる作品に勝るものはなし! ウェブトゥーン原作らしく荒唐無稽な設定だけど、どんどん料理の腕を上げて軍の中で信頼を勝ち得ていくソンジェの成長物語への共感は普遍的。「美味しんぼ」から「孤独のグルメ」まで、料理が題材の歴代人気作の醍醐味に加えて、本作ならではの大仰な“味”の表現にも拍手喝采。何より、主演のパク・ジフンのおっとり&めんこいたたずまいに萌え‼︎ 「シンプル・イズ・ベスト」を再認識させられました。
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チームが作られていくのをわくわくしながら見守りました ── 佐藤結さん
バラエティ番組でも人気の「料理」を、「ゲーム」、「軍隊」と掛け合わせるという力技。登場から自信なさげなパク・ジフン演じる主人公の成長を軸に、個性あふれる同僚たちとのチームが徐々に作られていくのをわくわくしながら見守りました。「料理のおいしさ」を表現するファンタジー場面の振り切れた演出と、上官たちを演じるベテラン俳優たちの顔ぶれも見もの。
登場人物が実際の歌番組に出演するおまけも ── 桂まりさん
映画『王と生きる男』(原題・日本公開予定)が、今年4月に韓国で歴代2位という観客動員1600万人超えのメガヒット、時の人となったパク・ジフン。「弱いヒーロー」などでも注目され、子役出身、アイドルグループWanna Oneを経て演技派俳優として活躍中です。今作は、彼の最新主演作となるファンタジー・ミリタリー・コメディ。料理初心者の炊事兵が、不思議な力と仲間たちに助けられ成長する姿を描くヒューマンドラマでもあります。妄想の中に登場する兵士たちのボーイズグループ“味覚ボーイズ”と中隊長役のイ・サンイが、実際の歌番組に出演、観客がペンライトの替わりにしゃもじを振って応援するおまけも。料理ものに弱いのでハマりました。
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あまりの斬新さとバカバカしさに、笑いの天井が突き抜ける!── 中川薫さん
パク・ジフンの演技の成熟度だとか、繊細な演技も素晴らしいのですが、それはさほど重要ではありません。おいしい・マズい、の描写が前代未聞。味覚のミリタリー化といいますか、過酷な訓練(あるいは実践)の中で「九死に一生を得た時のような、天にも昇るおいしさ」「死に至るほどのまずさ」という感じで表現されていまして、その斬新さとあまりのバカバカしさに、笑いの天井が突き抜けるんです! 演技に定評のある俳優たちが本気でふざけることによって、笑いの爆風度合いを高めている本作は必見! コメディ要素ばかりでなく、家族ドラマ、成長ドラマ、ブラザーフッド物語としても素晴らしい作品です!
■ディズニープラス スターで見放題全話独占配信中
第3位「Missホンは潜入調査中」
主演のパク・シネ Netflixシリーズ「Missホンは潜入調査中」独占配信中
主人公の変人ぶりと正義漢ぶりが痛快! ── 渥美志保さん
上半期における「なんでみんな見てないの!」な作品NO.1。「汝矣島の魔女」と呼ばれる一匹狼のエリート証券監督官を主人公に、その潜入捜査の顚末をコミカルにサスペンスフルに描くのだが、パク・シネ演じる主人公グムボのクールなキレもの変人ぶりと正義漢(って男って意味だが)ぶりが痛快すぎ。潜入した大手証券会社にはびこる不正と告発者の不審死、姿を隠してしまった謎の情報源の正体、さらに後継者争いを巡る陰謀などサスペンスも充実だが、舞台は1997年なので、「ルッキズム」「エイジズム」「お茶くみ問題」などさり気なく散りばめられていて、日本の'80~'90年代の「(いま考えると腹立たしい)OLあるある」が満載。韓国の歴史をそれなりに知る人なら、ドラマのラストには「IMF危機」が来ると想像がつくが、そこにむけて彼女が仕掛ける罠などもハラハラドキドキ。エクラ世代には、日本のバブル期にも似た雰囲気が懐かしいかも。
あまり期待せずに見出したけれど、おもしろかった!── 佐藤結さん
「パク・シネ主演の潜入捜査もの?」と、あまり期待せずに見出したのですが、おもしろかった! エリートながら性格にかなり問題ありの主人公が、年齢と経歴を偽って住むことになった女性専用寮で出会った女性たちと育む連帯に涙。脇から支える男性陣のキャラクターにも、作り手の愛情が感じられました。ターゲットの証券会社会長の娘であることを隠して新入社員となるノラ役のチェ・ジスは、今後の活躍に期待大。
■Netflixシリーズ「Missホンは潜入調査中」独占配信中
第4位「ユミの細胞たち」シーズン3
主演のキム・ゴウン © 2026 TVING Co., Ltd & Studio Dragon All Rights Reserved
「恋愛は人生の一部でしかない」ということを気づかせてくれる ── 渥美志保さん
いわゆる「恋愛もの」を見ると、「恋愛の場面」を描きたいがために、ドラマとして大事なディテールが歪められていると感じることが多く、だからこそ「恋愛もの」にはなかなか乗れない私だが、「ユミの細胞たち」はシリーズを通じてそういう感覚を覚えなかった作品のひとつ。「マウル」での細胞たちのわちゃわちゃはそれだけでももちろん楽しいが、「女性の生き方においては恋愛が中心になる局面もあるが、結局のところそれは人生の一部でしかない」ということを、ユミの成長とともに気づかせてくれるのがいい。今回の作品においては、世代が違う全く異なる価値観の相手によって、ユミ自身がこれまでの恋愛経験にいかに縛られていたかに気づき、そのパターンから脱してゆく流れが凄く良かった。仲良しの友達の恋愛遍歴から結婚までを見届けた、って感じでしょうか。とはいえ、これまで振った相手だってみんな「なんてもったいないことを」と思いましたけども。
主演のキム・ゴウン(左)とキム・ジェウォン(右) © 2026 TVING Co., Ltd & Studio Dragon All Rights Reserved
歴代彼氏に引けをとらないキム・ジェウォンの演技に惚れ惚れ ── 山崎敦子さん
シーズン1のアン・ボヒョン、シーズン2のジニョン。それぞれのシーズン終了には一人ソジュ(焼酎)をあおらずにはいられないほど後を引いた2人の歴代彼氏。そんな彼らに勝る彼氏など現れないのでは!!! という不安を、みごと覆してくれたシーズン3のキム・ジェウォン。Z世代のわが道をいく的な飄々感からの優しさとか、プライドも自分ルールもかなぐり捨ててユミ(キム・ゴウン)に一直線という無邪気さとか、「絶対“素”だよね〜」と思わせる軽々とした自然体な演技とか。当然、前の2人を上書きしちゃえるほど惚れさせていただきました。アニメの細胞たちとキム・ゴウンの表情演技のリンクも相変わらずの絶品。それにしても、あの可愛いすぎる細胞たちともう会えなくなるのかと思うと、ハッピーエンドなのに今回もソジュをあおらずにはいられなかったよ〜。シーズン4、強く乞う。
■ディズニープラス スターで見放題全話独占配信中
第5位「鉄槌教師」
主演のキム・ムヨル Netflixシリーズ「鉄槌教師」独占配信中
ブラボーと心の中で叫ばずにはいられない痛快さ ── 山崎敦子さん
いじめ、暴力、パワハラ、モンスターペアレント、そして麻薬……。さまざまな問題を抱える教育現場ですが、コンプライアンス的になかなか大鉈を振るうことができないのも現実。そんな現状に文字通り鉄槌を下していく架空の政府機関・教権保護局のメンバーたちの活躍を描いていくヒューマンドラマ(程よいコメディ仕立て)。主人公の監督官ファジン(キム・ムヨル)が悪徳生徒や悪徳教師を大きな手のひらでパシンッ、パシンッと平手打ちするシーンは、大手を振って賛同してはいけない今の世ですが、それでもやっぱりブラボーと心の中で叫ばずにはいられない痛快さ。1話完結のそれぞれの問題に対するファジンたちのひねりの効いた、“目には目を”的ユニークな対処法も必見です。それにしても、キム・ムヨル。こんなにカッコよかったか? 新たな推しリスト入り確定です。
Netflixシリーズ「鉄槌教師」独占配信中
期待を上回る良作。全10話というのも小気味良し ── 桂まりさん
「未成年裁判」の監督作品。俳優は「未成年裁判」映画『犯罪都市』などのキム・ムヨル、「アンダーカバーハイスクール」のチン・ギジュ、映画『ニューノーマル』などでも活躍の長年推しているBlock BのP.Oことピョ・ジフン、そして、「ミセン」「財閥家の末息子」のイ・ソンミン! 暴力ものは得意ではないけれど好きな要素が圧倒的に勝り開封、期待を上回る良作でした。学校を舞台に先生、生徒、親のハラスメントに教権保護局のメンバーが容赦なく鉄槌下しまくりでサイダーのように痛快。再度いじめ問題について考えさせられ、全10話というのも小気味良し。
■Netflixシリーズ「鉄槌教師」独占配信中
第6位「サラ・キムという女」/「素晴らしき新世界」
「サラ・キムという女」
主演のシン・ヘソン Netflixシリーズ「サラ・キムという女」独占配信中
迷宮のような問いにどっぷりとハマってしまった ── 今祥枝さん
「このバッグが似合う女になりたい」という、誰もが一度は抱いたことがあるであろう単純な憧れから始まったサラ・キムの数奇な人生。シニカルな視点で描かれる、“ハイブランド”に過剰に熱狂する人々を冷笑的に眺めつつ、どこかで否定しきれない自分に冷や水を浴びさせられたような感覚に陥った。本物か偽物か、その境界線はどこにあるのか? 本物と区別できなければ偽物とはいえないのか? 8話でサクッと楽しめるサスペンスかと思いきや、迷宮のような問いにどっぷりとハマってしまい、まだまだ抜け出せそうにありません。
主演のシン・ヘソン Netflixシリーズ「サラ・キムという女」独占配信中
■Netflixシリーズ「サラ・キムという女」独占配信中
「素晴らしき新世界」
主演のホ・ナムジュン(左)とイム・ジヨン(右) Netflixシリーズ「素晴らしき新世界」独占配信中
朝鮮時代の悪女が現代ソウルを生き抜く姿がおもしろい!── 中川薫さん
ホ・ナムジュンに沼ること必至の「悪女×悪男」の神経戦ラブコメです。朝鮮時代に毒殺された悪女カン・ダンシム(イム・ジヨン)の魂が現代の無名女優シン・ソリの体に乗り移り、冷徹な御曹司(ホ・ナムジュン)と互いの利益のために手を組む話なんですが、毒舌(当然、時代劇口調)で計算高い悪女が、スマホ、SNSに瞬時に適応し、現代ソウルをたくましく生き抜く姿がおもしろい! そして、御曹司・セゲ(ホ・ナムジュン)の冷たい顔が、悪女の一挙一動によって、一瞬崩れるその瞬間がセクシーでかわいくて目が離せないんです……。途中から、「いらだつのに目が離せない」「ムカつくのに突き放せない」「罵倒されているのになぜかうれしい」「心配」「なぜあいつと……」といったセゲの心の声が聞こえてくるようになってしまって、観終わるころにはホ・ナムジュン沼人になっていました(笑)。飼い主を愛してやまない大型犬がお好きなかたにお勧めの作品です。
主演のホ・ナムジュン(右)とイム・ジヨン(左) Netflixシリーズ「素晴らしき新世界」独占配信中
■Netflixシリーズ「素晴らしき新世界」独占配信中
第8位「ラブ ミー」/「シン・イラン法律事務所 〜真実は、あの世からやってくる⁉~」
「ラブ ミー」
長女役のソ・ヒョンジン © SLL Joongang Co.,Ltd all rights reserved.
家族が再生していく様子がリアルに綴られて胸を打つ ── 小田香さん
不幸な事故によって絆が失われてしまった家族が、母親の死後それぞれ新たな出会いを通して変化し、再生していく様子がリアルに綴られて胸を打つ。監督の温かな視点、孤独に生きていた長女役のソ・ヒョンジンが見せた繊細な表現、彼女に恋する作曲家を演じたチャン・リュルのソフトな魅力に引き込まれる。ドラマ初出演とは思えないダヒョン(TWICE)の演技も見もの。切ない部分も含めて人生を感じさせるストーリー、彼らの生き方にしみじみ。
作曲家役のチャン・リュル © SLL Joongang Co.,Ltd all rights reserved.
■U-NEXTにて独占配信中
「シン・イラン法律事務所 〜真実は、あの世からやってくる⁉~」
主演のユ・ヨンソク ©SBS
ユ・ヨンソクの演技力に脱帽。一気見必至!の良作 ── 中川薫さん
幽霊が見えるようになったうえに“憑依”までされてしまう弁護士シン・イラン(ユ・ヨンソク)と、法廷で無敗を誇る冷血なエリート弁護士(イ・ソム)が、“幽霊の依頼人”たちの無念を痛快に晴らしていくリーガル・ファンタジー。ユ・ヨンソクの初本格コメディってだけでも見る価値があるのに、老若男女に憑依され、そのすべてを完璧に演じきったユ・ヨンソクの演技力に脱帽です。特にアイドル志望の女子高生に憑依されて、頬を赤らめながらもキレッキレの踊りをし、“エンディング妖精”までやり切ったシーンでは、彼のハイクオリティなダンスと、何が起きたかわからず、あっけにとられる周囲の様子に笑いがとまりませんでした(笑)。なにがすごいって、本作が「憑依されて、わっはっは!」というただのコメディではないということ。憑依によるドタバタ、ユーモア満載の法廷シーンを織り交ぜながら、再び新しい人生を生きていけるように、そして残された人が前を向いて生きていけるように、この世とあの世の両方を癒やすシン・イラン流の新しいカタチの復讐劇なんです。シン・イランの解決方法は、視聴者の心の澱をもすくいとり、デトックスしてくれますよ。笑いあり、涙あり、一気観必至の良作です。
エリート弁護士役のイ・ソム ©SBS
■U-NEXTにて独占配信中
第10位「君がきらめく季節に」
主演のイ・ソンギョン ©2026. MBC. All Rights reserved.
目新しい設定はなくとも丁寧な描写に好感 ── 小田香さん
心に傷を負って過去を封印した青年と、過去に囚われたままの女性。ともに心の傷を負い、真冬の中で生きる2人が出会って春の暖かさを取り戻す。とりたてて目新しい設定はなくとも、2人が再生する過程が丁寧に描かれている点がいい。イ・ソンギョンの悲しみの表現が見事で、ヒロインに感情移入せずにはいられない。チェ・ジョンヒョプはソフトな笑顔の魅力だけでなく、影の部分も上手く演じて新鮮。彼女の妹たちの恋模様も好感が持てる。
主演のチェ・ジョンヒョプ ©2026. MBC. All Rights reserved.
■ディズニープラス スターにて全話独占配信中
【韓ドラのスペシャリストはこちら(氏名五十音順)】
渥美志保さん
ライター、コラムニスト。韓国映画、韓国ドラマが大好きで、釜山映画祭には20年以上通いつめ中。著書に『大人もハマる韓国ドラマ 推しの50本』(大月書店)。
今 祥枝さん
ライター。韓国エンタメを含め映画・海外ドラマの最先端を取材&執筆すること20数年。第81回よりゴールデングローブ賞の国際投票者を務める。著書に『海外ドラマ10年史』(日経BP)。
小田 香さん
ライター。『韓流ぴあ』に創刊時からブレーンとして携わる。韓国エンタメにハマること20数年。俳優などのインタビューも数知れず。端的で切れ味鋭いドラマ解説も人気。
桂 まりさん
ライター。温泉保養士。韓国をはじめ、世界各地のトラベルや食の記事を『éclat』や『SPUR』などで執筆。『T JAPAN』『UOMO』にて韓流ドラマインタビュー記事も。
佐藤 結さん
ライター。『キネマ旬報』『韓流ぴあ』などでドラマや映画を中心に、韓国エンタメ全般についての記事を執筆。共著に『韓国映画で学ぶ韓国の社会と歴史』(キネマ旬報社)。
中川 薫さん
ライター。Kカルチャー、旅、漫画、音楽、スポーツ観戦をこよなく愛す。韓国ドラマやK-POPに精通し、『éclat』をはじめ、さまざまな媒体に執筆。
山崎敦子さん
ライター。韓流と美容を手がける二刀流。ドラマにK-POPに寝食削って韓流漬けの毎日。Web éclat(eclat.hpplus.jp)やSPUR.JP(spur.hpplus.jp)などで韓流コラムを連載中。