50代になると気になってくる肩こりや腰痛、姿勢の崩れ。そんな不調を自宅でケアできると話題なのが「床バレエ」。バレエの動きをベースにしたやさしいエクササイズで、肩や首、腰まわりの緊張をほぐしながら、背中のラインを整えて美姿勢へ。肩こり・首こり解消、腰痛改善、背中すっきりの美姿勢づくりに役立つ床バレエのメソッドを厳選してご紹介します。
肩こり・首こりすっきり解消ストレッチ
肩甲骨の動きがよくなると、上半身の悩みが解決する
朝起きるといつも顔がむくんで重く、上半身に厚みがある人は、背骨や肩甲骨の動きが悪くなっている可能性大!
「仕事中、PCでキーボードを打っているときに肩が上がっていませんか? こういう人は巻き肩で常に背中が丸まっているので、肩まわりや背骨、肩甲骨がかたまってガチガチ。また上半身の血行が悪いので顔やデコルテラインがむくみ、背中には厚みが出て、たくましいボディラインに見えてしまいます。
むくみ知らずの華奢なボディラインを目指すなら、背骨と肩甲骨の動きをよくしましょう。ガチガチの肩をふわふわにほぐしながら、凝り固まった背骨と肩甲骨を伸ばすと、上半身の血行がよくなり、たるみがちな背中や二の腕もスッキリしてきます。また、肩甲骨の間にある褐色脂肪細胞、別名“脂肪燃焼細胞”も刺激されるので、全身痩せにも効果的です。」(竹田純さん)
かかとをつかんで、かかとと背中で引っぱり合うように肩甲骨まわりを伸ばしたら、腕をゆっくり大きく回して、肩甲骨や肩関節の動きをスムーズにしましょう。
【背中伸ばし腕回し】
1.床に座り、かかとをつかむ
床にあぐらをかいて座り、お腹に力を入れて背すじを伸ばします。右脚を前に出してかかとをつけ、左手で右のかかとをしっかりつかみましょう。あぐらをかかずに椅子に座って行ってもOKです。
2.かかとを前に押し出す
右のかかとをつかんだまま、右脚を床から持ち上げ、かかとを前に押し出します。
肩甲骨まわりが伸びていない
脚を高く上げることばかりに意識が向いて、姿勢はいいけれど、かかとをつかんでいる左側の肩甲骨が全く伸びていません。
左の肩甲骨がよく伸びている
かかとをつかんでいる左側の肩甲骨が伸びているのが正しい姿勢。右のかかとをしっかり押し出して、背中とかかとで引っ張り合うように意識をすると、肩甲骨がよく伸びます。
3.やさしくかかとを床につく
かかとをドンと床に落とさないように、左手で支えながら、やさしくかかとを床に下しましょう。
4.バレエのアームスで左腕を上げる
軽くひじをゆるめたバレエのアームスで、左腕をゆっくり上に上げます。視線も左の指先へ。このとき、肩が上がらないように注意。肩が緊張すると肩によけいな力が入って、肩甲骨や肩関節の可動域を狭めてしまいます。
5.上げた腕を肩甲骨から外側へ回す
上げた腕を肩甲骨から動かすイメージで、手のひらを外へ返します。目線も指先へ。このときも肩が上がらないように注意しましょう。
6.左腕を大きく回して、指先を床へ
指先が遠くを通るように、左腕をゆっくりと後ろへ回しながら下ろして、指先を軽く床につけます。目線も指先を追うように動かしましょう。1~6を5回くり返したら、反対側も同様に。
【まとめ】
「かかとをつかむのが難しい場合は、お尻の下に丸めたタオルやクッションを敷いて高さを出すとラクにできます。かかとを押し出すときは見えない壁をプッシュするようなイメージで! いつでも肩の力をリラックスさせながら行っていれば、肩の盛り上がりも消えて、フランスマダムにも負けないドレスの似合う素敵な女性になりますよ!」
初出:OurAge 2025/1/29
胸の筋肉が硬いと、首や顔がどんどん太くなる!
お腹ぽっこりは気になるのに、首に太いシワが刻まれた「三段首」は見て見ぬふりをしていませんか? 「三段首」は見た目に美しくないだけではありません。上半身に不調を抱えているサインになっている場合も‼
「猫背、巻き肩、肩こり、首こり…、上半身の不調を抱えている人の多くは胸の筋肉がカチコチです。胸の筋肉が硬いと背中の筋肉もこわ張って、細い首で重い頭を支えられずに、首がどんどん前へ傾きます。そして、真っすぐ前に固定されて動きの悪くなった首にはたっぷりと贅肉がつき、太いシワができた『三段首』になってしまうのです。
バレリーナで三段首の方は見たことがありません。なぜなら、バレエでは首を伸ばした状態でしなやかに腕を動かしながら、胸を開いたり、閉じたりして、常に胸と背中の筋肉を柔らかく使っているからです。今回紹介する床バレエは、脇をつかみながらバレエのアームス(腕の動き)を行うストレッチ。胸の筋肉がほぐれれば、首が正しい位置に戻り、上半身の血流がよくなるので、顔も小さく、華奢なデコルテラインになります。
肩こりや首こりもラクになるので、仕事の合間にもぜひトライしてみてくださいね」(竹田純さん)
【脇つかみ胸開き】
脇をつかんで腕をゆっくり動かすと、カチコチに固まっていた胸の筋肉がみるみるほぐれてきます。腕を動かしている間も下腹に力を入れて、正しい姿勢をキープしたままゆっくりと腕を動かしましょう。
1.反対の手で脇をつかむ
床にあぐらをかいて座り、お腹に力を入れて背すじを伸ばします。右手で左の脇をしっかりつかみましょう。あぐらをかかずに椅子に座って行ってもOKです。
このストレッチは脇をつかむ指の位置がとても大事。親指以外の4本指を脇に押し込むように入れ、鎖骨の下に親指を当てて、4本の指と親指で胸の筋肉を挟むようにしっかり脇をつかみます。
2.左ひじを軽く曲げて、片手でバレエのアームスをつくる
右手で左脇をつかんだまま、左ひじを軽く曲げ、胸の前で半円を描くように左腕だけでバレエのアームスをつくります。視線は左手の指先に。
3.左腕を横に開いて、視線は指先へ
胸を大きく開くように、左腕を横に開きます。視線は左腕の動きに合わせて指先へと移動させましょう。左腕を閉じる、開くを10回繰り返します。
4.左腕を上に上げる
次に右手で脇をつかんだまま、ひじを軽く緩めたアームスをキープして左腕を上に上げましょう。視線は左の指先を追っていきます。
5.左腕を肩の高さまで下ろす
【まとめ】
「あぐらをかいても、椅子に座っても、へそ下から恥骨までの下腹の広い面を引き込むようにお腹の力を入れることを忘れずに! お腹に力が入っていれば、腕を動かしても背中が丸まらずに、美しい姿勢のまま腕を動かすことができます。お腹もへこんでくるので、ぜひ腕とともにお腹への意識も忘れないでくださいね!」
初出:OurAge 2025/1/22
つらい腰痛がラクになるストレッチ
腰痛・肩こりが改善する! 腰伸ばし
腰を背骨からひねるように意識すると、緊張している腰やお尻の筋肉がじんわりとゆるんでくるのを実感できるはず。ここがほぐれると腰痛や坐骨神経痛の症状がラクになります。また、指先を遠くに伸ばすように腕を動かすと、肩周りの筋肉もほぐれて、肩こりの予防にも!
1.あお向けで左膝を立てる
あお向けになり、両膝を立ててそろえます。両腕は体から離すように大きく広げて、手のひらは上に向けましょう。
2.左膝を倒して右足を左膝の横に
左膝を外側に倒したら、右足を左膝の横に置きます。
3. 腰をひねって左手で右膝をおさえる
腰を背骨から左にひねって、右膝を倒して左手で抑えましょう。右腰が伸びたところで15秒キープ。左膝は無理に倒さずに倒せるところまででOK。
4. 上体を左に倒す
右腕を左遠くに伸ばすようにしながら、上体を左に倒します。
5. 右手を左肩、鎖骨、左肩の順に沿わせて動かす
右手を左肩、鎖骨、右肩の順になでるようにしながら胸を開いていきます。
6.右腕を横に伸ばして首も右へ
右腕を右横に伸ばして、目線は右の指先へ。今度は右肩、鎖骨、左肩の順に右腕を体に沿わせながら4の姿勢に戻ります。1~6を5回行ったら、反対側も同様に。
右腕を横に開いたときに肩が床から大きく離れる人は、無理に腕を横に開かないで。右肩に手をのせるところまでで腕の動きを止めましょう。無理に行うと腰を痛めてしまうので注意!
初出:OurAge 2024/7/9
背中すっきり美姿勢をつくるストレッチ
年齢以上に老けて見える原因は、猫背で背中が短いおばあさん姿勢
バレエダンサーとして活躍されてきた竹田さんは、現在42歳。同年代の男性と比べると40歳を超えているのがウソのような若々しさ! アジア人が若く見られるフランスでは、20代と言われたこともあるそう。その若さの秘密は?
「姿勢です。年齢とともにインナーマッスルが弱くなり、猫背や反り腰などの悪い姿勢が当たり前になると、お腹や背中に脂肪がつきやすくなります。
私を含め、バレエをやっている人は、インナーマッスルを使って骨格を縦に長く保つことが自然にできているため、背中が真っすぐ伸びたきれいな姿勢を保てているのです。見た目年齢をいちばん左右するのは姿勢。−10歳ボディを目指すなら正しい姿勢をキープできるように、まずは背骨まわりの筋肉の柔軟性を取り戻しましょう」(竹田純さん)
【老け見え姿勢】
背骨まわりの筋肉の柔軟性がなくなり、肩や肩甲骨などの関節の可動域が狭まると、猫背で骨盤が後傾した姿勢に。お腹が出て、お尻も垂れるので老けて見えます。
【−10歳姿勢】
-10歳姿勢 脚、骨盤、背骨の骨格が長く真っすぐ伸びた美しい姿勢。インナーマッスルを使えているので、お尻も上がり、お腹もぺたんこ。全身に無駄な贅肉がつきづらくなります。
縮んだ背骨をひねって伸ばして姿勢を正す床バレエ
【復習】床バレエって何?
「『床バレエ』はバレエの動きをベースにしたポーズを床で行うストレッチです。床に体をあずけて行うので体に余計な力が入らず、効かせたいところにピンポイントでアプローチができます。運動が苦手でも、体が硬くても、誰でも簡単に効果を実感できますよ」
【背骨ひねり膝パタパタ】
背骨をひねったまま、膝と腕をゆっくり動かすことで、背骨まわりのインナーマッスルを刺激します。縮んだ背骨が芯っすぐ縦に伸びるようになると、シャキッとした美姿勢に。
1.倒した左脚に右足をのせる
あお向けになり、一度両膝を立てたら、左脚だけを外側に倒し、その膝の側面に右足をのせます。右腕は肩の高さで横に伸ばし、左手はのせた右足の外側を軽く押さえましょう。
2.右脚を左側に倒し、首は左へ
立てた右膝を左手で軽く押しながら倒しましょう。同時に顔は右に向けます。ゆっくりと膝を立てたり、開いたりを5回繰り返します。
3.膝の動きに合わせて手を上げ下げする
床に下ろしていた右のひじを軽く曲げ、右腕を天井に向かってゆっくりと上げます。右膝を左に倒したときに右腕を床に下ろし、膝を立てたときに右腕をゆっくり上げて、この動きを5回繰り返しましょう。
4.右膝を左に倒して右腕を上へ
右膝を左に倒して腰をひねり、目線は右に向けます。右腕を耳の横のほうへ上げましょう。
5.腰をひねったまま右腕を下へ
右膝を
左に倒し腰をひねったまま、右腕を床に滑らして下へ動かします。床に右腕をつけたまま上下にゆっくり5回動かしましょう。1~5を反対側も同様に。
【注意するポイント】
肩が浮いて、腕が肩より下に落ちてしまうと肩まわりを痛めてしまうことがあります。肩の位置に合わせて腕が床から浮いてもOK。
動きをおさらい!
「インナーマッスルに効かせるコツは丁寧にゆっくり動くこと。バレエ音楽をかけながら、優雅に腕と膝を動かして背骨の伸びを感じてくださいね」
初出:OurAge 2024/12/4
長時間の座りっぱなし姿勢で背中にたっぷり脂肪がつく!
「座りっぱなしでパソコンやスマホを長時間のぞき込んでいませんか? 長時間、猫背や巻き肩など悪い姿勢が続くことで、背骨や肩甲骨の動きが悪くなります。すると背骨まわりのインナーマッスルがカチコチに固まって、血流が悪くなり、背中に脂肪がたっぷりついた、たるみ背中になるんです。
そんな方には背骨をひねる床バレエが効果的です。ひねることで背骨まわりのインナーマッスルが刺激されて背骨や肩甲骨の動きがよくなると、たるみ背中が引き締まってきます」(竹田純さん)
肩甲骨を動かして脂肪燃焼スイッチオン!
「このストレッチは全身痩せにも効果的です。肩甲骨の間には脂肪燃焼をサポートしてくれる褐色脂肪細胞があります。今回紹介する「背骨ひねり」は、背骨まわりと同時にカチコチに硬くなった肩甲骨をほぐして、褐色脂肪細胞にもアプローチできるストレッチ。背骨ひねりを続ければ脂肪燃焼スイッチが入って、痩せ体質になりますよ」
【背骨ひねり上体倒し】
できるだけ斜め遠くへ上体を倒すことで、背骨のひねりが深まりインナーマッスルがじわじわと刺激されます。背中や肩の大きな筋肉もストレッチされて、肩こりや腰痛予防にも効果的。さらに上体を引き上げるときにお腹の力を使うことで、ぽっこりお腹対策にも!
1. あぐらをかいて座る
床にあぐらをかいて座ります。お腹に力を入れて骨盤を立て、背すじを伸ばしましょう。
2.左脚を後ろへ
左膝を内側に倒したら、左脚だけ体の後ろに滑らせます。
3.左手の小指をマットにつける
体の前に左手を出し、小指を床につけます。右手は軽く膝の上へ。
4.左手を右斜め前に滑らせる
床につけた小指を体の右斜め前に向かって滑らせながら、上体を倒します。指先と頭頂を体から遠くへ離すように意識しましょう。右手は後ろへ。
5.左腕を上げて上体を起こす
指先が遠くを通るように左腕をゆっくり上げながら、お腹の力で上体を起こします。
6.小指を静かに床に下ろす
左腕をゆっくりと下ろし、小指を静かに床につきます。1~6を5回繰り返したら、反対側も同様に。
重心が前にずれてお尻が浮く
手を伸ばすときに重心が前にずれてお尻が浮いてしまうと、背骨まわりの筋肉が使われません。
背中が丸まる人はお尻の下にクッションを入れて
股関節が硬いと上体を倒したときに背中が丸まったり、NGポーズになってしまいます。そんな人はお尻の下に、ただんだタオルやクッションを入れて、背中を伸ばしたまま体を倒すように意識をしましょう。
動きをおさらい!
「体を倒すときも引き上げるときもお腹の力で、背骨を真っすぐ伸ばしたままゆっくりと体を動かすのがインナーマッスルを刺激するためのコツ。ゆっくりとした呼吸に合わせて、上品に動いてみてくださいね」
初出:OurAge 2025/1/1