40代・50代に多い「腰痛」どうしたらいい?専門医が教える簡単セルフケア&予防法

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【教えていただいた方】

吉原 潔さん
吉原 潔さん
吉原 潔さん

脊椎外科専門医、スポーツドクター、フィットネストレーナー、医学博士。アレックス脊椎クリニック名誉院長。日本医科大学卒業後、同大学整形外科入局。帝京大学医学部附属溝口病院整形外科講師、三軒茶屋第一病院整形外科部長を経て、2017年よりアレックス脊椎クリニック院長。

腰が重い、長時間座っていると痛む、朝起きると腰がこわばる……。40代・50代になると、腰痛を身近な悩みとして感じる人も増えてくる。腰痛は原因やタイプによって対策も異なるため、まずは自分の腰痛について知ることが大切。そこで、専門医が解説する腰痛の基礎知識から、腰痛のタイプ、股関節を正しく使うためのエクササイズ、腰を支える体幹トレーニングまでを一挙にご紹介します。

まず知っておきたい「腰痛」の基本

OurAge×Webエクラ 体の不調で、男女ともに最も多いのは腰痛

体の不調で、男女ともに最も多いのは腰痛

腰痛に悩む人は男女問わず多く、厚生労働省が2022年に行った国民生活基礎調査によると、自覚症状がある体の不調の中でも、腰痛は男性・女性ともに1位で、肩こりが2位という結果が出ています。

さらに、近年のリモートワークの増加からくる運動不足の影響で、腰痛を発症した人がますます増えている印象も…。

 

そもそも「腰痛」といっても症状などは人によってさまざまですが、その定義について吉原先生に伺いました。

 

「腰痛とは、その名の通り、腰に生じる痛みのことです。腰部周囲の痛みや張りなどの不快感を表し、腰痛症という病名で治療されることが多いです。ただし、実は“腰”がどこからどこまでを指すのかには正式な定義はありません。

 

背骨(脊椎)は、上から順に7個の頸椎(首)、12個の胸椎(背中)、5個の腰椎(腰)に加えて、骨盤の仙骨と尾骨で形成されています。この腰椎と仙骨のある部分を一般的に“腰”と言い、この部分に表れる痛みが腰痛と言えます」(吉原潔先生)

OurAge×Webエクラ 腰痛は、発症すると60%以上の人が慢性化してしまう!

腰痛は、発症すると60%以上の人が慢性化してしまう!

腰痛は、痛みが急激に起こるものと、慢性的に続くものとがあり、その継続期間によって以下の3つに分けられるそう。

 

・急性腰痛症……発症から4週間未満で治まるもの。ぎっくり腰はこれに含まれる。

・亜急性腰痛症……痛みが4週間以上〜3カ月未満のもの。急性の症状が治らず慢性との中間期。

・慢性腰痛症……痛みが3カ月以上継続。

 

「日本整形外科学会・日本腰痛学会の『腰痛診療ガイドライン2019』によると、原因不明の腰痛では、1年経過しても痛みのある人が60%以上に上ります。“腰痛は治りにくい”と言われているように、発症すると60%以上の人が慢性化してしまうのです」

腰痛の3大原因は、悪い姿勢、筋肉の衰え、ストレスなどの心の不調

では、なぜ腰痛は起きやすく、どんな原因で起こるのでしょうか。

 

「腰は上半身と下半身の要となるつなぎ目の部分で、動かす機会が多いので負担がかかりやすく、不具合が起きやすいのです。
腰痛が起きる原因はさまざまですが、一般的によく見られる3つの原因があります。

 

まずひとつめが悪い姿勢です。私たちは日常生活の中で、スマホやパソコン、デスクワーク、掃除や洗い物など頭を前に出した前かがみの猫背姿勢をとりがちです。こんな姿勢を続けていると背骨が曲がって重心が前に移動し、その結果、首や腰の筋肉に負担がかかって緊張したり、椎間板や椎間関節などの変形や変性が起こったりすることで腰痛になるのです」

OurAge×Webエクラ  筋力の低下や柔軟性の低下

「腰痛の原因のふたつめは、運動不足や加齢による筋肉の衰えからくる、筋力の低下や柔軟性の低下です。

筋肉が使われずに衰えると、血行不良を招いたり、筋肉がこわばって可動域も狭くなり、疲労が蓄積します。この状態が続くと腰痛が起こるのです。

40代以降は、加齢によって筋肉の衰えが進むうえ、活動量が減って運動不足にもなりやすいのでこのタイプの腰痛が増えます」

 

また、意外に思うかもしれませんが、心の不調も腰痛の原因に…。

OurAge×Webエクラ “心因性腰痛”または“痛覚変調性疼痛”

「仕事や人間関係、病気などなんらかの理由で精神的なストレスがかかると、自律神経が乱れて交感神経が過剰に優位になります。すると、筋肉が緊張しやすくなったり痛みに敏感になったりするため、腰の痛みも感じやすくなります。これが3つめの原因です。

このような腰痛を“心因性腰痛”または“痛覚変調性疼痛”と言います」

腰痛を放っておくと健康寿命を縮めかねないのでケアをすることが大事

そんな腰痛ですが、特にケアをせずにやり過ごしている人も少なくないかもしれませんが、それが健康寿命を縮める原因にも…。

 

「腰痛があると痛みへの不安から動くことに消極的になってしまったり、腰をかばうことで行動が制限されたりするため、筋肉の衰えや関節の不具合などが進んでしまいます。

その結果、ますます出歩かなくなってロコモティブシンドロームなども招き、健康寿命を縮めてしまう可能性が高まるのです。

 

ですから、病院での治療やセルフケアなどを積極的に行って、早めに改善することが大切です」

セルフケアのポイントとは?

「腰痛のある人は、体をあまり動かさなくなりがちですが、積極的に体を動かしたほうが快方に向かいやすく、痛む頻度も少なくなります。

体を動かさないほうが筋肉がこわばり、筋力や柔軟性の低下を招くからです。

ですから、無理のない範囲で体を動かすのがおすすめです。

 

特におすすめなのが、筋肉の柔軟性や強度を高めるためのストレッチと筋トレです。

それを行って少し痛みがやわらいできたら、腰に負担をかけない正しい姿勢を保つために体幹を鍛えるトレーニングも取り入れるのが理想的。

また、腰を丸めて前かがみになると腰に負担がかかるので、日常生活の中で物を取ったり、持ち上げたり、かがむときは、腰を丸めて動くのではなく、股関節から折るように体を前に倒す癖をつけるのもポイントです。

 

心因性の腰痛の場合は、自律神経を整えるために、ゆっくりお風呂につかってリラックスしたり、質のよい睡眠をとることも大切です」

<腰痛改善のポイント>

① 正しいフォームのスクワットやプランクなど、筋力の柔軟性や強度を高めるストレッチ&筋トレを取り入れる。

② 痛みが少しやわらいできたら、体幹を鍛えるトレーニングを取り入れる。

③ 日常生活では、腰から体を曲げず、股関節から曲げる意識を。

④ 入浴や質のよい睡眠などで自律神経を整える。

撮影/藤澤由加 ヘア&メイク/佐々木 篤 モデル/SOGYON  取材・文/和田美穂 初出:OurAge 2024/3/13

あなたの腰痛はどのタイプ?「5つの腰痛」をチェック

OurAge×Webエクラ 40代〜50代の女性に多い腰痛、5つのタイプを知って、対策を!

40代〜50代の女性に多い腰痛、5つのタイプを知って、対策を!

腰痛といっても、症状や原因はさまざま。複数の要因が重なっている場合もあり、医師でもなかなか原因を特定するのは難しいこともあります。

痛みが出たら自己判断せず、整形外科できちんと診断してもらうことが大切。

 

ただ、40代〜50代の女性に多い腰痛には、おもに5つのタイプがあり、自分の腰痛の症状などから、自分はどのタイプの腰痛かをある程度、推測できるそう。

 

5つの腰痛の症状により、どうしたらいいのか? 治療法などについて吉原先生に伺いました。

タイプ1:歩行困難になりやすい 腰部脊柱管狭窄症が原因の腰痛

おもな症状は?

・安静時に痛みがなくても、少し歩くと下肢に痛みやしびれが生じて歩けなくなるが、しばらく休むと症状が治まる。
・腰を真っすぐ伸ばして立つと、痛みやしびれを感じる。
・体を前に曲げるより、後ろに曲げるほうがつらい。
・自転車に乗るのには支障がない。

原因と特徴は?

「腰部脊柱管狭窄症は、腰椎部の神経の通り道(脊柱管)が狭くなることで神経が圧迫され、下肢の痛みやしびれ感、麻痺などが生じる病気。

上記のような症状のほか、立ったり、歩いたりすることで症状が悪化するので、長い距離を歩くことができなくなるのも特徴。

生まれつき脊柱管が狭いため起こることもありますが、多くは加齢による椎間板の変性や骨の変形、靭帯の緩みなどが原因です」

どんな人に多い?

「50代から増え始め、高齢者の10人に1人は発症しているともいわれます」

対策は?

「症状が軽ければ、鎮痛剤や血行改善薬の内服、神経ブロック注射などで症状を緩和しますが、症状が進んだ場合などは手術も選択肢に。痛みが出ないよう、歩くときに杖をつくなど、前かがみ姿勢が保てる工夫をすることがポイントです。

痛みが強くない場合は、自分でエクササイズをすることで改善しやすくなります」

正常な脊柱管

正常な脊柱管 OurAge×Webエクラ

腰部脊柱管狭窄症

腰部脊柱管狭窄症 OurAge×Webエクラ

タイプ2:女性より男性に多い 腰椎椎間板ヘルニアが原因の腰痛

おもな症状は?

・腰やお尻の痛みのほか、下肢のしびれや痛みがあることが多い。
・神経の圧迫が強いと、脚の力が入りにくくなったり、筋力が低下することがある。
・突出した椎間板が大きい場合、排尿や排便のトラブルが起こることも。
・腰を後ろに反らすより、前に曲げるほうがつらいことが多い。

原因と特徴は?

「腰椎椎間板ヘルニアは、上記で示したような症状が起きます。腰椎と腰椎の間にある椎間板という柔らかい組織が変性して突出し、腰椎の中を走る神経を圧迫することで発症します。加齢のほか、腰に負担がかかる姿勢での長時間の作業や、重い物の持ち運びなど、腰椎に過度な負荷がかかることで起こります。また、喫煙で発症率が上がるほか、遺伝的要因もあるといわれています」

どんな人に多い?

「20代〜40代に多く、女性よりも男性のほうが2〜3倍起きやすいといわれています」

対策は?

「鎮痛剤などの服用や、神経ブロック注射のほか、コルセット装着や理学療法などで自然に回復していくことが多いです。改善しない場合は手術も選択肢になります。痛みが強くない場合には、エクササイズを取り入れることで改善しやすくなります」

椎間板ヘルニア

OurAge×Webエクラ 椎間板ヘルニア

タイプ3:スポーツや悪い姿勢などで起きやすい 筋・筋膜性の腰痛

おもな症状は?

・腰の痛みはあるけれど、下肢の痛みやしびれは伴わない。
・腰まわりを強く押したり、運動をしたりすると痛みが出る。
・腰を前に曲げるよりも、後ろに反らしたり、体をねじったりする動きで痛みが出やすい。

原因と特徴は?

「筋・筋膜性の腰痛とは、腰の筋肉や筋膜が、慢性的あるいは急激な負荷によって損傷し、炎症が起きて痛みが出るものです。脊柱管狭窄症や腰椎椎間板ヘルニアと違い、MRIやレントゲン検査で異常が見られないことが多いので、病院で❝問題ない❞と言われてしまうことも多いです。
腰の肉離れともいえ、押すと皮膚のすぐ下の部分に痛みがある、背中が突っ張るなど、筋肉や筋膜に起因する痛みと思われる場合にこのタイプと診断されます」

どんな人に多い?

「スポーツをしている人や悪い姿勢などで筋肉や筋膜に過度に負荷がかかっている人に起こることが多いです」

対策は?

「治療は、痛み止めの投薬、ブロック注射、超音波で画像を確認しながら筋膜に薬液を注射し、筋膜の癒着をはがすハイドロリリースを行うことも。

また、リハビリでは、過剰に突っ張っている筋肉の緊張を緩和し、逆に働きが弱い筋肉を強化します。痛みが軽度なら、自分でエクササイズをすることでも改善しやすくなります」

タイプ4:不安定な姿勢によって起きる 仙腸関節障害が原因の腰痛

おもな症状は?

・仙腸関節(背骨の下部にある仙骨が、骨盤の左右の腸骨と組み合わさってできている関節)のあたりを押すと痛みがある。
・片方のお尻、あるいはそけい部に痛みがある。
・下肢に痛みやしびれがある場合もある。
・あお向けで寝ることができない。
・痛いほうを下にして寝ることができない。
・椅子に座っているのがつらい。痛いほうのお尻を浮かせて座っている。
・足をついて体重をかけると痛む。

原因と特徴は?

「仙腸関節障害は、仙腸関節が不安定になって関節にずれが生じたり、仙腸関節部にある靭帯が伸びすぎることで、体重の衝撃吸収がうまくいかず関節に炎症が起き、痛みが発生します。

中腰や腰のひねりなどの不安定な姿勢を続けることで起きやすいです」

どんな人に多い?

「齢層は若者から高齢者まで幅広く、男性より女性に多く見られます」

対策は?

「治療は、安静、痛み止めの投薬、骨盤ベルトの装着、神経ブロック注射などがあります。リハビリで骨盤の位置を修正し、それを保てるように骨盤まわりの筋肉の強化、股関節や背中のストレッチなども行うと改善しやすくなります」

タイプ5:椎間関節に何らかのストレスがかかって起こる 椎間関節障害が原因の腰痛

おもな症状は?

・腰を後ろに反らしたり、ひねったりする動きで痛みが起きやすい。
・右か左、どちらか決まった側の腰に痛みを感じることが多い。
・お尻が痛むこともある。
・同じ姿勢を続けていると痛み、姿勢を変えたり、動いていると痛みが軽減する。

OurAge×Webエクラ 椎間関節障害が原因の腰痛

原因と特徴は?

「腰椎の上下の骨は椎間板と左右の椎間関節と呼ばれる関節によって連結されています。椎間関節性の腰痛は、この椎間関節に過度な圧力がかかって変性が生じたり、炎症が起きたりすることで生じます。前述の筋・筋膜性の腰痛と区別がつきにくかったり、両方が合併していることもあります」

どんな人に多い?

「加齢や、腰を過度に大きく動かしたり、繰り返し動かすことなどで徐々に起きることが多いです」

対策は?

「治療は痛み止めの投薬や、コルセット着用、理学療法などを行います。

同じ姿勢や、無理な姿勢を長時間とらないようにし、運動不足や肥満を解消することが予防・改善につながります。痛みが強くない場合には、エクササイズを取り入れて積極的に体を動かしましょう」

ぎっくり腰は、どのタイプの腰痛?

そのほか、ぎっくり腰も腰痛ですが、これはどのタイプなのでしょうか?

「ぎっくり腰は、急激に起こる腰痛のことで、正式な病名は急性腰痛症といいます。

原因はさまざまですが、タイプ3の筋・筋膜性の腰痛や、タイプ4の仙腸関節障害、タイプ5の椎間関節障害などが原因で起こることが多く、中にはタイプ1の腰部脊柱管狭窄症や、タイプ2の腰椎椎間板ヘルニアが悪化して起こるケースもあります。

1〜2日安静しても改善しない場合は、受診をおすすめします。痛みが落ち着いてきたら運動を取り入れるほうが早く改善します」

撮影/藤澤由加 ヘア&メイク/佐々木 篤 モデル/SOGYON  イラスト/内藤しなこ 取材・文/和田美穂 初出:OurAge 2024/3/27

腰痛を防ぐカギは「股関節」を正しく使う

OurAge×Webエクラ 股関節を使わずに腰や背中を丸める前かがみ姿勢が、腰痛を招く

股関節を使わずに腰や背中を丸める前かがみ姿勢が、腰痛を招く

腰痛を防ぐためには、なぜ「股関節」が大切なのかを、吉原潔先生に伺いました。

 

「腰痛になる大きな原因に、私たちが普段、無意識のうちにとっている前かがみや中腰の姿勢があります。腰や背中を丸めて前かがみになると、腰椎や腰の筋肉に多大な負担がかかり、これが腰にダメージを与えます。長年これを繰り返すと、次第に椎間板が劣化し、腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症などのリスクを高めて、腰痛が起きやすくなります。特に、以下のような動作のときは、腰や背中を丸めて前かがみ姿勢になりやすいので要注意です」

 

・荷物を持ち上げる
・洗顔、歯磨き
・床に落ちているものを拾う
・掃除や庭仕事などをかがんで行う
・下段の引き出しを開ける

 

「これを防ぐには、腰や背中は丸めた猫背姿勢にならないように、股関節から体を動かすことがポイントです。股関節を支点にして体を折るイメージです。

ただし、股関節から体を折るには、連動する骨盤がスムーズに動かなければならないのですが、腰痛がある人の多くは、太ももの裏のハムストリングスが硬くこわばっているため、骨盤が固まって動きが悪くなっています。そのため股関節から曲げにくくなり、腰や背中を丸めてしまうのです。

 

ちなみに、アフリカ人にはあまり腰痛がないといわれていますが、これはハムストリングスが柔軟で骨盤がよく動くためです。

日本人は昔から畑仕事をするときにも背中や腰を丸めて行う人がほとんどで、腰痛になる人が多いのですが、アフリカ人が畑仕事をしているところの写真を見ると、股関節から体を曲げています。そのため腰痛にならないのです」

 

そこで吉原先生がおすすめしてくれたのが、股関節の使い方をマスターするためのエクササイズ。

 

「お辞儀のような動作をする“グッドモーニング”というエクササイズをこまめに行うことで、硬くなった股関節と、ハムストリングスの柔軟性を高めることができ、普段の生活の中でも股関節から体を曲げられるようになります」

股関節から体を曲げる動きをマスターする

<グッドモーニング>

OurAge×Webエクラ <グッドモーニング>

① 背すじを伸ばして立ち、足を腰幅に開きます。両手は腰に当てます。

OurAge×Webエクラ ② 息を吐きながら、お尻を後ろに突き出すイメージで股関節から上体を倒します。

② 息を吐きながら、お尻を後ろに突き出すイメージで股関節から上体を倒します。このとき、あごは引き、頭からお尻までをできるだけ真っすぐにし、膝が曲がらないようにして、太ももの裏側が伸びているのを感じるところまで倒します。腰を曲げたり反らしたりしないように注意。この①②の動きを10回。

次に、生活の中で股関節を使うコツを教えていただきました。

<物を持ち上げるとき>

物を持ち上げるとき、膝を伸ばしたまま腰を丸めて持ち上げると、腰への負担が大きいのでNG。 OurAge×Webエクラ

物を持ち上げるとき、膝を伸ばしたまま腰を丸めて持ち上げると、腰への負担が大きいのでNG。

OurAge×Webエクラ 背すじは伸ばして、お尻を後ろに引き、股関節と膝を曲げて、体の近くで持ち上げると腰に負担がかかりません。

背すじは伸ばして、お尻を後ろに引き、股関節と膝を曲げて、体の近くで持ち上げると腰に負担がかかりません。

<顔を洗うとき>

OurAge×Webエクラ 洗面台で顔を洗うとき、膝を曲げず、背中や腰を丸めて前屈み姿勢になると、腰に負担をかけるのでNG。

洗面台で顔を洗うとき、膝を曲げず、背中や腰を丸めて前屈み姿勢になると、腰に負担をかけるのでNG。

OurAge×Webエクラ 背すじと腰を真っすぐにして、両足を開き、少しお尻を突き出すようにすると、膝が自然と曲がって、股関節から体を曲げられます。

背すじと腰を真っすぐにして、両足を開き、少しお尻を突き出すようにすると、膝が自然と曲がって、股関節から体を曲げられます。

 

上でご紹介したような股関節から曲げる動きを、ほかの場面でも取り入れることで、腰痛が起きにくくなっていくのでぜひ実践を!

撮影/藤澤由加 ヘア&メイク/佐々木 篤 モデル/SOGYON  取材・文/和田美穂
初出:OurAge 2024/6/19

腰痛改善には簡単トレーニング

OurAge×Webエクラ 体幹力が衰えると、姿勢がくずれて腰に負担がかかり腰痛の原因に

体幹力が衰えると、姿勢がくずれて腰に負担がかかり腰痛の原因に

腰痛が起きてしまったり、なかなか改善しなかったりする大きな原因に、「体幹力」の衰えがあるとか。その理由を吉原潔先生に伺いました。

「腰痛の原因のひとつに筋肉の衰えがありますが、最も影響が大きいのが体幹の筋肉の衰えです。

体幹とは、体のコア、つまり中心部分を指し、具体的には、腕と脚を除く、首から下の胴体部分のことです。立つ、座るといった動作をはじめ、腕や脚を動かすときの軸にもなる、まさに“体を支える幹”の部分です。

この体幹の筋肉が落ちてしまうと、上半身を支える力が不足して、よい姿勢を保ちにくくなります。その結果、猫背の前かがみ姿勢になり、腰に負担がかかって腰痛が生じ、改善しにくくなってしまうのです」(吉原潔先生)

つまり、腰痛を根本から改善するには、体幹力を鍛えることがカギ。

では、体幹力をつけるには?

「体幹を構成するのは、お腹の腹直筋や腹横筋、腹斜筋や、背中の脊柱起立筋、広背筋など、一般的に腹筋、背筋と呼ばれるさまざまな筋肉です。

これらの筋肉を鍛えるトレーニングをすると、体幹力が向上し、よい姿勢が保てるようになって腰に負担がかかりにくくなり、腰痛の予防・改善につながります。

体幹力を強化すると、関節の可動域が広がり、体も引き締まるので、習慣にすることをおすすめします」

まずは、自分の「体幹力」をチェックしてみましょう。以下の「片脚立ち」でチェックできるので、さっそく試してみて。

「片脚立ち」で、体幹力をチェックしてみよう

片脚立ち

OurAge×Webエクラ 片脚立ち

片方の膝を90度に曲げて、膝と股関節の角度も90度になる位置まで引き上げて片脚立ちになり20秒キープ。両手は腰に添えましょう。背すじは真っすぐにし、上半身が前や後ろに倒れないように注意。
これを20秒間続けられればOK。長い時間キープできるほど、体幹力があるということ。

20秒キープできなかったり、体が傾いたりぐらついたりするなら、体幹力が低下しているので、腰痛がすでにあるか、腰痛になりやすい状態です。定期的に行ってチェックしてみましょう。

横から見た姿勢

OurAge×Webエクラ 横から見た姿勢

引き上げていないほうの脚は膝が曲がらないように真っすぐにし、肩が丸まらないように軽く胸を張ります。目線は真っすぐ前に向けましょう。

このチェックテストで体幹力が弱い結果となった人は、以下でご紹介するエクササイズを習慣にして強化しましょう。体幹力に問題がなかった人も、予防のために行うのがおすすめです。

<吉原先生おすすめ! 体幹力を鍛えるエクササイズ>

1 プランク

筋力があまりない人でも、比較的やりやすいエクササイズ。腰に負担がかかりにくいのが特徴。体幹とともに、二の腕も鍛えられます。

OurAge×Webエクラ 1 プランク

① うつ伏せになり、ひじから下を床につけ、手は軽く握ります。ひじは肩の真下にくるようにして90度に曲げ、足は肩幅かそれよりやや狭い程度に開いてつま先を床につけます。

OurAge×Webエクラ ② 腕で体を支えて体を浮かせて、頭からかかとまでを一直線になるようにして30秒キープ。

② 腕で体を支えて体を浮かせて、頭からかかとまでを一直線になるようにして30秒キープ。お尻が上がったり、背中が反ったりしないように注意。頭は下げすぎず、視線は床に向けましょう。①②を2回。慣れてきたら、10秒ずつキープ時間を延ばしてみましょう。最終的に1分間できることを目標に。

2 サイドプランク

プランクの横向きバージョンで、お腹の深部の腹横筋と、両脇の腹斜筋を鍛えられるエクササイズ。

OurAge×Webエクラ 2 サイドプランク

① 体の左側を下にして横向きに寝て、左のひじを肩の真下に置き、上体を起こします。右手は腰に当て、両脚は伸ばしてそろえます。

② 左腕で体を支えて、全身を床から浮かし、頭から足までが一直線になるように保ち20秒キープ。 OurAge×Webエクラ

② 左腕で体を支えて、全身を床から浮かし、頭から足までが一直線になるように保ち20秒キープ。お尻が下がったり上がったり、体が前後に傾いたりしないように注意。終わったら体の右側を下にして同様に行いましょう。左右各1回。できるようになったら、10秒ずつキープ時間を延ばしていき、最終的に1分間できることを目標に。きつくてできない人は、両膝を曲げて行ってもOK。

3 ドクターズスクワット

いつでもどこでも気軽に行えて、体幹を鍛えられるのがこのスクワット。しゃがんだ状態から立ち上がるのを30秒繰り返すだけだから簡単なのに、普通のスクワットより上下動の幅が大きいので、効果抜群です。

OurAge×Webエクラ 3 ドクターズスクワット

① 足を肩幅に開き、つま先をやや外に向けます。両腕を真っすぐ前に伸ばし、両手のひらは下に向けて重ね、しゃがみます。背すじは真っすぐにします。

OurAge×Webエクラ ②口から息を吐きながら立ち上がります。

②口から息を吐きながら立ち上がります。このとき両腕は肩より下がらないように保ち、胸は軽く前に突き出して、目線は真っすぐ前に向け、膝はしっかり伸ばしましょう。次に鼻から息を吸いながらしゃがんで①のポーズに戻ります。これを30秒繰り返します。慣れたら秒数を増やしてもOK。1日に何回やってもOKです。

以上の3つのエクササイズを、1日1種類からでもいいので続けましょう。

 

全部行うと理想的です。 

撮影/藤澤由加 ヘア&メイク/佐々木 篤 モデル/SOGYON  取材・文/和田美穂
初出:OurAge 2024/5/22

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