エクラ世代におすすめしたい書籍を厳選! 大人になって心理学を学んだ著者の体験などを綴った『大人になって心理学を学んだら 子育てが楽になり、週末本屋を開いた』、川上弘美さんの新刊『スナックふたり』など4冊を厳選。
『大人になって心理学を学んだら 子育てが楽になり、週末本屋を開いた』
何かを始めるのに遅すぎることはない
石川理恵 大和書房 ¥1,870
子育てに悩んでワークショップに参加したのをきっかけに、心のメカニズムに興味をもった30代。フリーライターとして働きながら通信教育で心理学を学び、6年かけて卒業した40代。訪れる人を支える小さな本屋を週末だけ開いている50代の今……。そんな自身の体験とともに、著者自身が大いに助けられた心理学の知識や手法を具体的に紹介していく。さらに、59歳で学びはじめ心理職に就いた人など11人に取材。「もう年だから」とあきらめている人の背中を押す一冊だ。
『たぶん、恋しい』
「名前のつけられない感情」を鮮やかに描く短編集
一穂ミチ 新潮社 ¥1,870
猫ファーストの恋人、消えた母を探す小学生の甥、更年期を迎える自分の体、口をきかず指笛で返事をしつづける大叔母……。大切な人や自身の揺らぎに、主人公たちはとまどったり寄り添おうとしたり。軽やかな筆致で、心というものの曖昧さ、複雑さをまざまざと伝える6編に脱帽。
『スナックふたり』
「幽霊も通いたくなる店」の心地よさを満喫
川上弘美 中央公論新社 ¥2,420
年齢不詳の熟女コンビが30年間、細々と営んできたスナック。どんな客もあるがままに受け入れてしまうふたりのママが醸し出す空気と、絶品お通しに惹かれて、幽霊たちまで来店するように……。熟練の作家ならではのユルふわ&深みのある物語に、心がどんどんほぐれていく。
『堤未果の『すばらしい新世界』 スマホで赤ちゃんを注文する日』
バイオテクノロジーの進歩は人を幸福にするか
堤 未果 集英社新書 ¥1,034
人工授精で生まれる子の体型・知能・病気リスクを胚の段階で遺伝子検査し、ベストベイビーを選ぶ!? 死んだペットをクローン再生!? 若者の血液を輸血しアンチエイジング!? 大金を積めばすでに可能なバイオ技術の最先端を追う、国際ジャーナリストによる衝撃のリポート。
photography:Ayumu Hayakawa text:Sayaka Hosogai ※エクラ2026年10月号掲載